絵本 ことばあそびうた

絵本 ことばあそびうた

絵本 ことばあそびうたの表紙です

絵本 ことばあそびうた
◆年齢◆
読み聞かせは4〜5才から。
自分で読む場合は小学校低学年向きです

◆ジャンル◆
◆ことば絵本

◆シチュエーション◆
◆ともだちとあそぼ!絵本



谷川俊太郎 詩 瀬川康男 絵 福音館書店

初版年月日:1973年10月01日 ISBNコード:4-8340-0401-5

36ページ 22X14cm 定価945円(本体900円+税45円)


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「なぞなぞ」も「ことばあそび」の一種です。

クイズとは違って、言葉のリズムがあり、「暗喩」があることが「なぞなぞ」(「なぞなぞえほん1・2・3」参照)でした。言葉技術の発達の、いちばん高度なものが「なぞなぞ」ですから、それまでの段階にいろいろな「ことばあそびうた」があります。
ことばあそびは、子どもの遊びにいつでもくっついています。子どもの遊びを言葉の面から捉えたものですね。その意味で童唄と「ことばあそびうた」は同じものですが、童唄は伝統的なものだけを指すように考えられていますので、現代のものを含める場合「ことばあそびうた」といったほうがいいかもしれません。
「ことばあそびうた(童唄)」とは、どういうものかを「幼い子の文学(瀬田貞二)」では、次のようにいいます。
「ある言葉は耳に快く響きますし、口にすると舌に感じのよいものです。またある言葉は魔力をもち、心を神秘感(ワンダー)でみたします。マジックとミュージック、これが最良の詩にはふたつながら具わっています。そしてそれが一緒になって、詩の特別な悦びを私たちに授けてくれます。(ハーバート・リード)
また、北原白秋の「まざあ・ぐうす(序文)」から引用して次ぎのように言っています。
「不思議で美しくて(ワンダーとマジック)」、「おかしくて、ばかばかしくて(ナンセンス)」、「おもしろくて(ユーモア)」「おこりたくて、わらいたくて(ドラマ)」、そして「うたいたくなる(ミュージック)」(括弧内は瀬田さん)。
「ことばあそびうた(童唄)」を、年齢別に分類すると以下のようになります。
あかちゃんのための童唄ー親子が体をくっつけて一緒に遊ぶ。
(1)最初の遊戯ーあやし唄、指遊び唄。
  『せんぞやまんぞ おふねはぎちらこ
   ぎちぎちこげば おえびすかだいこくか
   こちゃふくのかみ』
(2)食卓とベッドー(子守唄) (3)膝の上ー「ハイシドウドウ」など、膝の上なんかで遊ぶ唄。
3才くらいの子が親と一緒にあそぶ唄。
(4)ちょっと知的な遊び唄ー「あれこれさがし」
(5)四季の唄ー自然への呼びかけの唄
  『おおさむ こさむ
   山から小僧がとんできた
   なんといって とんできた
   寒いといって とんできた』
(6)悪ふざけーナンセンスが中心
4・5才になって一人で唄を歌いながら遊ぶ
(7)いろいろなお勉強ー早口ことば、なぞなぞ。
(8)音の変化を楽しむー舌もじり唄など
(9)遊戯唄ーみんなと遊ぶ、「かごめかごめ」など
6才以上の童唄
(10)ほら話、早物語
(11)お話とバラードー物語性のある童唄・叙事詩
**【「わらべうた」で子育て 入門編・応用編全2冊 阿部ヤエ著を参照ください】
このように、どこの民族でも、遊んでいるうちに、出会いから使い方・楽しみ方まで、子どもがことばを獲得していく仕組みが体系的にできあがっていました。(これが文化というものですね)
これらは、すべて身体の動きとその発達に連動した「あそび」であって、教えられるものではなく、そういった文化環境や、子ども社会のなかで、自然に獲得されていきました。
ところが、日本ではこの文化体系が、みなさんの親の世代にすら大きく崩れてしまいました。ことばを洗練させる文化環境は、今やほとんどなくなっています。
たとえば私が、今の小さな子にとっては、祖父の世代にあたりますが、孫のあやし唄は歌えませんし、歌えるこもり唄はひとつきりです。童唄はいくつも知りません。私たちより上の世代では、それはあたりまえに(教育的機能があるなどと考えもしないで)、いくらでも出来たことなのでした。
こういった文化的体系を現代に唯一引き継いでいる分野があります。
それは「絵本・子どもの本」の領域です。あかちゃん絵本から高校生の読み物まで、探していくときちんと存在するのです。私のように伝承されていなくても、絵と文字を読んだり、書かれた詩を唄ってあげれば、何とかなるように出来ています(優れた本ならば)。
さて、この絵本「ことばあそびうた」ですが、
上のことばあそびうた=童唄の分類から言えば、(4)〜(8)の段階のものが15篇載っています。これらはすべて谷川俊太郎さんの創作で、いわば現代の童唄です。谷川さんもマザーグースの唄(イギリスの童唄)を翻訳していますから、そこから学んだのでしょうね。
『「不思議で美しくて(ワンダーとマジック)」、「おかしくて、ばかばかしくて(ナンセンス)」、「おもしろくて(ユーモア)」「おこりたくて、わらいたくて(ドラマ)」、そして「うたいたくなる(ミュージック)」』
「ことばあそびうた」ばかりです。
この15篇のうち、ワンダーとマジックは少ないようですが、「音」の面白さは抜群だと思います。たとえば「かっぱ」(紹介文を参照下さい)を早口ことばでやってみると、聞く方は「らっぱ」の音を聞いているようですね。しかもそこにはナンセンスですが意味らしいものがあります。子どもたちがこれを聞いて、ことばがこころまで自由にし、解放してくれるものだということを感得してくれるといいですね。「ことばあそびうた」をまねて、「日本語っておもしろい!」体験をすれば、それはことばの洗練につながっていくはずなのです。



内容紹介です

【かっぱ】
『かっぱかっぱらった
 かっぱらっぱかぱらった
 とってちってた

 かっぱなっぱかった
 かっぱなっぱいっぱかった
 かってきってくった』

かっぱかっぱらった〜

【ことこ】
『このこのこのこ  どこのここのこ
 このこのこののこ
 たけのこきれぬ

 そのこのそのそ
 そこのけそのこ
 そのこのそのおの
 きのこもきれぬ』

このこのこのこ〜







読み聞かせのポイント
この「ことばあそびうた」は絵本です。
本が絵本であるかぎり、たとえページページが独立のものだったにしても、絵が物語っていなければなりません。
紹介文の「ことこ」をご覧下さい。
この詩はどのように読めばいいのでしょう。
まず一連目。
「このこのこのこ」
羅列された「こ」と「の」の字を読んだだけでは、どこで切って読んでよいやらわかりませんね。そこで絵と文字を行きつ戻りつします。子どもが「のこーのこぎり」をもって竹の子のところにやってきました。その子は右足を大きくあげています。そうすると、ああ、「のこのこ」歩いているのだなと判断がつきます。
だから「この子 のこのこ」と読めばいいですね。続いて、
「どこの子 この子」
 この子の この鋸(のこ)
 竹の子 きれぬ」
続いて第二連。
「そのこのそのそ」
まず絵を見ましょう。子どもが右手に斧をもって、キノコのところにやってきました。子どもの両足はともに、地面についています。そんな歩き方といえば、「のそのそ」ですね。だから、「その子 のそのそ」と読めばいいです。
ところで、竹の子もキノコも鋸や斧では切れないのは何故でしょう。詩を読んだだけではその原因が、鋸や斧自体が切れないのかあるいは子どもだから力がないのか、それとも…と考えられますね。実はそれは巨大な竹の子やキノコだったからですね。それは絵が教えてくれました。そうすると他の原因よりも、もっと「なぜ、なぜ」がふくらんできますね。何故そんなでっかい竹の子やキノコが生えたのだろうと。

絵本 ことばあそびうた
◆年齢◆
読み聞かせは4〜5才から。
自分で読む場合は小学校低学年向きです

◆ジャンル◆
◆ことば絵本

◆シチュエーション◆
◆ともだちとあそぼ!絵本


谷川俊太郎 詩 瀬川康男 絵 福音館書店

初版年月日:1973年10月01日 ISBNコード:4-8340-0401-5

36ページ 22X14cm 定価945円(本体900円+税45円)


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