チータカ・スーイ

絵本 チータカ・スーイ

絵本 チータカ・スーイの表紙です

絵本 チータカ・スーイ
◆年齢◆
読んであげるなら4、5才から。。
自分で読むのも4、5才から、年齢を問いません。。

◆ジャンル◆
◆ファンタジー絵本

◆シチュエーション◆
◆みんなでわいわいな絵本
◆ともだちとあそぼ!絵本


西村繁男 作 福音館書店

初版年月日:2006年01月25日 ISBNコード:4-8340-2179-3

36ページ 22X30cm 定価1260円(本体1200円 + 税60円)

通常版はこちら!  定価1260円(本体1200円 + 税60円)
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何の変哲もない日常世界に、異空間が出現?
 それとも、ある特別の日には、日常世界は、異次元の世界をかいま見させてくれるのでしょうか?
 街中を練り歩く「チータカ・子ども楽団」のパレード、この子どもたちはいったい何者?

奇数を重ねた日、たとえば3月3日、5月5日は節句で、特別の日です。ところが偶数の月日はなぜだか、特別の日とはされていません。でも、この街では8月8日は、大川の花火大会の日。龍と獅子と人びとが街中を練り歩くお祭りの日(だったはず)です。(この街の夏祭りは元来は7月7日だったものを、人為的に8月としたことも考えられます)

雨乞いと龍
全国には龍を祭ったり、龍を担いで練り歩くお祭りがたくさんあります。その多くは雨乞いと関係しています。灌漑設備が整っていなかった昔は、日照りで干ばつがしょっちゅう起こりました。
人びとは日照りの際に、水神さま、「龍王」に雨乞いをしました。龍は、雷雲や嵐を呼び、また竜巻や雷雨を起こし、天空に昇り、自在に飛翔します。
この絵本では、花火の火の粉が雨のように降ってくる、そのなかを龍は天空に登っていきます。(最後の場面、圧巻ですよ)この花火も本来は雨乞いと関係があったと思うのですが、どうでしょうか。


特別の日(ハレの日)の気分
現在では、ここは街になり、大川は水利管理(4・5ページ)がなされ、干ばつなど遠い昔。でも、この街の花火大会の日は、おそらく水の神「龍神」を祭る日だったと推測されます。街の大人達さえ、そんな日だったことはきれいさっぱりと忘れています。その証拠に、「チータカ・子ども楽団」と龍と獅子の行列が、ラッパや太鼓を鳴らして、街を練り歩いても、その存在に気を留める大人はだれもいません。この一団に気づくのは、子どもたちと犬やネコやだるまなどの人形たちだけです。花火大会だけになった、この「ハレの日」であ っても、子どもたちのこころはうきうきして、普通の日とは違った鋭敏な感覚になる日です。(子どもは過去を直感的に保存する存在)そんな同じ第六感をもつ動物たちも興奮してきます。この鋭敏な感覚では、日頃見えないものが見えるのです。

練り歩く子どもたち
「チータカ・子ども楽団」と龍と獅子の行列の子どもたちは、いろんな国や地域の顔をしています。子どもたちの中で一人だけ浴衣姿の女の子が、「龍の玉」持っています。
龍にまつわる伝説は、世界中にありますので、それも当然かもしれません。日本では、「ヘビ」を神聖なものとする考え方は、縄文期にはすでにありましたから、龍が中国から輸入されたとき、水の神「ヘビ」と同一化したものと思われます。あちこちに「ヘビ」の絵や白ヘビがいますのでご注目。

高い木
子どもたちは童子公園の高い木のなかから降りてきます。この木は太くて高い木ですからすくなくとも樹齢何百年でしょう。(見開き・楽団メンバーが降りてきています)
今はもう忘れ去られていますが、ここに龍神社があったのではないでしょうか。どこの神社でも同じですが、神さまは高い木に降りてきます。(神の依代といいます)

「チータカ・子ども楽団」と龍と獅子行列の子どもたちは何者?
高い木から降りてきていますから、神さまか神の使いにちがいありません。注目すべきは浴衣姿の女の子です。この子が在地(ここ)の神さまもしくは神の使いですね。この子が世界中から仲間を集めて龍神祭(夏祭り・雨乞い・水神祭・たなばた祭りと同じ)を主催していると考えられます。龍の玉を掲げて龍を先導していますから。
街を練り歩くのは、龍神様に街を見せて歩いているわけです。どんな祭りでも「神輿」に神さまを乗せてその土地を案内し、接待をします。この街は接待を忘れしまっていますが、その分「子ども楽団」が必要だったとも考えられます。
そして大屋根の上から、雨のように降る火のなか天空に帰る龍神を見送ることができました。「バンザイ バンザイ」と。でも、少し寂しいことは、大空の花火のなかに、どれだけの人が龍を見送ることができたのでしょう、あまりいなかったのではないかということです。雨が降らねば、今でも干ばつはおこりうるのに。

まだまだ見どころはたくさん
(1)水神まつりに欠かせないのがふくべ(ひょうたん)です。探してみてください。その意味は絵本「やまなしもぎ」の解説に少し触れています。 (2)古物商の壁に掛かっている絵、置物、ふすま絵はすべて意味が隠されています。その大きな絵は、子ども楽団がポーズをとる場面と同じです。
(3)街の看板や店名・張り紙
(4)雲行き
(5)古本屋「八雲堂」・八百源(やおや)の店先。
(6)バイオリンケースをもっためがねの子(現実の子で行列についていくのはこの子だけ)
(7)行列・パレードの意味などなど
きりがありませんね。





内容紹介です

(注)絵本の原文は二重括弧内にあるぶんだけです。
今日はお祭りのようです。大きな木からいろんな楽器を持った子が次々に降りてきました。
『こどもがくだんが チータカ・チータカ すすみます』
その木は、その名も「童子公園」というちょっと不思議な公園にあったらしく、その子たちは一列の行列を組んで公園を通りすぎようとしています。
童子公園では鳥が思い思いにさえずっています。おじいさんたちは公園のベンチで将棋に夢中。砂場遊びをする小さな子だけが「子ども楽団」に気がつきました。
そして、「楽団」が大きな橋をわたっていると、龍が「スーイスーイ」とついてきました。街にくりだしたのです。すると、『そのあとを 2ひきの ししが ウォー、ガオー』とついてきました。(龍はお祭りのときに繰り出すような子どもたちが棒でささえ、操作する龍です。シシは中にふたりずつ子どもが入る着ぐるみ風です)
シシたちは、板塀の上を『ウォー、ガオーと すすみます』

板塀にはお知らせ用張り紙が三枚。「フリーマーケット9月5日」「大川花火大会8月8日」「納涼盆踊り八月十五日」
バイオリンケースを持っためがねの子がシシを不思議そうに見ています。「楽団」と龍とシシは八百原の角をまがり、いよいよ繁華街に『チータカ・チータカ、スーイスーイ、ウォー、ガオー」とやってきました。

チータカ チータカ〜

洋食屋「神戸亭」の隣、古物商「ピチクル堂」の中へ一列になって入っていきました。店のショウウインドウには扇子をもった人形が飾られています。「楽団と龍と獅子」は店から奥座敷へどんどん入っていきます。

そのあとを りゅうが〜

店の年寄りご主人は、新聞を拡大鏡で熱心に読み、おばあさんはちゃぶ台によりかかって居眠りしていますが、子ども楽団には気がつきません。子ども楽団とその行列は、縁側から直接隣の料亭の庭に入っていきました。いつのまにかさっきのバイオリンの子と、扇子人形もついてきました。ここは料亭の山水庭で、湖や赤い橋や大松があります。
ここで一団は『みんな そろって ポーズをきめ』ました。
料亭の木戸から抜け出た一団は、古本屋「八雲堂」に掛けられたはしごを登って屋根にあがります。
屋根々の上を行列は渡っていきます。空はもう夕暮れ。
『ひろい やねのうえに つきました。そこで みんな ひとやすみです』
居眠りしたり、はしゃいだり。バイオリンの子はラッパの子と音合わせ。
そのとき、
『ドドーンと はなびたいかいが はじまりました』
すると、とつぜん命が宿ったように龍は、扇子人形と獅子たちを背中に乗せて、花火の火が雨のようにふるなか、空を舞い、天に昇っていきました。子ども楽団は喜びの楽器を鳴らして、龍と獅子を操作していた子たちはバンザイを繰り返すのでした。





読み聞かせのポイント

「絵」を愉しむ絵本です。
ひととおり見たら「絵」の隅々をじっくり愉しみましょう。
「絵」のそして「絵の奥」に隠された何らかの意味を読み解いてみましょう。
親子で気づいたことを述べ合うのも楽しいですよ。
「絵」を読む「くせ」をつけることが将来の読書の面白さを導いてくれますから。

絵本 チータカ・スーイ
◆年齢◆
読んであげるなら4、5才から。。
自分で読むのも4、5才から、年齢を問いません。。

◆ジャンル◆
◆ファンタジー絵本

◆シチュエーション◆
◆みんなでわいわいな絵本
◆ともだちとあそぼ!絵本


西村繁男 作 福音館書店

初版年月日:2006年01月25日 ISBNコード:4-8340-2179-3

36ページ 22X30cm 定価1260円(本体1200円 + 税60円)

通常版はこちら!  定価1260円(本体1200円 + 税60円)
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