かえるをのんだととさん―日本の昔話

絵本 かえるをのんだととさん―日本の昔話

絵本 かえるをのんだととさん―日本の昔話の表紙です

絵本 かえるをのんだととさん―日本の昔話
◆年齢◆
読んであげるなら4〜5才から。
自分で読むなら小学校低学年向き

◆ジャンル◆
◆むかしばなし絵本

◆シチュエーション◆
◆お休みの前に絵本


日野十成再話 /斎藤隆夫絵

初版年月日:2008年01月 福音館書店

ISBN:4834023052  ISBN13:9784834023053

31ページ 27x20cm 定価840円(税込)

通常版はこちら!  定価840円(税込)
「えほんおじさんセット」はこちら!  セット価格1040円(税込)

「えほんおじさんセット」って?
季節の日記、えほんおじさんのノートなどがついてくるセットです。
くわしくはこちら!





「鬼まで飲み込んだととさんに、和尚さんが〈鬼はそと!〉と口から豆を投げ込むと、尻から鬼が飛び出し逃げていく、という非現実的なお話ですが、こんなにも空想が楽しめる愉快なお話はめったにないのではないでしょうか。

「ももたろう」のような本格昔ばなし、「かにむかし」のような動物昔ばなし、そして、このお話のような笑い話の、三種類が昔ばなしにはあります。

笑い話のなかでもほら話は、聞いているうち、あれよあれよと途方もないところに連れていかれ、気がつくと「ストン」と現実に落とされます。「そんなバカな」と思わず笑いがもれます。
人間が想像を膨らませることができる(想像力を備えた)動物であることを巧みについて、ありもしない空想に引き入れてしまいます。想像と空想の、「ほんと」と「うそ」の狭間にできたお話といっていいかもしれません。

《食物連鎖》
昔の人は現代人より食物連鎖についての知識は豊富だったと思われます。現代人にはその全体像がみえないですからね。
「ミミズをカエルが食べ、カエルをヘビが飲み込みます。ヘビはイノシシに食べられ、そのイノシシを猟師が鉄砲で撃つ」(日本昔ばなしー順ぐり食い)
この絵本では、「虫をカエルが食い、カエルをヘビが飲み込み、ヘビをキジが食い、キジを猟師が鉄砲で撃ち」ます。
ここまでは、自然界のリアルな食物連鎖ですね。ですから、ほんとのお話です。

《和尚さん》
むかし最大の知識人は和尚さんです。ですから庶民は和尚さんを尊敬し、何でも相談しかけました。かかさんが、すぐに、「おしょうさまに ききなされ」というのもそのことのあらわれですね。
ところが他方、昔ばなしでは、寺の小僧さんが生半可に知識を伝え、そのことでとんでもないことになるお話が多いですが、和尚さんの場合は、理路整然としているだけに、それはそれとして納得させられてしまいます。この絵本でも、食物連鎖については実に理路整然としています。この理路整然としているところがくせものです。理屈を追うことに目を奪われ、いつしか現実から遊離していることを無視しがちになるのが「知識人」というものですね。庶民は、和尚さんのそんなところを実はよく承知していたのではないでしょうか。だから、和尚さんのまつわる「笑い話」がたくさんできたと考えられます。さらに、面白いことに、そんな和尚さんは、自分の言っていることに何ら疑いを持っていないんですね。

《空想を楽しむ》
お腹にいるヘビをやっつけるために、「ととさん、キジをのむといいぞ」と和尚さんはいいます。ここらあたりからお話は怪しくなってきます。変だぞと思い始めても、お話はぐんぐん進んでいきます。これが耳から聞くお話の特徴で、「待って」と止まって、考えている暇はありません。まあいいかとお話につられて、想像したイメージをそのままに重ねていきます。
お腹の中で「キジがうるさくてがまんならん」と和尚さんに相談すると、「そりゃなあととさん、猟師を飲むといいぞ」といいます。なるほど、キジ撃ちは猟師が道理です。ここにいたると、へんてこなイメージを楽しみはじめ、むしろ空想が空想をよびおこすことが楽しくなります。

《ゆかいな昔ばなし絵本の絵の特徴》
このような途方もないなりゆきに、耳から聞こえてくる「お話」だけなら、イメージのすり替えだけですみますが、絵本となるとそうはいきません。そこには絵があってイメージを固定しようとします。お腹の中に「猟師」いて、その鉄砲の筒が、「こつんこつんぶつかる、いたくてたまらん」などという非現実なイメージは、荒唐無稽な空想にしかなりようがありません。そのことをよくよく踏まえた絵でないと空想を楽しむことはできません。そうした空想を楽しみながらも、お話の進行にともなった次なる展開は、かかさんが「和尚さまに聞きなされ」と指さす方向に(絵本をめくる)強い力が働いています。
この本は、こうした矛盾を見事に絵にした素敵な絵本になっています。





内容紹介です

『むかし あるところに、なかのいいととさんと かかさんがすんでおったと。あるひ ととさんが はらが いたくなったんだって』

かかさんが、
「ととさん ととさん、お寺の和尚さまに聞いてみなさるといい」
といったので、ととさんはお寺に出かけていきました。

「和尚さま、和尚さま 腹が痛くてたまらん。どうしましょうかのう」
「ととさん ととさん そりゃなあ、腹のなかに虫がおるせいじゃ。カエルをのむといいぞ」
そこで、ととさんはカエルをぺろっと飲み込んだんだそうです。

「おしょうさま おしょうさま、〜

すると、腹はぐあいがよくなりました。
 
でも、『かえるが はらのなかを ぺたらくたら あるく。きもちが わるくて たまらん』。

かえるが はらのなかを〜

「かかさんやぁ」
「和尚さまに聞きなされ」

和尚さまは、それを聞くと、
「ととさん、ヘビを飲むといいぞ」
といいました。
ととさんは、ヘビをぐーいと飲み込んだんだそうです。
すると、気持ちよくなりました。

でも、今度は『へびが ずらくら ずらくら はらのなかで うごく。きみがわるくて たまらん』
「かかさんやぁ」
「和尚さまに聞きなされ」

こうして、ととさんはまた和尚さまに相談にいくと、雉(キジ)飲むといいと教えてくれたので、雉を「こかっ」と飲み込んだんだそうです。
すると、雉が腹のなかでバタバタさせるので、またまた和尚さんに相談にいくと、猟師を飲むといいと教えてくれます。
そこで、猟師を「げろり」飲み込んだんだそうです。すると、猟師のみのと鉄砲が腹のなかでごつごつ当たって痛くてたまりません。
ととさんは今度もまた、和尚さんに相談にいきました。
「鬼を飲むといいぞ」
そこで、ととさんは、鬼を「ぐわっ」と飲み込んだんだそうです。
それで腹は楽になりました。

さて、お腹は楽になったものの……





読み聞かせのポイント

ととさんと和尚さんのせりふはのんびりと、かかさんのせりふは、強めにきっぱりと読むといいいですね。
かかさんの指示のところは、さっとめくるとメリハリがでます。
つまり、三人の性格通りの読み方がいいのではないでしょうか。

絵本 かえるをのんだととさん―日本の昔話
◆年齢◆
読んであげるなら4〜5才から。
自分で読むなら小学校低学年向き

◆ジャンル◆
◆むかしばなし絵本

◆シチュエーション◆
◆お休みの前に絵本


日野十成再話 /斎藤隆夫絵

初版年月日:2008年01月 福音館書店

ISBN:4834023052  ISBN13:9784834023053

31ページ 27x20cm 定価840円(税込)

通常版はこちら!  定価840円(税込)
「えほんおじさんセット」はこちら!  セット価格1040円(税込)

「えほんおじさんセット」って?
季節の日記、えほんおじさんのノートなどがついてくるセットです。
くわしくはこちら!





関連絵本はこちら!

●日野十成再話 /斎藤隆夫絵による絵本
「ずいとんさん 日本の昔話」
「かえるの平家ものがたり」
「カガカガ ふしぎなことがいっぱいのとおいむかしのものがたり」
●斎藤隆夫さん関連図書
「おおぐいひょうたん 西アフリカの昔話」吉沢葉子/再話
「きつねのばけものでら」 斎藤隆夫/作 教育画劇
「まほうつかいのでし ゲーテのバラードによる」ゲーテ/〔原作〕 上田真而子/文

◇同じジャンルの絵本はこちら!

絵本 日本の昔話5 ねずみのもちつき のページへ

日本の昔話5 ねずみのもちつき

絵本 絵本 三びきのやぎのがらがらどん のページへ

絵本 三びきのやぎのがらがらどん

絵本 絵本 くわずにょうぼう のページへ

絵本 くわずにょうぼう

絵本 きつねとうさぎ―ロシアの昔話 のページへ

きつねとうさぎ―ロシアの昔話



◇同じシチュエーションの絵本はこちら!

絵本 たからもの のページへ

たからもの

絵本 森おばけ のページへ

森おばけ

絵本 まじょのおとしもの のページへ

まじょのおとしもの

絵本 ねむりひめ グリム童話 のページへ

ねむりひめ グリム童話




知っていましたか?日本の絵本の90%はホンモノではないんです。
えほんおじさん アメリカのNASAが教育に取り入れた絵本を知っていますか?
絵本1冊を描くのにかかる年数は?

絵本の読み聞かせ暦30年。
絵本の知識は日本屈指のえほんおじさんだからこそ選べる1冊を あなたにお届けします。
何か質問がありましたら、ご遠慮なくどうぞ!

質問!
FAXでのご注文お支払い方法

◆FAX:086-281-6857
FAXは、これをプリントアウトしてくださいね。


郵便代引、金融機関へ振り込み、クレジットカードの3種類からお選びいただけます。

    メリットデメリット
郵便代引・到着が早い
・銀行に行くなどの手間がかからない
・手数料が250円かかる
・1冊だと、時間指定ができない
金融機関へ入金・手数料が安い・振り込み確認後の発送なので、多少遅くなる(※1)
・金融機関へ行く必要がある(※1)
クレジットカード・手間がかからない・カード会社様に確認後の発送なので、多少遅くなる
※1 ネットで決済の場合、これらのデメリットはなくなる上、手数料も安い場合が多いので、特にお勧め!です。

お客様がEバンク銀行の口座を持っていらっしゃる場合、手数料は無料ですよ!

返品交換配送について
全国一律250円(税込)
配送先一ヶ所につき2,500円以上ご注文いただいた場合、
送料は無料です!
◆万一商品が破損・汚損していた場合商品の配達後10日以内にメール、もしくはFAXにてご連絡ください。この場合の送料は当社で負担いたします。
質問プライバシーの保護
質問! ◆「えほんのくに きび」では、お客様の個人情報であるお名前、ご住所、お電話番号等をいっさい外部にもらすことはございません。プレゼント等に関しても同様ですので、安心して応募してくださいね。

Trackback on "かえるをのんだととさん―日本の昔話"

このエントリーのトラックバックURL: 

"かえるをのんだととさん―日本の昔話"へのトラックバックはまだありません。

Comment on "かえるをのんだととさん―日本の昔話"

"かえるをのんだととさん―日本の昔話"へのコメントはまだありません。

コメントする

コメントする
(HTMLタグは使用できません)
ブラウザに投稿者情報を登録しますか?(Cookieを使用します。次回書き込み時に便利です。)
  •  
  •  

Copyright 2004-2007 えほんのくに きび 「えほんおじさんのぶろぐ:かえるをのんだととさん―日本の昔話」ページトップへ。