ふらいぱんじいさん

絵本 ふらいぱんじいさん

絵本 ふらいぱんじいさんの表紙です

絵本 ふらいぱんじいさん
◆年齢◆
読んであげるなら5〜6才から。
自分で読むなら小学校

◆ジャンル◆
◆ファンタジー絵本

◆シチュエーション◆
◆おでかけしよう!絵本


神沢利子 作/堀内誠一 絵

初版年月日:1969年01月 あかね書房

ISBN:4251006356  ISBN13:9784251006356

90ページ 21x15cm 定価897円(税込)

通常版はこちら!  定価897円(税込)
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ふらいぱんじいさんは、大好きな目玉焼きを作る仕事をお払い箱、でも、まだ、何か役に立つことができるかもしれません、広い世間に出て行くことにしました。

老人問題のようなこのお話が、どうして、40年ものあいだ子どもたちを惹きつけ、そして今の現代の子どもたちをも惹きつけているのでしょう。

〈冒険ファンタジー〉
それは第一に、このお話が旅物語になっているからですね。人は(子どもであれ、だれであれ)安寧の(安心の場)場にいれば旅に、旅にあれば安寧の場を求める気質を生まれながらにもっているようです。じいさんの旅は、ジャングルや砂漠や大海原の冒険になってしまいました。

〈役立ちたい〉
ふらいぱんじいさんは、鏡や太鼓やおたまじゃくしに間違えられたり、けっ飛ばされたり、嵐にあったり、へこたれることなく、役立つことを探して旅を続けます。
でも、どんなことが出来るでしょう。どんな人も、長く続けていたことや、持っているものや、大好きなこと以外の、全く新しいことなどできようはずはありません。
ふらいぱんじいさんは、「焼く」ことの他に何を持っていたでしょうか。じいさんは、いろんなものに間違えられますね。
間違えられるくらいですから、それが、じいさんの持っているものです。

子どもたちが惹きつけられる第二の理由はここにあります。
子どもたちも、常日ごろから、「役立ちたい」と思っている証拠です。どうやら、自己の芽生えと他者への寄与への思いは、「類」としての人間が始めから持っているようですね。

〈卵とフライパン〉
役立ちたいと思っても、それが好きなものでないと、長続きはしません。ふらいぱんじいさんはは目玉焼きを作るのが大好きでした。それは、子どもたちが喜んでくれるから、じいさんは目玉焼き技をみがいたものと思われます。じいさんは旅の間ににも、ラクダぼうやや小鳥を助け喜ばします。それにじいさんは卵自体が好きでした。じいさんが大海原を漂っているときのせりふにこんなのあります。
「ああ、おひさん。わしは あんたが すきだ。あんたは、きんいろに かがやく せかいいち すばらしい めだまやきさ」
確かに「お日さん」と卵はそっくりです。それはあらゆる「いのち」の源ですね。

ふらいぱんじいさんは旅につかれ、とうとう動けなくなってしまいました。でも、人のために、それを喜びとしてずっと生きてきたじいさんが、そのまま朽ちていくことはありません。助けられたものたちは、じいさんを見捨てはしないのです。それが、助けた小鳥の属する鳥たちの群れでした。おじいさんは、「大好きなお日さんのところへつれていってくれ」と小鳥たちに頼みます。おじいさんは、やすらかに最後を迎えようと、思ったのかもしれませんね。小鳥たちは、「お日さん」の当たる木の上に運んで、落ちないようにしてくれました。

ところが、です。このことがふらいぱんじんさんの第二の人生を用意することになりました。じいさんは、今度は、「いのちをはぐくむ」役目をすることとなったのです。





内容紹介です

〈たびにでよう〉
ふらいぱんじいさんは真っ黒おなべ。きんいろのお日さまみたいな目玉焼きを焼くのが大好きでした。
ところがある日、家に新しいフライパンがやってきました。もう目玉焼きを焼かしてもらえません。
それで、旅にでることにしました。何か出来ることがあるかもしれません。

〈じゃんぐる〉
どんどん歩いてジャングルにやってきました。
ヒョウ夫婦に見つかりました。夫婦は鏡と間違え、のぞき込むとその姿が真っ黒。夫婦は互いに黒ヒョウはおれだ、私だとケンカを始めました。そのすきに逃げ出すと、今度はサルたちに見つかります。サルたちは太鼓に間違え、とりっこのケンカ。またじいさんは逃げ出しました。

〈たまご たまご〉
ジャングルを抜け出して、ほっとしていると、またぐものがいます。真っ黒な羽、ながーい首、その首の上にぎょろりと光る目がのっています。見事な鳥。じいさんはこの鳥の卵で目玉焼きを焼きたくなり、「おいっ」と声をかけました。すると、その鳥はすごいスピードで逃げていきました。
気の弱いダチョウだったのです。

草原を追いかけて、やっとのことで追いつき、卵をくれといいました。でも、それは無理なことでした。ダチョウはオスだったのです。それでも、ひつこく言ったものですから、ダチョウは怒って、じいさんをけっ飛ばしました。

どこかで泣く声に気付くと、そこは砂漠。
振り返ると、小さなラクダぼうやが泣いていました。迷子になっていたのです。ふらいぱんじいさんは、ぼうやをなだめようと、何回もフライ返しのように飛び上がりました。じいさんは目をまわし、ぼうやは機嫌を取りもどしました。そこへ、ラクダ母さんがぼうやを探しにきました。

〈おおきなうみ〉
それから、ふらいぱんじいさんは何日も砂漠を歩きました。そしてある日広い広い海にでました。海に飛び込むと、小さな魚たちは、おたまじゃくしに間違えました。トビ魚にも出会いましたので、波の上をいっしょにどこまでも飛んでいったりしました。じいさんはますます真っ黒になり、波の上を漂っていました。

ところが、急に嵐がやってきました。じいさんはさんざん波にもまれました。ようやく、嵐がおさまりほっとしていると、小鳥が1羽おぼれていました。じいさんは小鳥を乗せてやりました。お日さまが出ると小鳥の羽は乾き元気に飛んでいきました。

じいさんは海の旅を続けました。船や船と競争するイルカを見ました。急にタコがじいさんを捕まえ、足を曲げてしまいました。こうして旅をしている間、ふらいぱんじいさんは、だんだん弱ってきました。ある日、小さな島に打ち上げられましたが、とうとうじいさんは動けなくなってしまいました。

〈ことりのおじいさん〉
浜に横たわって、ふらいぱんじいさんはここまで来た旅のことを考えていました。
そのとき、「ぴぴ ぴぴ ぴぴぴ」小鳥たちの群れがやってきました。そのうちの1羽がおりてきました。
「やっぱり、…」(以下略)





読み聞かせのポイント

物語性の強い冒険のお話です。
ですから、5・6歳なら読んであげるだけで大丈夫です。
物語性が強いという意味は、物語の骨格がきちんとしていて、出来事が物語をぐいぐい引っ張りますので、読者を飽きさせないということです。
それでいて、将来の本格的な読書につながる心情表現や描写も適度に折り込まれています。
一度読んであげた後、お子さんの目の届くところに、いつでもおいておくといいでしょう。
面白いお話ですので、次には一人読みをするかもしれません。
その場合でも、この本は大きな字でかかれてますので、絵本から童話への橋渡しの本として最適だと思います。

絵本 ふらいぱんじいさん
◆年齢◆
読んであげるなら5〜6才から。
自分で読むなら小学校

◆ジャンル◆
◆ファンタジー絵本

◆シチュエーション◆
◆おでかけしよう!絵本


神沢利子 作/堀内誠一 絵

初版年月日:1969年01月 あかね書房

ISBN:4251006356  ISBN13:9784251006356

90ページ 21x15cm 定価897円(税込)

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