絵本 ジェニーとキャットクラブ (黒ネコジェニーのおはなし1)

絵本 ジェニーとキャットクラブ (黒ネコジェニーのおはなし1)

絵本 ジェニーとキャットクラブ (黒ネコジェニーのおはなし1)の表紙です

絵本 ジェニーとキャットクラブ (黒ネコジェニーのおはなし1)
◆年齢◆
読んであげるなら5〜6才から。
自分で読むなら小学校低学年から

◆ジャンル◆
◆ファンタジー絵本

◆シチュエーション◆
◆ともだちとあそぼ!絵本


エスター・アベリル作・絵 /松岡享子訳 /張替惠子訳

初版年月日:2011年10月25日 福音館書店

ISBN:4834026701  ISBN13:9784834026702

120ページ 20X14cm 定価1365円(税込)

通常版はこちら!  定価1365円(税込)
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《それから、まいばん、ジェニーは、こっそり庭にでて、バラのしげみのかげからキャット・クラブをながめました》

「…マダム・バタフライは鼻笛がふけるし、マカロニはうしろ足でたってダンスができるし。それなのに、あたしときたら、なにひとつできやしない」
ところが、ある晩のこと、おもいがけなく、ロムルスとレムスが両脇をかかえてクラブの会場へ連れて行ったのです。
ジェニーは急に恐ろしくなりました。
みんなが「で、おまえは、何ができるんだね」と言っているように思えたからです。ジェニーは家までまっしぐら逃げ帰ってしまいました。

子どもたちは、仲間のみんなが楽しそうに遊んでいると、うらやましくて、でも、自分は何も出来ない、だから「クラブの集まりをそっと覗いているだけ」というようなことをだれしも経験します。遊び仲間に入れてもらうには気後れします。勇気がいりますね。

この「黒ネコジェニーのおはなし」の最初おはなし1は、船長に助けられいっしょに暮すようになったジェニーが、近所の仲間(キャット・クラブ)にはいるまでのお話です。それには何ヶ月もかかります。
ですから、同じような経験をする読者の子どもたちには大いに共感するはずです。

《ユーモラスなネコたちの世界》
キャット・クラブの仲間たちは、夜な夜な集まって、楽しく過ごしています。(12ページの挿し絵とその絵の説明文)
まず、『コンセルティーナが、カエデの木の上から仲間のネコたちに集合の合図をおくる。会合が始まる直前、会長はおいのジュニアとはなしをしている。毛がふわふわしているのが、マダム・バタフライ。ロムルスとレムスはふたご。花を飛び越えているのはマカロニ。本のうえにすわっているのは、字がよめる学者ネコのソロモン、勇敢なるシンドバッドと公爵はボクシングを観戦中…』
それから、会合では、会長を正面にして輪をつくります。会長は開会を宣言した後、会計上のもんだいについて、2、3簡単に報告。…
続いて、コンセルティーナの家の玄関先でごちそうを食べ、みんなが前脚とひげをなめ終えると、うつくしいペルシャネコ、マダム・バタフライが鼻笛をふきはじめ、歌ったり、踊ったり…。

ネコたちの名前にご注目ください。この他に、アントニオ、アラベラ、などがいます。「名は体を表す(名はそのものの実体を言い表している)」のことわざのとおり、名前が性格をあらわしています。たとえば、ロムルスとレムスは、ローマ建国神話のふたごのようだし、知者として有名なソロモンというネコは字が読めます。

こんなネコ社会で、ジェニーはどんなネコさんでしょう。
まだ小さなネコですが、「●ジェニーがネコの学校へいくはなし」では、びっくりするような行動もしますが、なかなか内省的でもあります。きっとジェニーのことが好きになりますよ。どうやらジェニーという子は、スケートができたり、ダンスが上手だったりするのですが、最初は自分では気づいていません。まだ小さいので自分をしらないのです。自信をもってません。

小さい子は自分がいろんなことがどんどん出来るようになります。でも最初は自信がないのですね。ちょっと背中を押してやる必要があります。

出来るようになることと、それ自体がうれしくて、何回もやりますし、人に見てもらいたいのですね。

《飼い主、キャップテン(船長)・ティンカーが魅力的》
ジェニーの飼い主となる老船長ティンカーという人物が魅力的です。おそらく、ティンカーというのは、は鋳掛(いか)け屋からきた名前でしょう。だから壊れたおなべやフライパンなどを直す、金(かな)ものの修理が得意なんですね。ジェニーにぴったりのアイス・スケートぐつ作るのも納得できます。それに船長は、ネコが天気予報をしてくれるから、ネコと関係が深いですね。だから、船長の庭にはネコが集まるのでしょうね。みなしごジェニーもいっしょに暮すようになりました。
それに、ティンカーというのは、ティンカー・ベルからも来ているかもしれません。冒険家かな?  ただし、この名はピータパンにでてくる女の子の妖精(特技ー金(かな)もの修理の妖精)でもあります。





内容紹介です

《もくじ》
●ジェニーがキャット・クラブにはいるはなし
ジェニーは赤いマフラーがとてもよく似合う小さな黒ネコ。ニューヨークの老船長ティンカーといっしょに住んでいます。
船長は、表で仲間と遊んだ方がいいといいますが、まだそんな勇気はありません。

『いざや きたれ 
 ネコに 子ネコ
 おひげにしっぽ ともどもに
 はしりきたれ 
 はしりきたれ
 キャット・クラブの大会へ』

船長の庭では、ネコたちが集まる、キャット・クラブの集まりがたびたび開かれていました。

ジェニーは、あつまりをバラの茂みの下からこっそり眺めるだけ。
ネコたちはそれぞれの特技でおどったり、うたったり、じょうだんをいいあったり楽しんでいました。けれど、ジェニーはなにひとつできるものがありません。

ロムルスやレムスや、会長を先頭にした合唱隊がさそってくれましたが、やっぱり勇気はでませんでした。こうして夏がきて、みんなはすっかりジェニーのことを忘れてしまいました。

そして、スイカズラやバラが葉っぱを落とす冬がきました。
船長は庭にたくさんの水をまいて、子どもたちがスケートができるようにしました。
ある日のこと、ジェニーは窓からスケートをするのを眺めていました。
そして、とつぜん老船長にいいました。
「あたし、スケートをやってみたい。スケートならできるかもしれないわ。あたし、どうしてもスケートぐつがほしいの」

ところが、船長は黙っているだけ。
シェニーはあちこちスケートぐつをさがしましたが、どこにもありません。
その日から、船長は地下の仕事場にこもりました。とんとんたたく音だけが聞こえてきました。ジェニーはいれてくれません。

そして、クリスマスの前の晩のことでした。
船長はポケットから何かとりだしました。小さな四つの……
まあ、ほんものでしょうか? ジェニーはまじまじみつめました。
銀で出来ていて、きらりとひかるエッジがついていました。
「銀のアイス・スケートぐつだわ! ああ、キャップテン…」

池のところで、ジェニーはちょっとためらいました。
「どの、足をはじめにだせばいいかしら?」と思ったのです。
ジェニーは思い切って右の前の足を踏みだしました。
それから……

キャット・クラブの仲間が池の向こう岸で、ジェニーを見ていました。
とつぜん、ネコたちは口々に叫びました。
「ジェニー! ジェニー・リンスキー!」

●ジェニーがネコの学校へいくはなし(略)
●ジェニーがはじめてパーティにでるはなし(略)





読み聞かせのポイント

この黒ネコジェニーのおはなし1には、3つのお話が入っています。
三回に分けて読んであげるといいでしょう。
こういうユーモラスなお話には、必ず、そうしたユーモラスな行動をとれるものたちを、そっとみつめる包容力のある存在が奥に隠れています。
読者の子どもたちも、きっといつか、その存在に気がついて幸せを噛みしめる時がくるでしょう。

絵本 ジェニーとキャットクラブ (黒ネコジェニーのおはなし1)
◆年齢◆
読んであげるなら5〜6才から。
自分で読むなら小学校低学年から

◆ジャンル◆
◆ファンタジー絵本

◆シチュエーション◆
◆ともだちとあそぼ!絵本


エスター・アベリル作・絵 /松岡享子訳 /張替惠子訳

初版年月日:2011年10月25日 福音館書店

ISBN:4834026701  ISBN13:9784834026702

120ページ 20X14cm 定価1365円(税込)

通常版はこちら!  定価1365円(税込)
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「えほんおじさんセット」って?
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関連絵本はこちら!

●作者 エスター・アベリル関連図書
「しょうぼうねこ」 藤田圭雄/訳 文化出版局

●訳者 松岡享子関連図書
〈翻訳書〉
「まんげつのよるまでまちなさい」マーガレット・ワイズ・ブラウン/さく ガース・ウイリアムズ/え ペンギン社
「しろいうさぎとくろいうさぎ」 ガース・ウィリアムズ 文・絵
「おやすみなさいフランシス」 ラッセル・ホーバン 文  ガース・ウィリアムズ 絵
「番ねずみのヤカちゃん」 リチャード・ウィルバー/さく 大社玲子
「あたまをつかった小さなおばあさん」 ホープ・ニューウェル 作 山脇百合子 絵

はじめて出会う童話シリーズ
 「こぐまのくまくん」
 「かえってきたおとうさん」
 「くまくんのおともだち」
 「だいじなとどけもの」
 「おじいちゃんとおばあちゃん」
「ラモーナとおかあさん他シリーズ」 ベバリイ・クリアリー/作 アラン・ティーグリーン/絵 学研
「世界でいちばんやかましい音」 ベンジャミン・エルキン/作 太田大八/絵  こぐま社
「さるのオズワルド」 エゴン・マチーセン/作 こぐま社
「白鳥」 アンデルセン作 M.ブラウン 画
〈作〉
「おふろだいすき」 林明子/絵
「花仙人」 中国の昔話 蔡皋/画
「みしのたくかにと」 大社玲子/絵 こぐま社
「それほんとう?」  長新太/え
「なぞなぞのすきな女の子」 大社玲子/え 学研

〈エッセイ・著〉
「えほんのせかいこどものせかい」 日本エディタースクール出版部
「サンタクロースの部屋」 子どもと本をめぐって こぐま社

●くまのパディントンの本シリーズ
くまのパディントン
・パディントンのクリスマス
・パディントンの一周年記念
・パディントン フランスへ
・パディントンとテレビ
・パディントンの煙突掃除
・パディントン妙技公開
文庫版 くまのパディントン
・文庫版 パディントンのクリスマス
・文庫版 パディントンの一周年記念 
・文庫版 パディントン フランスへ
・文庫版 パディントンとテレビ
・文庫版 パディントンの煙突掃除
・文庫版 パディントン妙技公開
・文庫版パディントン街へ行く
・文庫版パディントンのラストダンス

●訳者 張替惠子関連図書
「ブータレとゆかいなマンモス」 学研
「児童図書館サービス論」 理想社

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