マドレーヌといぬ
絵本 マドレーヌといぬ
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勇敢な犬、「ジュヌビエーブ」にマドレーヌは命を助けられましたが、他の11人の子どもたちも小さな命を預かるのでした。
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《げんきなマドレーヌ》
げんきなマドレーヌの続編です。今回も大騒動の原因をつくるのはマドレーヌ。
「一番おちびさんが、マドレーヌ。ねずみなんか怖くないし、冬が好きで、スキーもスケートも得意、動物園の虎の前でも、へいっちゃら」
とは言え、散歩に行く時は、いつもいちばん後ろで、クラベル先生に手をつないでもらっています。
この日の散歩では、ポン・ヌフ橋の欄干を渡っていて、セーヌ川に落ちてしまいます。
町中大騒ぎになりました。お巡りさんや船のひとが棒や浮きでもって助けようとしますが、マドレーヌはもう沈みかけています。橋や川岸は人だかり。すんでにおぼれるというところ、一匹の犬が川へ飛び込んで、マドレーヌをくわえ、もくずとなる身を助けてくれます。この犬を連れ帰り「ジュヌビエーブ」と名付けます。「ジュヌビエーブ」と12人の女の子の寄宿学校での生活を描いたのがこの編です。
《勇敢な犬、ジュヌビエーブ》
マドレーヌを助けた勇敢なジュヌビエーブはとても利口な犬でした。歌も歌えるし、英語だって、文字だってわかるのです。散歩のときはいつも先頭をあるき、すまして道案内をします。だから、ジュヌビエーブは寄宿学校生活になじんでしまいます。ところが、学校検査の日、ジュヌビエーブは、評議員たちに発見され、規則や雑種犬を理由に追い出されます。
《ミス・クラベル先生の魅力》
寄宿学校の先生というのは、大変です。ミス・クラベル先生とは、どんな先生なのでしょう。
「どうも ようすが へんですね」
夜中に3度も起こされます。おちおち寝てられないのですね。
「げんきなマドレーヌ」でも、子どもたちの寝室へ、「すわ、いちだいじと、はしりにはしって、かけつけ」ます。この「マドレーヌと犬」では、ジュヌビエーブのとりあいで大騒ぎするからですが、3度目は、「びっくりぎょうてん」します。
マドレーヌが川に落ちる場面では、
「せんせいの ミス・クラベルは、なにごとにも驚かない人でした」とあります。マドレーヌが欄干を渡っているときは、たしかに鷹揚に眺めていましたが、川に落ちる瞬間には肝を冷やさんばかりです。(画面左隅あわてている様子が描かれています)何事にも驚かない先生がいつも驚かされてしまうのがマドレーヌなんですね。ところが、今回「びっくりぎょうてん」させられるのは「ジュヌビエーブ」にです。
ミス・クラベル先生は、ジュヌビエーブが子どもたちにとってどんなに大切かを知っていました。評議員に「犬をおっぱらいなさい」と命令されても、「子どもたちがかわいがっていますので、どうかお許しねがいます」と主張します。ジュヌビエーブが追い出されても、子どもたちに呼びかけて「みんなで探しにいこう」といいます。それでパリの町中をみんなで探すことになります。
《パリの町案内》
いなくなった犬を探し歩く場面は、さながらパリの町案内となっています。巻末に説明があります。
30ページ、つきあたりに、サクレ・クール寺院のみえるモンマルトルの通り。
31ページ、パリ中央市場(現在は移転)
32ページ、サン・ジェルマン・デ・プレ寺院に面する広場。
33ページ、ペール・ラシェーズ墓地
34、35ページ、チュイルリー公園
(なお、表紙と11ページはフランス学士院、10ページはポン・ヌフ橋だそうです)
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『パリの、つたの からんだ ある ふるい やしきに、
12人の おんなのこが、くらしていました。
2れつになって、9じはんに、ふっても、てっても、さんぽに でました。一番おちびさんが、マドレーヌ。
ねずみなんか怖くないし、冬が好きで、スキーもスケートも得意、動物園の虎の前でも、へいっちゃら』
ある日の散歩のときのこと。
マドレーヌはおてんばがこうじて橋の欄干を渡っていたところ、セーヌ川へどぼん!。
すんでにおぼれるというところ、一匹の犬が川へ飛び込んで、マドレーヌをくわえ助けてくれました。
それで、勇ましい犬を寄宿学校へ連れ帰りました。
その夜はみんな大騒ぎ。誰が犬を寝かせるのか、決めるのですから。
みんなはこの犬に「ジュヌビエーブ」と名付けました。
ジュヌビエーブはとても利口で、とても役にたちました。
歌も歌えるし、英語だってできましたし、散歩も好き。
子どもたちは犬と仲良く暮らしていました。
こうして半年が経ち、5月の学校検査の日が来ました。
評議員たちは、隅々まで検査しますからみんなはおろおろ。
ひとりのおばさん評議員がジュヌビエーブを発見。
立派なひげの委員長がいいました。
「こんな雑種犬をかわいがるなんて、よい娘たちのお品が下がります。さあ、でていけ! さっさとうせろ! ごろつきめ!」
こうしてジュヌビエーブは追い出されてしまったのです。
評議員たちが帰ったあと、ミス・クラベルはいいました。
「泣いても、怒っても無駄ですよ。さあ、すぐに着替えして探しにいきましょう」
パリの町中をさがしました。けれど、かげもかたちもありません。がっかりして帰ってきました。
ところが、その日の真夜中。
電気をつけて、ミス・クラベル、
「ようすがどうもへんですね」
街灯の明かりの下、ジュヌビエーブが吠えていたのです。
犬はご馳走をもらいいっしょに寝室に戻りました。
2れつのベッドにみんなやすみました。
ミス・クラベルは安心して電気を消して寝室をでていったとたん、子どもたちは大騒ぎ。
みんなてんでに、「ジュヌビエーブはわたしのとこよ!」
そこで、またまた、ミス・クラベル。
すわ一大事と、はしりにはしって、かけつけて、
「しかたありません。ジュヌビエーブに出てもらいます」
これでけりがつき、ぴったり静かになりました。
ところが、
三度目、ミス・クラベルは電気をつけて、
びっくりぎょうてん。
……
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読み聞かせのポイント
言葉使い(翻訳語)の面白さについては、「げんきなマドレーヌ」と同じです。
日常語とは少し違いますので、最初は戸惑うかもしれませんが、馴れるとその口調の良さに、快感さえ覚えるでしょう。
聞き手の子どもたちもすぐに自分の言葉に取り入れることでしょう。
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「えほんおじさんセット」はこちら! セット価格1565円(税込)
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●作者 ルドウィッヒ・ベーメルマンス関連図書
※マドレーヌシリーズ
「げんきなマドレーヌ」瀬田貞二訳
「マドレーヌといぬ」瀬田貞二訳
「マドレーヌとジプシー」瀬田貞二訳
「マドレーヌといたずらっこ」瀬田貞二訳
「マドレーヌのクリスマス」 江国香織/訳 BL出版
「ロンドンのマドレーヌ」江国香織/訳 BL出版
「マドレーヌのクリスマス」 江国香織/訳 BL出版
「マリーナ」 ふしみみさを/訳 クレヨンハウス
「パセリともみの木」ふしみみさを/訳 あすなろ書房
「特急キト号」ふしみみさを/訳 PHP研究所
「ヌードル」マンロー・リーフ/文 福本友美子/訳 岩波
「山のクリスマス」 光吉夏弥/訳編 岩波書店
●訳者 瀬田貞二さん関連図書
「きょうはなんのひ?」 林明子/絵
「かさじぞう」 赤羽末吉/画
「おやすみなさいおつきさま」 マーガレット・ワイズ・ブラウン/作 クレメント・ハード/絵 評論社
「ねずみじょうど」 丸木位里/絵
「ねむりひめ グリム童話」 フェリックス・ホフマン・え
「よあけ」 ユリー・シュルヴィッツ/作・画
「アンガスとあひる」 マージョリー・フラック/さく・え
「げんきなマドレーヌ」 ルドウィッヒ・ベーメルマンス/作・画
「おだんごぱん」 ロシア民話 脇田和/画
金のがちょうのほん 四つのむかしばなし」 レズリー・ブルック/文・画 瀬田貞二/訳 松瀬七織/訳
「「三びきのやぎのがらがらどん」(北欧昔話) マーシャ・ブラウン 絵
「三びきのこぶた」
「おおかみと七ひきのこやぎ」(グリムの昔話) ホフマン 絵
「あおい目のこねこ」エゴン・マチーセン 作・絵
「ふるやのもり」
「ブレーメンのおんがくたい」 グリム童話 ハンス・フィッシャー 絵
「チムとゆうかんなせんちょうさん」
「ナルニア国物語」 C.S.ルイス 岩波書店
1ライオンと魔女
2カスピアン王子のつのぶえ
3朝びらき丸東の海へ
4銀のいす
5馬と少年
6魔術師のおい
7さいごの戦い
「おとうさんのラッパばなし」
「世界のむかしばなし」 太田大八/絵 のら書店
「ポルコさまちえばなし」 岩波おはなしの本 R.デイヴィス文 岩波書店
「人形の家」 ルーマー・ゴッデン/作 岩波書店
「ホビットの冒険」 トールキン/作 岩波書店
「指輪物語」 トールキン/〔著〕 瀬田貞二/訳 田中明子/訳 評論社
「絵本論 瀬田貞二子どもの本評論集」
「幼い子の文学」 中央公論社
「落穂ひろい」 上・下巻セット
「児童文学論 瀬田貞二子どもの本評論集」
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- 2009年09月30日 15:23
- from 忍者大好きいななさむ書房
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