よみたいききたいむかしばなし 1のまき ねこのおんがえし

絵本 よみたいききたいむかしばなし 1のまき ねこのおんがえし

絵本 よみたいききたいむかしばなし 1のまき ねこのおんがえしの表紙です

絵本 よみたいききたいむかしばなし 1のまき ねこのおんがえし
◆年齢◆
読んであげるなら5〜6才から。
自分で読むなら小学校低学年向き

◆ジャンル◆
◆むかしばなし絵本

◆シチュエーション◆
◆おやすみの前に絵本


中川 李枝子作:山脇 百合子絵

初版年月日:2007年12月 のら書店

ISBN:493112934X  ISBN13:9784931129344

134ページ 20x16cm 定価1365円(税込)

通常版はこちら!  定価1365円(税込)
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中川李枝子さんの親しみやすい語り口によるこの「1のまき」には、「とらときつね」「ねことおんがえし」など全12話が収録されています。

全12編のお話は次の以下の通りです。
「とらときつね」「桃太郎」「さるのきも」「山伏とたぬき」「犬とねことうろこ玉」「とりつくひっつく」「ねこのおんがえし」「こんび太郎」「たにしとからすのうたくらべ」「ねえさんとおとうと」「かみそりぎつね」「せかい一のおりこうさん」

この昔話集の魅力はなんと言っても、中川李枝子さんの親しみやすい語り口にあるといえます。さすがに、幼年童話の第一人者のものする昔話集、愉快で楽しい中川李枝子ワールドの昔話となっています。
中川さんは、自らこの本のあとがきで次のように述べています。
「……子どもが喜ぶのは、まずお話の入り口がきちんとしていて、まごつかないで入っていかれること、お話が目に見えるように具体的に書かれていること、次ぎにどうなるか、何が起こるかと期待させること、リズムとユーモアが欠かせません。昔話にはこれらの要素が見事にそろっています…」

〈読み物としての昔話と本来のー耳から聞くー昔話〉
この本の正式シリーズ名・書名は「よみたい ききたい むかしばなし 1のまき」となっています。上記あとがきに、「具体的に書かれていること」とあるように、自分で文字を読む、読まれることと、耳から聞くこと、その両方を前提にししようとしています。ですから、著者の「再話」ではなく、「文」となっています。
つまりは、この本は、何万年という語り=耳文化(口承文化)と何千年という「文字の文化」の融合を図る文体を目指しているのです。ちょっと見には何気ない親しみやすい語り口に思えますが、この文体への苦闘はなみなみならないものがあったのではないでしょうか。考えてみれば、中川さんは「いやいやえん」以来、このことを一貫してやろうとしてきたのではないでしょうか。「いやいやえん」では、あとがきにあるような昔話の要素を創作に生かそうとし、この昔話集では、逆に「文字化」した読み物としての昔話の新しい文体を作り上げようとしているのだと思います。このことに成功すれば、文字文化と耳文化の中間にいる5歳から10歳くらいまでの子どもに、その両文化の橋渡し、つまり耳文化が核となり、その基盤・土台の上に文字文化という構造物が立ち上がるはずで、昨今の文字離れや活字離れも止める可能性がでてきます。これは至難の業だと思います。なぜなら、昔話には昔話の語法(「日本の昔話1」「したきりすずめ」の解説をお読み下さい)が働きますし、文字文化には止まるという法則が働きます。似たような仕事をした作家にアンデルセンがいますが、アンデルセンはこのことに自覚的ではなかったように思います。アンデルセンは昔話に近代的文学観念を持ち込み、文学化(文字化ではなく)をやった最初の人でした。
これについては「アンデルセン童話1」の解説をお読み下さい。(その意味では、アリスン・アトリー(「ラベンダーのくつ」の解説をお読み下さい)は、そのことを意図的にやり続けていますが、いかんせん文学に傾きがあって、今のところ少数の子どもたちにしか受け入れられません、宮沢賢治「エルマーのぼうけん」の文体とお話構造にもご注目下さい。)

さて、「よみたい、ききたい」という文体が、はたして成功しているでしょうか。もちろんですね。中川さんはすでに創作領域で、その文体を確立していらしゃいますので、その世界は昔話の領域でも遺憾なく発揮されています。昔話の選び方からして愉快なお話ばかりだし、その文体のもつリズムとユーモアによって、目で読んでも、耳で聞いても実に楽しい昔話集となっています。





内容紹介です

とらときつね
海のむこうに住むとらは自分ほどりっぱな、かしこい動物はいないと自信満々でした。ところが、ねずみが、日本にはきつねというかしこい動物がいるいう。それでとらは日本にやってきてきつねと力比べをします。

桃太郎
(略)

さるのきも
病気の竜宮城のおひめさまには「さるのきも」が効くという。それでかめはさるを竜宮城につれてきます。ところが、…

山伏とたぬき
山伏が通りかかると、たぬきがぐっすり昼寝していました。山伏がいたずらに、たぬきの耳のそばでホラ貝を吹きますと、びっくりしたたぬきはとんで逃げていきました。山伏がたぬきにこっぴどく仕返しされるお話。

犬とねことうろこ玉
犬とねこはじいさまに可愛がられていました。ある日じいさまは、へびも見つけ、これも可愛がっていました。へびはどんどん大きく長くなって、もう家に置いておけなくなりました。それで、家をでることになりましたが、へびはかたみとしてじいさまにうろこ玉を置いていきました。この玉のおかげで、じいさまの商売は大繁盛します。ところがやとい人にこの玉を盗まれてしまいます。そこで、犬とねこは取りかえしに行くことになりました。

とりつくひっつく
日暮れになると、山道にばけものがでました。その化けものは「おんぶしてくれ、だっこしてくれ」というのです。使いに出た一太郎と二太郎は逃げ帰りました。そこで三太郎がいくことになりました。

ねこのおんがえし
年を取りすぎて、いつも、うつらうつらしているいねむり和尚さんがいました。そんなだから、いつの間にか村人は和尚さんのことを忘れてしまいました。ただ、とらねこだけは和尚さんを離れませんでした。そんなとらねこがある日言うことには、……

こんび太郎
なんとまあ、めんどうくさがりで、ぶしょうなじいさまとばあさまがいました。お風呂にも入らないので、あかだらけでした。ふたりはある日そのあかを丸めて子どもをつくり、「こんび太郎」と名付けました。

たにしとからすのうたくらべ
 なんと きれいな 
 明神さまのように かがやくおかた
 足のかっこう つくづく みれば
 こんのももひき ぴちっと はいて
 すらり ほっそり おにあいだ
 … …

ねえさんとおとうと
たいへん仲の良いねえさんとおとうとがいました。秋のある日、二人は山へ栗拾いにいきました。そのうち二人は離ればなれになってしまいました。おとうとが探していると、ねえさんは鬼にさらわれていたのでした。さて、おとうとは、……

かみそりぎつね
人っ子ひとり通らない原っぱがありました。この原っぱには、ばけものがでて、人の頭の毛をそって丸坊主にしてしまうとういううわさがありました。あるとき、よその村の若者が、「おれがたいじしてやる」とやってきました。

せかい一のおりこうさん
よちよち歩きのころには、親の言うことはなんでも素直に聞く男の子がいました。ですから、どこへいってもほめられました。でも、あまりによい子すぎるので親は心配して、「もし、あの子に五銭玉三つやって、船いっぱいの大もうけをしてこい、といったら、なんぼなんでもいやというだろう」と相談しました。で、遊びから帰った子に、そういうと、男の子は「はい」とお金をもらってちゃっちゃっと元気よく家を出て行きました。





読み聞かせのポイント

この「中川李枝子のむかしばなし」は、読み物・物語の本への橋渡しになる入り口の本として最適な本です。5歳くらいから読んであげて、その本をお子さんの書棚に(見えるように)置いておくと、きっとまた、今度は自分で読みたくなるでしょう。なにせ、選ばれた昔話がどれも愉快、ですので、自分で読む読書のきっかけ作りになります。

絵本 よみたいききたいむかしばなし 1のまき ねこのおんがえし
◆年齢◆
読んであげるなら5〜6才から。
自分で読むなら小学校低学年向き

◆ジャンル◆
◆むかしばなし絵本

◆シチュエーション◆
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中川 李枝子作:山脇 百合子絵

初版年月日:2007年12月 のら書店

ISBN:493112934X  ISBN13:9784931129344

134ページ 20x16cm 定価1365円(税込)

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「ももいろのきりん」 中川宗弥 絵
「西風のくれた鍵」 アリソン・アトリー/作 石井桃子/訳 岩波書店
「グレイ・ラビットのおはなし」 アリソン・アトリー/作 石井桃子/訳 岩波書店
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「ぼくらのなまえはぐりとぐら」
(絵本「ぐりとぐら」のすべて)
「ぐりとぐらかるた」
「ぐりとぐら 絵はがきの本」

●画家 山脇百合子さん関連図書
「ねずみのおいしゃさま」 中川正文 作
「きょうのおべんとう なんだろな」 岸田衿子 文
「このゆきだるま だーれ?」 岸田衿子 文
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「あたまをつかった小さなおばあさん」 ホープ・ニューウェル 作 松岡享子 訳
「もりのへなそうる」 渡辺茂男 作

●中川李枝子・山脇百合子コンビによる作品
子どもとお母さんのおはなし のら書店
 1「三つ子のこぶた」
 2「けんた・うさぎ」
 3「こぎつねコンチ」
「はねはねはねちゃん」
「そらいろのたね」
「いやいやえん」
「おひさまはらっぱ」
「らいおんみどりの日ようび」
「森おばけ」
「わんわん村のおはなし」
「たんたのたんけん」 学研
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