やまんば

 えほんおじさんです。

 有名な昔話に出てくる「やまんば」は、恐ろしい鬼婆で、
はやてのように山野を走り、
動物でも人間でもばりばり食べてしまうというのがほとんどです。
 そしてその恐ろしい「やまんば」の最後は、滑稽であっけなく
死んでしまいます。

◎「うまかたやまんば」小澤 俊夫 再話 / 赤羽 末吉 画

◎「さんまいのおふだ」水沢 謙一 再話 / 梶山 俊夫 画

◎「くわずにょうぼう」稲田 和子 再話 / 赤羽 末吉 画

◎「天のかみさま金んつなください」津谷 タズ子 再話 / 梶山 俊夫 画


 ところが昔話の中にも、そうではない「幸せをもたらす山姥」もいます。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

 例えば「瓜子姫と山姥(秋田の昔話)」は、瓜子姫が山姥の要求に
答えていると、最後に「蜀江の錦」を贈られ、それで錦長者となるお話。

 あるいは「ちょうふく山の山姥(秋田の昔話)」では、
山姥に脅されて餅を持って行った「あかざばんば」は、
山姥の家に留め置かれるが、お礼に使っても使っても
次の日には元に戻る錦をもらって帰ってくるお話。

 他にも「宝蓑や姥皮をくれる山姥」「産婆のうまい山姥」
「糸紡ぎを手伝うのに殺される山姥」「機を織る美しい女である山姥」
「子守をして子供を食う山姥」などがあります。
(いずれも、いまは昔むかしは今 3 「鳥獣戯語」より)

 つまり「山姥」とは、有名な昔話のように恐ろしいだけではない、
「富」や「幸せ」をもたらす山姥、子育てや子供との関係が深い山姥、
「布・服を織ることと関係が深い山姥」などが存在します。
こうした山姥は、「恐ろしい」だけではなく優しさも持ち合わしています。

 また「恐ろしい山姥」には、山姥から身を守ってくれたり、
助けてくれる存在(神)が必ずいて、それらがあっけなく山姥を
やっつけてくれます。それらは目に見える存在ではありませんが、
「ある力」を持っていて山姥をやっつけるのです。

 「天のかみさま金んつなください」では、三兄弟を助けるのは
天の神様が金の綱を下ろし、それにつかまえることで助かります。
しかし天の神様を見ることはできません。見えるのは「金の綱」だけです。

 「さんまいのおふだ」の神様は「トイレの神様」です。
三枚のお札をくれるのです。もちろん姿は見えませんが、
「厠」には、ずいぶん昔から神様がいました。

 「くわずにょうぼう」には、神様は登場しません。
しかし山姥をやっつけるのは、よもぎと菖蒲で、
それらは自然物でありながらある「力」を持っていました。

 「うまかたやまんば」では、山姥をやっつけるのは
人間(うまかた)の知恵です。こうした知恵を持つものは、
かつては尊敬されていましたが、それはきっと神様からの
授かりものだったからでしょう。

 以上のような「存在」が、「恐ろしさ」とセットに
なっています。
そう考えると、「ある存在、ある力」が二面に別れた、
つまり「恐ろしい=山姥」「助けてくれる優しい=神さま」
という二面に別れたと考えらるのではないでしょうか。
あるいは、「瓜子姫と山姥」「ちょうふく山の山姥」のように
「ある存在、ある力」の二面性なのではないでしょうか。

 「山姥」は「子育てや子どもとの関係が深い」ことは、
多くの昔話にその片鱗が見えますが、伝説の世界においても
山姥は「金太郎(足柄山)」という存在の母親です。
ここにある力持ち=怪童というイメージは優しくて、怖いから来ているようです。
 「ある存在、ある力」は、ここでは「山姥」(母)と「金太郎」(息子)
という二面性に現れていそうです。そして「ある存在、ある力」
は子供の持つ生命力ににも直結していて、山姥の子供との関係は、
子供=生命力につながっています。

 以上こうしてみていくと、現代作品の「山姥」、
すなわち「やまんばのむすめ まゆのおはなし」シリーズにも、
その問題はつながっています。
 どうやらこのシリーズの「やまんば」がすこぶる優しいのは、
単に現代的や幼児向きを意識したからだけではなさそうです。
むしろ「山姥」の優しさが全面に現れたと言えそうです。
そして「怖さ」が途方もない力強さに現れると「まゆとりゅう」
や「まゆとかっぱ」のお話になるのではないかと思われるのです。
 その意味でこのシリーズは、「やまんば」の本来の性格を捉えていると言えます。
そして「まゆ」は金太郎そっくりだし、
「ちょうふく山の山姥(秋田の昔話)」の生まれたばかりの子にそっくりです。

「やまんばのむすめ まゆのおはなし」富安 陽子 文 / 降矢 なな 絵

◎まゆとおに

◎まゆとうりんこ

◎まゆとりゅう

◎まゆとかっぱ

◎まゆとおおきなケーキ




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