劇的変化・成長

 えほんおじさんです。


 赤ちゃんから10歳くらいまで、この間の人間の
「劇的変化・成長」がどれほどすごいものか
があまり認識されていないような気がします。
 この10年間に、人間は「ほぼある種の人間」として
完成しています。言葉にしても日常会話のほとんどが
使えるようになりますし、自分で生きていく知恵の基礎は
得られています。
 そしてこの10年間を支え、援助し、促進していく
(子どもの世界、子どもの文化を深く広くする)のが
「絵本や童話」が持つ最も優れた文化的要素です。
 なぜなら、絵本(知識や科学絵本も含む)・童話は、
子どもの伝統的文化(耳と目の文化)の継承者だからです。

 しかしながら、子どもは10歳の頃を境に「ある種の人間」から
別の種の人間に転進していきます。すなわち今私たち人間が
成っている、あるいは私たちが見ている「大人」という人間に
転進します。
 ここでは人間は「文字文化」に入っていくし、
抽象的・科学的思考(合理的知性)によって
生きていこうとするようになります。
 赤ちゃんから10歳までの劇的変化もすごいことですが、
10歳を境とする変化も、私たち人間の心にとっては
「革命的」な出来事です。
 目に見える変化(体の成長)に加え、心の中では「革命的」変化が
起きているのです。優れた絵本や童話は、この「心」の大変異にも
正面から向き合っています。別の言い方をすれば、人間が持って
生まれてくる流動的知性と合理的知性がどのように変化していくか、
そのあり方を見続けているのが、優れた絵本や童話だということが
できます。ですからその対象範囲は、赤ちゃんの心から
科学的思考の芽生えまでを対象とすることになります。

 今月号の「かばんばん(こどものとも0・1・2)には
「持って生まれてくる、人間にしかない流動的知性」が、
どのように働いているかが明瞭に見えています。
「かばん」には、「ゾウの群れだって出てくる可能性」が
あるとする知性が働いていますし、
「蛇口をひねると勢いよく水が出てくる、当たり前です、
 でも、それはどこからきたんだろう? どうやってきたんだろう?」
というふとした疑問、不思議に思うこと
「すいどう(かがくのとも 2017年11月号)」こそ
その知性の働きの特徴です。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆こどものとも0・1・2 2017年11月号
「かばんばん」尾崎玄一郎・尾崎由紀奈/さく


◎ストーリー
 かばん ばんばん かばんばん。
ばんばんばんばん おなかをたたくと…
 ぽこぽこぽことでてきたのはいろとりどりのまる。
また、ばんばん ばんばん たたくと…
こんどはさんかくがぴゅんぴゅんぴゅーん!……

◎絵本の特徴
 リズミカルな言葉と勢いのある絵。
読み聞かせが楽しくなること間違いなしの作品です。
 読んでいる人が楽しいと、赤ちゃんも楽しい。
きっと目を真ん丸にして、楽しい笑い声をあげながら
この絵本を読んでもらうことしょう。赤ちゃん絵本に大事な
要素は心地の良い音と、明快な絵。この絵本はそのどちらもが
ユニークで、おもわずひきこまれます。
 かばんというものは、その中に大きな世界を内包しています。
開けてみるまで何が入っているかわからない。おりこみ付録の
“作者のことば”のなかに書いてあったようにゾウの群れだって
出てくる可能性があるのです。

 そんな未知や期待が詰まった楽しいかばん。
その期待を裏切ることのない爽快な展開がなんとも
魅力的でうれしい。子どもたちとそんなうれしい
気持ちを共有してみてくださいね。

◎子どもの反応
 すぐに「かばんばんばん」というマネをし始めました。
ずっとニコニコ顔で聞いていたのでわたしも楽しくなりました。

◎読み手の感想
 「おしいいれじいさん」からずっと熱い視線でこのお二人の作品を
追っています。「きしゃのゆ」の絵の渋い色もスケールのある絵の
展開も面白かったな…「おしいれじいさん」は「面白い絵本どれ?」
と聞かれたら高確率で紹介する絵本です。
 お二人の作品にはいつも空間の大きな広がりを感じます。
外に向かってどんどん広がっていく世界です。
この絵本「かばんばん」では、そんな大きな空間が内部に
あるんですね。前の絵本とは逆の発想なんだな…と思うとなかなか
面白かったです。今回の絵本は前の絵本よりはっきりした明るい
色使いで、その中にも深みのある差し色が入っていたりして、
お二人のまた違う一面を見せていただいたような気がしました。
次はどんな絵本を描かれるのか楽しみにしています。

◆かがくのとも 2017年11月号
「すいどう」 百木一朗/さく


◎ストーリー
「なんだろう? じめんからみずがふきだしているよ」
「きっとすいどうかんにあながあいてみずがふきだしたのさ」
水道管とは、みんながつかう水が流れているパイプのこと。
工事のおじさんたちがやってきて、地面にあなをほると、
ふとい水道管がみえてきました。おじさんたちはあなのあいた
ところに水がながれないようにしてから水道管の修理を
はじめます。修理がおわり、水がながれるようになりました。
じゃぐちをあけると、水道管をながれてきた水がでてきました。
この水はいったいどこからくるのでしょう?
 さあ、水道のことをもっとくわしくみてみましょう。

◎絵本の特徴
 ふだん、何気なくあける蛇口。あけると勢いよく水が出てきます。
今の日本では当たり前ですね。当たり前です。
でも、それがどこからきたんだろう? どうやってきたんだろう?
 というふとした疑問が科学の入り口です。
 雨が降り、川を流れ、その水が上水道でとりこまれ、
水道管を通って…という水の道が俯瞰で描かれた絵の中に細かく
描きこまれて、じっくり絵を読んでいくといろんなことが分かって
きます。絵の描きこみ方、省略の仕方も見事で、読む人にわかり
やすく伝わります。水道メーターがどんな役割をしているのか
とか、家の中の水の通り道とか、水道に関するもろもろが描かれて
いるのも面白いですね。上水だけでなく下水の通り道や、そのあと
どんな処理をされるのかなども丁寧に描かれており、一冊で水道に
かなり詳しくなること間違いなしです。
 日常のその先へ。奥深くて面白い“かがくのとも”にたくさんの
子どもたちが出会えることを願っています。

◎子どもの反応
 絵の水道管をたどりながら読みました。
「それしっとる」とか、「えー!」とかいろんなことを
言いながら楽しんでいたようです。

◎読み手の感想
 文句なく良い絵本ですね。一定の距離間を保つ静かな絵や言葉から、
誠実な感じが伝わってきます。ぐっと距離を詰めて凝視し、親近感を
わかせるタイプの虫の絵本とかとはまたちょっと違った味わいです。
 実際水道管がどんな風に地下を走っているのかなんて子どもたちに
説明するのはむつかしい。そんな時にこういう絵本があるとわかり
やすくこどもたちと一緒に学ぶことができますね。大人にとっても
新しい発見がたくさんあることと思います。私も、なるほどー、
と思いながら読みました。
 しかし当たり前のことが、どれほどの大きな仕組みによって
動いているのかと考えるとくらくらしますね。先人たちの努力と
知識と知恵の結集が今の世界をつくっているんだなあ、とか
しみじみと感じました。




知っていましたか?日本の絵本の90%はホンモノではないんです。
えほんおじさん アメリカのNASAが教育に取り入れた絵本を知っていますか?
絵本1冊を描くのにかかる年数は?

絵本の読み聞かせ暦30年。
絵本の知識は日本屈指のえほんおじさんだからこそ選べる1冊を あなたにお届けします。
何か質問がありましたら、ご遠慮なくどうぞ!

質問!
FAXでのご注文お支払い方法

◆FAX:086-281-6857
FAXは、これをプリントアウトしてくださいね。


郵便代引、金融機関へ振り込み、クレジットカードの3種類からお選びいただけます。

    メリットデメリット
郵便代引・到着が早い
・銀行に行くなどの手間がかからない
・手数料が250円かかる
・1冊だと、時間指定ができない
金融機関へ入金・手数料が安い・振り込み確認後の発送なので、多少遅くなる(※1)
・金融機関へ行く必要がある(※1)
クレジットカード・手間がかからない・カード会社様に確認後の発送なので、多少遅くなる
※1 ネットで決済の場合、これらのデメリットはなくなる上、手数料も安い場合が多いので、特にお勧め!です。

お客様がEバンク銀行の口座を持っていらっしゃる場合、手数料は無料ですよ!

返品交換配送について
全国一律250円(税込)
配送先一ヶ所につき2,500円以上ご注文いただいた場合、
送料は無料です!
◆万一商品が破損・汚損していた場合商品の配達後10日以内にメール、もしくはFAXにてご連絡ください。この場合の送料は当社で負担いたします。
質問プライバシーの保護
質問! ◆「えほんのくに きび」では、お客様の個人情報であるお名前、ご住所、お電話番号等をいっさい外部にもらすことはございません。プレゼント等に関しても同様ですので、安心して応募してくださいね。

Trackback on "劇的変化・成長"

このエントリーのトラックバックURL: 

"劇的変化・成長"へのトラックバックはまだありません。

Comment on "劇的変化・成長"

"劇的変化・成長"へのコメントはまだありません。

コメントする

コメントする
(HTMLタグは使用できません)
ブラウザに投稿者情報を登録しますか?(Cookieを使用します。次回書き込み時に便利です。)
  •  
  •  

Copyright 2004-2007 えほんのくに きび 「えほんおじさんのぶろぐ:劇的変化・成長」ページトップへ。