12月号こどものともの紹介

 えほんおじさんです。


 「生き物」も「物」もぐっすりおやすみをするんですね。
「物(この絵本=「すやすや おやすみ)」では、
 りんご、木のおもちゃ・きしゃぽっぽ」)がこんなに堂々と
「すやすや おやすみ」するのは、赤ちゃん絵本と言えども驚きでした。
大人にとっては目を見張る出来事ですが、
幼い子にとってはごく当たり前のことなのですね。
そうした「物」の存在感が、この絵本に「安心感」を醸し出しています。
だから、安心しきって赤ちゃんは眠ることができるのでしょう。

それにしても猫や赤ちゃんの仕草が実にいい絵本です。

 一方、「ずんずんばたばたおるすばん」という絵本は、
「お留守番」の二面性(一人でいることの不安と解放感)のうち、
「解放感」の方が弾けた絵本となっています。
何しろ「僕の部屋ではパピパラがフラダンスを踊って(ペンギンも)」
いたり、象が寝そべっていたりするのですから。

 以上今月号の月刊「こどものとも」の「0・1・2」と年少版です。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆こどものとも0・1・2 2017年12月号
「すやすや おやすみ」石津ちひろ/文 酒井駒子/絵

◎ストーリー紹介
 「ひらひらとんでる ちょうちょさん」
「おはなにとまって すやすやおやすみ」
 みゃあみゃあ鳴いている子猫も、りんごやおもちゃ、
女の子も、みんな「すやすや おやすみ」。

◎絵本の特徴
 動いていたり目をあけていたりする生き物やモノたちが、
めくるとみんな安らかに眠ります。そんな眠りに落ちる前の
まどろみが、そのまま具現化したような作品です。
石津さんの文章と酒井さんの絵が、この世ともつかない世界と
この世とのあわいを見事に出現させています。
 穏やかで、やさしい時間に包まれて安心して今日も眠る
幼い子どもたちにとって、最も幸福な時間のひとつではない
でしょうか?
 絵本の言葉はシンプルですが、それを包んでいるあたたかな
気持ちが伝わってきます。そして柔らかい輪郭の絵には、
独特の静けさ・静謐な美しさがたたえられていて、こころを
落ち着かせます。眠りにつく前、ゆっくりと語りかけるように
読むことで、読んでいるお母さんやお父さんの気持ちも
落ち着かれることでしょう。そのまま赤ちゃんといっしょに
安心して眠ってしまうかもしれませんね。

◎子どもの反応
 わが子たちはもう大きくなってしまいましたが、
この絵本は眠りの世界が安心ならば、やはりそこへ連れて
行ってくれる幸せな絵本となります。そして読み手自身にも
幸せを読んでくれますので、まだまだ0・1・2シリーズを
読むことにします。

◎読み手の感想
 酒井さんの絵は、なんとなくもっと大きい子に向けたものだと
思っていましたが、この絵本はなかなかいいですね。
眠たくなってきて、あたたかいおふとんのなかで、ぼんやりと
感じる優しい世界ってこんな感じ。それが、絵本という物体に
なるというのはなんだかすごいことのように思います。
つかみどころのない感覚を抽出して物体に託すと、物体の重さ
やらさわり心地やらが加味されて、違う性質のものに変化して
しまうというのはよくあります。特に、月刊絵本は紙の質や形を
選べませんから、限定された条件の中でそれを表現しなければ
ならないというわけです。お二人はやはり一流の作家さんだけ
あるな、という感じですね。与えられた条件をむしろ生かして、
絵本を作っていらっしゃるのでしょう。最近ちょっと忙しくて、
子どもらと眠ることができていないのですが、もう少ししたら
時間も空くのでこの絵本を一緒に読んでぐっすり眠りたいと
思います。


◆こどものとも年少版 2017年12月号
「ずんずんばたばたおるすばん」ねじめ正一/文 降矢なな/絵

◎著者紹介
・ねじめ正一/文 1948年東京都生まれ。
「高円寺純情商店街」で直木賞を受賞。子ども向けの作品に
「はなくんくん」「そらとぶこくばん」など多数。
・降矢なな/絵 1961年、東京生まれ。
絵本に「めっきらもっきらどおんどおん」
「きょだいなきょだいな」「あいうえおうた」など

◎ストーリー紹介
 母さんが買い物に出かけたとたん、今日もまた天井から
子ザルたちが降りてきて靴磨きをはじめ、押し入れでは
ナマケモノが布団にもぐりこんでいて、ベランダではリスと
モグラが洗濯物が飛ばないように見張っていて、台所では
ペンギンが……今日も次から次へと登場する動物たちと
男の子の楽しいお留守番。

◎絵本の特徴
 独特のリズムをもった文章が特徴的です。
ねじめさんは他にもたくさんの子ども向けの本を書いて
らっしゃいますが、この独特なリズムはほかの作品にも
登場します。作家さんの名前を知らずに読んでも、
「あ、このリズムには覚えが…」と思う方もたくさん
いらっしゃるのではないでしょうか?
 別紙の“絵本のたのしみ”の編集部だよりに書いて
ありましたが、ねじめさんの文章には極端に「。」
(句点)が少ないそうです。絵本全体の文章が、
長い一つの文章としてなりたっているのですが、
読んでいて長い感じがしないし、心地よいのです。
じっくりと吟味され、そぎ落とされた明快な言葉運びが、
頑丈な骨として長い文章を支えているのでしょう。
 絵を描かれたのは、福音館の絵本には欠かせない作家の、
降矢ななさん。縦開きの絵本ですが、それを構図として
生かしきった展開が見事です。降矢さんは基礎のデッサン力が
しっかりある方なのだと思います。どっしりとした基礎の上に
成り立っている、豊かな色彩感覚や、遊びごごろ。
絵本を描かれるのが天職なのでしょうね。どの絵本にも、
生き生きとした広くて深い世界がなりたっています。

◎子どもの反応
 上の子(六歳)も下の子(四歳)もなんどもくりかえし
「もういっかい」という絵本でした。細かく描かれた動物たちの
姿をたどっては、にこにこ。ページごとの迫力のある展開も
お気に入りだったようです。

◎読み手の感想
 ねじめさんの文章は本当に特徴的ですね。
月刊絵本でも、もう何度も登場していますね。
他の作品もすべてではないですが拝読しております。
そこで、あえて言うならば、(ここはあくまでもわたしの
感想を述べるコーナーですので)私は、あまり好みでは
ないんですね。もちろん、その良さはわかっているつもりです。
でも大人になると良い=好きとはならないのが残念です。
 文章の書き方やリズムも面白いと思います。
ただ、方向が内向きな感じがしてしまう。どの文章を読んでも、
そこにねじめさんの『俺』を感じてしまってそこに同化できない。
同化できないで、作品の中に入っていけないんですね。
今回は降矢さんの絵でそこを何とか突破されていて、
絵本の出来としては良いものになっていると思います。
私が絵本に求めるのは、ある種の普遍性です。我を超えた
共同の意識の中に発見される子どもを描いたものを好ましいと
思います。それだけが絵本の正しさではないとも分かっている
つもりですが…。




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