身近な不思議

 えほんおじさんです。

 私たちを取り巻く身近なものの中にだって、いろんな遊びや
不思議があって、そこから改めてこの世界が広くて奥深く
できていて、どんどん興味が湧いてきます。

 例えば
●しろいかみ(0・1・2こどものとも 2018年2月号)

を相手にすると、あらゆる行為が可能です。
曲げたり、なめたり、叩いたり、丸めてつぶしたり、破いたり、
投げたり。それは赤ちゃんにとっては、全身と全感覚の「訓練」
になります。そしてそれらの白い紙をある背景と擬音で
組み合わせ綴じると意味を持った世界が広がってきます。
 また冬のある日、近くの公園で気づくことがあります。
「そういえば冬になると、チョウの姿が見えない?
 チョウはどうしているの?」
と。そのような疑問に取り憑かれると、知りたくてたまらなく
なりますね。生きものにとっていかに冬を過ごすかは食料問題が
第一として死活問題です。でも多くの生きものは、冬を好機と
する知恵を身につけたようです。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆0・1・2こどものとも 2018年2月号
 「しろいかみ」谷内 つねお/作 西山 悦子/撮影

◎著者紹介
・作者 谷内 つねお
1953年、和歌山県生まれ。
紙が素材の彫刻を中心とした現代美術が専門。
絵本に「しろいかみのサーカス」「かみのうんどうかい」
「1まいのかみのどうぶつたち」など。

・写真撮影 西山悦子 1951年、埼玉県生まれ。
武蔵野美術大学造形学部卒業。写真家。
子ども、女性、暮らしをテーマに取り続けている。
著書に「なんのかげ?」「木内かつのえほん遊び」など。

◎ストーリー紹介
 一枚の白い紙が、くるっと丸まります。
ページをめくると、紙はさらにくるくるっと丸まります。
折りたたまれたり、ぐじゅっと握られて小さくなったり、
びりっとやぶれたり……。最後はびりびりにやぶれて、
「ぱーっ」と飛んでいきます。


◎絵本の特徴
 しろいかみ。子どもたちにとってもなじみのあるものの
ひとつだと思います。
この絵本はとてもシンプル。しろいかみをまるめてみたり、
おったり、ぐしゃぐしゃにしたりして、それを写真に撮っただけの
絵本です。でもシンプルなものって作るのはとても難しい。日々の
お料理に例えても、ただ目玉焼きを焼くだけでも、その絶妙な
焼き具合にたどり着くまでには経験とコツとセンスが必要です。
この絵本でも、ただしろいかみを撮っただけですが、画面の色や、
かみの微妙な曲がり具合、角度や照明の当たり方などに多大なる
努力と熱意を感じます。
 子どもたちが見てわかりやすく、しかも楽しい。作者の
谷内さんや、写真を撮られた西山さんの経験とセンスがまぶしい
ほどに表現されていますね。作者の谷内さんが別紙の
“絵本のたのしみ”にも書いていらっしゃいましたが、
しろいかみを0,1,2歳の子どもたちに与えるとただ眺めていたり、
口に入れて味わおうとしたり、たたいてみたりするのではない
でしょうか。でも、お母さんや保育者のちょっとしたヒントで、
折ったりまるめたりちぎったり、色々な方法でしろいかみと遊び
始めます。
この絵本を読んだ後、しろいかみで子どもたちと遊んでみては
いかがでしょうか?
おもちゃとはまた違う、遊びの幅を発見すると思います。
想像力の種は日常のいろんなところに潜んでいます。012の
絵本の中には、そのヒントがたくさんあります!!

◎子どもの反応
 赤ちゃん絵本にはあまり興味がなくなったわが子たち。
でも、この絵本は面白かったのでしょう。じっくり見入って
いました。最後のシーンで紙がバラバラと散るところがとくに
お気に入りでした。

◎谷内さんのしろいかみの絵本はほとんど読んでいます。
私が毎月月刊絵本のレビューを描くようになってからも、
2冊ほど発行されていると思います。
 同じネタで、全然違うものを表現されるそのセンスには脱帽です。
一本の棒で、子どもたちがいろんな遊びを発見していつまでも
遊んでいる様子をよく見かけますが、素材がシンプルであれば
あるほど、その先に広がっていく世界が大きいような気がします。
 人に生まれてきたことをうれしく思う瞬間はこういう時です。
小さな発見から創造が生まれ、やがて大きな世界を構築していく。
この絵本は、その始まりの時に立ち会う可能性を示唆していますね。
子どもたちにとって遊ぶことは生きることです。本来は大人の
世界もそうありたいところですが…。遊ぶ=想像する、創造する、
というのが私にとっての理想です。よく、知育という言葉が取り
上げられていますが、知育に使われる素材や教材は、答えがある
ものが多い、という印象です。決まりや答えがなく、気分の赴く
ままに遊ぶことで鍛えられる想像力があると私は信じています。
それが、より良い世界を創造していく原動力にもなるのだと。
いろんな方にこの絵本を手に取って読んでいただけたらなあ、
と心から思います。


◆かがくのとも 2018年2月号
 「チョウのふゆごし」井上大成/文 松山円香/絵

◎著者紹介
・文 井上大成 1962年生まれ。千葉大学大学院博士課程修了。
 森林総合研究所多摩森林科学園研究員。

・画家 松山円香 武蔵野美術大学油絵学科卒業。
 物語絵本に「ヤモップさん、ぴたっとかいけつ!」など。
ノンフィクション絵本は今回が初めて。

◎ストーリー紹介
 春です。公園にはいろとりどりのチョウがたくさんとんでいます。
夏になると、春とはちがうチョウがとんできます。春から秋まで
公園ではたくさんのチョウをみることができます。
でも、冬になるとチョウのすがたをみることはほとんどありません。
冬にはチョウはいなくなってしまうのでしょうか?
 よくさがしてみると…。

◎絵本の特徴
 毎日寒い日が続きますね。大人は家の中で過ごしたい、
というのが本音の方も多いと思います。でも子どもたちは元気。
寒くても薄着で外を駆け回っています。そういえばこの時期、
庭や公園で虫の姿をあまり見なくなりますね。この絵本では、
そんな虫のなかでもチョウに焦点を当てて描いています。
冬の間、チョウはどうやってすごしているんでしょうか?
 登場するのは身近に見かけるいろいろな種類のチョウ。
それぞれのチョウがどうやって冬を越すのか、丁寧な絵と文章で
伝えます。たまごで冬を越すチョウ、幼虫で冬を越すチョウ、
蛹で、成虫で…と色々な場合があるようです。
 文章を書かれた井上さんは子どもたちに科学の楽しさを伝える
「サイエンスキッズ」の講師でもいらっしゃいます。
毎年、チョウの冬越し観察会なども開催されているそうです。
そういうご経験が子どもたちになにをどう伝えるか、という
的確さとなって表れるのでしょう。絵もリアルでありながら
柔らかさをはらんでいて、小さな生き物の静かな鼓動が伝わって
くるようです。普段目にしているものの裏側にはどんな世界が
広がっているんだろう? ということを考えるきっかけにもなる
絵本です。
小さな生き物の世界の奥行きと広がり。地味に見えてしまう
絵本かもしれませんが、奥深く味わいのある絵本です。

◎子どもの反応
 とくに下の子の反応が良かったです。すでに何度かじいじに
読んでもらったらしく、読んでいる途中でいろいろと説明して
くれました。チャバネセセリ、イチモンジセセリの葉っぱに
くるまっている様子には二人とも興味津々。
「葉っぱの中にこんなんおったらお母さんぎゃーっていうじゃろ?」
と私の姿を想像して大笑いしていました。

◎読み手の感想
 春の庭は虫たちの生命の音であふれかえっています。
でも冬のこの時期、あれほどににぎやかだった虫たちは
一体どこに行ってしまったんだろう? というほどに静かです。
 この絵本を読むと、知らなかった世界が見えてきますね。
チョウはなんとなく卵で冬越しをしているんだろうな、
と思っていました。でもいろんなタイプのチョウがいるんですね。
私は虫が苦手なので、あまりアグレッシブに虫探しをしたり
しないから知らないこともたくさんあります。子どもたちは
寒くても庭にいるのが好きなので、案外私よりも虫の冬の姿に
出くわしているのかもしれません。そういえば、子どものころは
葉っぱの裏や木の幹の隙間なんかにくっついているいろんな
虫の卵を発見していたような記憶があります。それが、何の卵
だったのかはわかりません。でも、この絵本のように春の虫の姿と
関連づけて考えると面白いですね。




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