年齢別読み聞かせの実践V

 えほんおじさんです。

「読み聞かせの仕方(実際)V」
(4)「年齢別読み聞かせの実践」

 この号は、「読み聞かせの仕方(実際)T・U」を引き継いで、
すなわち読み方や絵本の種類(タイプ)を踏まえて、年齢別に
読み聞かせの実践を考えていきます。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆絵本の絵について
 絵本の絵には、大きく分けて
「リアルな絵と意味不明な絵(自己表出傾向の絵)」
とがあります。

 ところで、人間の心は意識と無意識の二つの層で成り立って
いますが、「意識」の方は年齢とともに発達していきます。
子どもの心においては、「意識(自己意識)」のない状態から
この領域がどんどん広がっていきます。

 一方「無意識」の方は、初めから時間も空間も、論理や関係も
ありませんが、この領域は人間的心性(集団的無意識・社会的無意識)
として生まれながらに「類」として受け継いでいます。

 芸術の領域は、この二つの心を何とか「捉えよう」としている
もので、とりわけ「絵画」は、その両方を「目に見える」ものに
しようとしているものと考えられます。「絵本の絵」も同じで、
その絵は子どもがもつ「こころ=意識と無意識」を捉え、そこに
到達しようとし、究極的には「安心(心の自己崩壊を防ぐ)」と
「安定」を求めています。

 絵本の絵の「リアルな絵」の方は、子どもの年齢的発達と対応
します。したがって、子どもから要求されるリアル度は知識の
発達にしたがって増していきます。発達とは「言葉」の量的・質的
発達に対応します。つまり、言葉と物語の獲得量と抽象思考的展開
によって「意識」の世界は広がっていきます。わかりやすく言えば、
絵本「くだもの」から科学絵本「たんぽぽ」へと、要求される
絵本は発達していきます。

 他方、絵本の絵の「意味不明な絵〈自己表出傾向の絵〉」の方は、
赤ちゃん絵本と年長さん向け絵本の絵の区別はほとんどありません。
分かりやすく言えば、絵本「もこもこもこ」の絵も、ゴッホや
ピカソの絵も、年齢的区別なく絵本に使われます。
違いは「タブロー」の絵と、一場面ではない絵(何枚かの組み
合わせの絵、すなわち物語がそこに成立する)によって表現されて
いる世界があるだけです。無意識の心は、論理的に構成できない、
知識や時間がない、そういったものを排除した上で、浮かび上がる
世界だから、それはすなわち初めから意味不明(ナンセンス)
なのです。
こうした無意識領域の心は、あらゆるものには魂があり、
同格の存在としてみなされます。

 もちろん、「絵画」は「リアルな絵と意味不明な絵(自己表出
傾向の絵)」とに綺麗に分けられるものではありません。むしろ
、その間にある無限のグラデーションの中にあると言ってもいい
でしょう。そして「絵本」は、「絵」と「数枚の絵の組み合わせ」
と「物語(文章)」、それらの組み合わせ、そしてその間と、
受容における年齢的発達の中に、作者が表現しようとするものが
あります。

 というわけですから、「年齢別読み聞かせの実践」は、
意識レベルの子どもの発達に対応します。


) 0歳・1歳の絵本と読み聞かせの実践
 この年齢(1歳の前半)の「絵本の持ち方」「読み方」には、
ほとんどルールはありません。
ただひとつの注意は「絵を良く見せること」につきます。
それさえ守れば、読む時と場所も、また絵本に順番(ページの
前からなくとも)にもこだわる必要はありません。
 しかし、1歳も後半(物語への入口期です)になると、
赤ちゃん絵本でもページの順番は大事になってきます。
優れた赤ちゃん絵本には、「参加型絵本」であっても、
その背後に「物語性=関係」が書かれています。
こうした絵本の絵の特徴は、背景などはできる限り排した高度に
抽象したリアルな絵が好ましいものとなります。さらに、
そうした絵本には、「繰り返し」や「リズム」「音の面白さや
楽しさ」が巧妙に仕掛けられています。

2) 2・3歳児の絵本と読み聞かせの実践
 この時期は、自立期(いわゆるイヤイヤ期=好き・嫌いがはっきり、
自己中心性)なので。大人しく絵本を聞いてくれなくなるかも
しれません。またこの時期は、「言葉獲得期」でもあってどんどん
言葉が入っていきますし、定着(使える)もします。
ただしその獲得は、「言葉の意味」より、音の面白さの方が
優先されます。
 したがってこの時期の読み聞かせは、物語絵本でも
「言葉の音の面白さ」や展開や主人公の意外性の絵本が
中心となります。

3) 4歳児の絵本と読み聞かせ実践
 本格的な「物語絵本」段階になります。
「物語絵本」こそ、絵本の中心です。意識的な心は「言葉と物語」
によって成り立っているからですが、この心が世界を作らないと
「心の問題」が大きな課題となります。
ほとんどの絵本を読んであげることが可能となります。そして
この時期は、昔話を典型なように、「物語構造=行きて帰りし物語」
がしっかりしている絵本が必須となります。

【絵本の絵と物語】
 「物語」は、心における秩序、意識の秩序ですから、
物事の関係を表しています。
絵の方には、リアルな絵のように意識を表現したものと、
主に「無意識領域」を表現したものとがあります。したがって、
(意識〈文・物語〉+意識(絵)の絵本と意識(文・物語)+
無意識の絵の本)とがあることになります。

 4歳児は、自己を対象化できる最初の年齢ですから、
「物語絵本」はここでも必須となります。


4) 5・6歳児の絵本と童話の読み聞かせ実践
 5、6歳児の絵本についていうと、絵本の質的課題は4歳児と
同じで、量的拡大となります。ただ5歳児後半からは、
「童話の読み聞かせ」と同時進行が望ましいです。
童話とは「絵」挿絵になり、その挿絵の「物語る絵」については
変わりませんが、「絵と絵」の関係は語らなくなります。
したがって、童話の場合は、読者がイメージをつなげ、
関係をつなげなければならなくなります。
 ところで「読書」とは、読者が、文字からイメージを作り、
そのイメージを変容して、世界を作ることですが、これを子どもの
読書の最終目標だとすれば、童話は「文学・小説」と絵本の中間に
あります。童話は読書ができるようになるための、絵本からの
次の段階にあります。




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