安心

 えほんおじさんです。

 赤ちゃんに最もふさわしい「安心」を与える絵本の登場です。
「最高傑作もこもこもこ」のあとを継ぐ絵本。赤ちゃんは未だ
「色」の認識はないですが、その形と言葉(音)のニュアンスが、
色認識の感覚を準備しているような本です。

 他方、
●こどものとも年中向き 2018年7月号「ねこのごろんた」

は、幼児の持つエネルギーを正面から「線」の強さで捉えています。
その上「物語性」も強いですから、幼児はすぐに共感するはずです。
最近はこのような「野性」は嫌われがちですが、

●かいじゅうたちのいるところ
 (モーリス・センダック/さく じんぐうてるお/やく 富山房)

のエネルギーは永遠です。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆こどものとも0.1.2.  2018年7月号
 「つん こん ぱっ」 こぺんなな/作

◎作者紹介
 こぺんなな コペンハーゲン生まれ、北海道札幌市出身。
生後帰国し日本で育つが、幼い頃に遊んだ北欧のおもちゃの色合い
の記憶が今の色彩感覚につながっていると感じ、作家名は
生まれた街コペンハーゲンに由来。
2008年 東京藝術大学先端芸術表現科卒業。2013年より毎年、
個展、グループ展を全国各地で開催。絵本は本作が初めて。
他に「いたずらっ子がやってきた(挿絵)」がある。 

◎ストーリー紹介
 「つん こん ぱっ」「おーん ぽくりこ」「ごどりご ぞりぞり」……。
ページをめくるごとに、不思議な音と不思議な形が現れます。
そしてカラフルな色彩。

◎絵本の特徴
 絶妙な色合いと、言葉の語感がびっくりするぐらいに調和して
います。「つん こん ぱっ」も、「ぽああ こここ」も、
まさにその音を絵にしたら「これ!」と叫びたくなるくらいです。
 作者のこぺんななさん、初めて知りましたが、ものすごい
センスをお持ちのかたなのでしょう。
【「もこもこもこ」谷川俊太郎/作 元永定正/絵】をすぐに
思い浮かべました。この作品が赤ちゃんの心性の中にある
「人間の心と宇宙」の本質を捉えた作品だとすると、
「つん こん ぱっ」は、体から発せられる音と、絵が同じになる…。
音楽家で身体を楽器のように奏でる方を見受けることがありますが、
こぺんさんは、絵で同じことができるのでしょう。説明のことば
なんてあまり必要ないですね。読んで共有したい絵本です!


◎子どもの反応
 何人もの赤ちゃん(0歳から1歳児)に読んでやりました。
最初は赤ちゃんといえどもキョトンとしていました。
何が起きているのか不思議だったのでしょう。
でも、だんだんこの不思議な音と色形に同化してくるのでしょう。
体を揺らしたり、微笑んだりしていました。おそらく自分が
やって来た「宇宙」に安心を覚えたのではないでしょうか。

◎読み手の感想
 少しだけくすんでいて、でも鮮やかな色が素敵です。
色合わせも、形も、本当に美しい。美しくありながら完璧じゃなくて、
スキがあるのもいいですね。その隙間からにゅるっと心を
滑り込ませれば、この絵本の世界で自由に飛び回ることができます。
心の自由さを描いた絵本、赤ちゃん絵本の傑作が生まれました。
しばし、余韻にひたりたく思います。


◆こどものとも年中向き 2018年7月号
「ねこのごろんた」鍋田敬子/作

◎作者紹介
1956年、香川県生まれ。九州産業大学芸術学部美術学科卒業。
絵本作品に「なっちゃんが ちっちゃかったころのおはなし」
「ええことおもいついたなっちゃん」「うどんやのたあちゃん」
などがある。

◎ストーリー紹介
 ごろんたは、長いひげと太いしっぽをたてた、大きな体の
とにかくえらそうな猫なんです。猫たちが公園のベンチで
ひなたぼっこをしていると、ごろんたがやってきました。
「おれにもひなたぼっこをさせろ」というと、猫たちを
おしのけてごろんとベンチにねっころがりました。
すべりだいでも砂場でも、ほかの猫たちをおしのけるごろんた。
ある日ごろんたは、猫たちがあつまって遊んでいるところに
いきました。「またごろんただ」と猫たちはどこかにいって
しまいました。ところが、ふと見ると小さな猫が…。


◎絵本の特徴
 主人公のごろんたはからだの大きい乱暴者。
ごろんたの線の強さが、ごろんたの性質をよくあらわしています。
意志の強い、勢いのある線です。さて、乱暴者のごろんたですが、
ほかの猫たちになじもうともせず、みんなを蹴散らして
おもうがまま。

 わがまま放題のごろんたはやがてみんなに嫌われて避けられる
ようになります。
こういう状況ってありますね。子どもたちは「おれは強いんだ!」
と、思うがままに振舞って、家族や、他の子どもたちと衝突したり
する。どんな子にも共通する心の在り方の一部分ではないでしょうか?

 でも、本当に避けられたり怒られたりして初めて気づく。
子どもたちは、ごろんたに共感して読みながら、心の中のごろんたを
発見するかもしれません。
 みんないなくなってしまって意気消沈するごろんたに、小さい猫が
寄ってきます。
小さい猫はごろんたの無法ぶりを知らないので、ごろんたを怖がり
ません。ごろんたのほうでも、ほんとうはさみしかったので、
自分を知らない小さい猫の無邪気に向けられる気持ちに救われます。
 夢中になってぶらんこをこぐごろんた。ごろんたのうえに
のっかってはしゃぐ子猫。それを見て、ほかの猫たちはごろんたの
新しい一面を見ます。そしてごろんたも、ほかの猫たちも仲良く
いっしょに遊ぶことができるようになります。大人にも共通する
人間関係の在り方ですね。
 ごろんたは、乱暴者ですがだれよりも力強くブランコをこぐ
ことができる。そんなごろんたを尊敬する猫たち。乱暴者という
個性も受け入れることができれば、そしてそれを受け入れて
もらえれば強いきずなで結ばれることもある。力強い線と共に、
力強いメッセージを感じる絵本です。

◎子どもの反応
 僕もこんなところある、あるいはこんな友達がいる、という
共感が入り口になるのでしょうね。この絵本の「物語性」の強さに、
多くの子は引きつけられるようです。どんな子でも静かに聞いて
くれる絵本です。

◎読み手の感想
 鍋田敬子さんの作品の良さは、勢いにあると思います。
「うどんやのたあちゃん」の息をつかせぬスピード感のある展開は
見事でした。この、ねこのごろんたにもやはり同じような勢いを
感じます。そして、あるがままに受け入れるおおらかさも感じます。
いばりんぼが急に改心しておとなしくなったりせずに、いばりんぼ
はいばりんぼのままなところが素晴らしいですね。でも、それを
受け入れる他者によっておなじいばりんぼでも、加減を知ることが
できる。この、加減を知る、というのは実は人生に於いてかなり
重要な位置を占めることだと思います。
 わたしはアメリカのドラマが好きです。アメリカのドラマの
全員が全員自己主張が激しい感じが好きです。自己肯定感とは
こういうものだ、というのを目の当たりにします。そのままの
自分で、ぶつかりながら加減を知っていく…という過程が、
日本の教育に足りていないところではないかとすら思います。
主張を封じてはいけませんね。主張は主張のままつらぬきとおして、
ぶつかればいいんです。
 なんどもなんどもぶつかっているうちに角がとれて磨かれる
のでしょう。この絵本をよんで、そんなことを感じました。




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