ハードカバーの新刊紹介

 えほんおじさんです。

今週はハードカバーの新刊紹介です。

【万次郎さんとおにぎり】
読んであげるなら2・4向き

◇作者 本田いづみ
◇画家 北村人

◇ジャンル
ファンタジー絵本

◇シチュエーション
おやすみの前に絵本

◆関連図書
●作者 本田いづみさん関連図書
「万次郎さんとすいか」 北村人/絵 【万次郎さんとおにぎり】の続編 
「おべんとうを たべたかった おひさまの はなし」伊野孝行/絵
「こぶたのプーちゃん」さとうあや /絵

●画家 北村人さん関連図書
「万次郎さんとすいか」本田 いづみ/文
「おひさまでたよ」絵本館


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。


◆長文紹介
「あきです。万次郎さんの たんぼでは、
 ことしも おこめが たくさん できました」

 万次郎さんは、獲れたお米でご飯を炊き、
おにぎりを作ることにしました。

「ぎゅっころ ぎゅっころ」

 大きなおにぎりが10個できました。それから海苔をくるりと
巻いていきました。でも、海苔が一枚足りません。万次郎さんは
戸棚を探していました。
その時、おにぎりたちがムズムス動き出しました。

「ああ、もう、待てねえぞう」

おにぎりたちはころり転がって、表へ飛び出していきました。
すると、まだ海苔を巻いていないおにぎりも、

「嫌じゃ、嫌じゃ 裸は嫌じゃ」

と転げ回って、散らばっていた海苔の切れ端をくっつけると、

「お天道さまあ、今、いきますけん、待っていてくだされえ」
「ぴょんぴょん ころころ」

9このおにぎりを追いかけていきました。
万次郎さんも、

「待てえ、待ってくれえ。わしのおにぎりやあい」

 さて、10個のおにぎりを追いかけて、万次郎さんたちは
お天道さまのところへいくとは言うけれど、それはどこなの
でしょうか。


◆解説
 この絵本の圧巻は、見開きのほとんど上部いっぱいに描かれた
お天道さまが、横一列に並んだ「おにぎり」たちを優しく見守る
場面です。おにぎりたちはこう言います。

「お天道さまあ、ご覧ください。この晴れ姿。
 わしら揃ってうんまいおにぎりになりましたぞおい」

もう、おにぎりたちはもうピクリとも動きません。

「ぴょんぴょん ころころ」転がってきたおにぎりの「動と静」。
そしてお天道さまは、言葉なく圧倒的な秋の光をおにぎりたちと
万次郎さんに浴びせます。万次郎はあの10個目のおにぎりを
食べながら顔をほころばせて,「ガハハ」と笑います。

「うんまいおにぎり ありがとうございます」

 感謝をお天道さまに伝えるこの場面が、こんなにもずどーんと
読者にも伝わってくることはあまりないのではないでしょうか。
それはおそらく、「お米(おにぎりという収穫物・結果)」自身が、
横一列に並んでお天道さまに感謝しているからでしょう。ここには、
自然からの「純粋贈与」が描かれました。自然からの贈与は、
もちろん万次郎さんの魂のこもった努力(=人間労働)が不可欠
(裏表紙絵に見る)ですが、それだけではこんなにうんまいお米は
できないのです。万次郎さんに託された人間ではどうしようもない
もの、お天道さまを中心とする自然の圧倒的な計らいあったからこそ、
その答えとして「うんまい、そしてたくさんの稲=米」が富として
もたらされたのでしょう。

 だからこそ、最後の場面に沈む夕日に向かう後姿が
万次郎さんの新たな「決意」示されています。

 もちろんこの絵本では、上記のような事態が単に生真面目に、
そしてストイックな農業労働生活だけが必要などと描かれている
わけではありません。
 それはまず「万次郎」さんの性格にあります。最初の場面で、
見開きのほとんどを使って黄金の稲が実った田んぼを描き、そこに
立つ万次郎さんは「これを見てくれ、どうだい」と誇らしげに
両手を真横に広げています。つまり、努力したことを誇る素直さが
見えます。それでいて、わけもわからないまま、おにぎりたちに
逃げられてしまい、すっとこどっこいと追いかけるユーモラスな
万次郎さん。お天道さまに感謝しながらおにぎりを食べる場面の
呆れるほど底抜けなお人好しの「ガハハ」と笑う表情。
 万次郎さんが、このような人でよかったです。それだから自然は
「純粋贈与」を発動したのではないでしょうか。

◆読み聞かせのポイント
 表紙の「万次郎さん」という名前自体と、端切れのパラパラと
つけられたおにぎりの大きな絵が、この本がユーモアたっぷりの
絵本であることを予感させます。まずは表紙をじっくり見せて
あげましょう。そして、扉を開けると、タイトルとよく実った
立派な稲の一本が描かれています。最初のページを開けると、
その一本一本が田んぼいっぱいに実っていることがわかります。
お米がたくさんできたのです。稲はお天道さまの力を借りることが
できれば「一粒が万粒」なるほどの富をもたらしてくれます。
このページの圧倒的な稲の実りをじっくり見てもらいましょう。

 あとは、淡々とゆっくりページをめくって、おにぎりが
転がっていくリズムとその表情を楽しみながら読んであげましょう。
そして「ピタリ」と止まります。次場面は特に間をおいて、
一気のめくります、するとそのページは天道さまと正面する圧巻の
場面です。じっくり見てもらいましょう。




知っていましたか?日本の絵本の90%はホンモノではないんです。
えほんおじさん アメリカのNASAが教育に取り入れた絵本を知っていますか?
絵本1冊を描くのにかかる年数は?

絵本の読み聞かせ暦30年。
絵本の知識は日本屈指のえほんおじさんだからこそ選べる1冊を あなたにお届けします。
何か質問がありましたら、ご遠慮なくどうぞ!

質問!
FAXでのご注文お支払い方法

◆FAX:086-281-6857
FAXは、これをプリントアウトしてくださいね。


郵便代引、金融機関へ振り込み、クレジットカードの3種類からお選びいただけます。

    メリットデメリット
郵便代引・到着が早い
・銀行に行くなどの手間がかからない
・手数料が250円かかる
・1冊だと、時間指定ができない
金融機関へ入金・手数料が安い・振り込み確認後の発送なので、多少遅くなる(※1)
・金融機関へ行く必要がある(※1)
クレジットカード・手間がかからない・カード会社様に確認後の発送なので、多少遅くなる
※1 ネットで決済の場合、これらのデメリットはなくなる上、手数料も安い場合が多いので、特にお勧め!です。

お客様がEバンク銀行の口座を持っていらっしゃる場合、手数料は無料ですよ!

返品交換配送について
全国一律250円(税込)
配送先一ヶ所につき2,500円以上ご注文いただいた場合、
送料は無料です!
◆万一商品が破損・汚損していた場合商品の配達後10日以内にメール、もしくはFAXにてご連絡ください。この場合の送料は当社で負担いたします。
質問プライバシーの保護
質問! ◆「えほんのくに きび」では、お客様の個人情報であるお名前、ご住所、お電話番号等をいっさい外部にもらすことはございません。プレゼント等に関しても同様ですので、安心して応募してくださいね。

Trackback on "ハードカバーの新刊紹介"

このエントリーのトラックバックURL: 

"ハードカバーの新刊紹介"へのトラックバックはまだありません。

Comment on "ハードカバーの新刊紹介"

"ハードカバーの新刊紹介"へのコメントはまだありません。

コメントする

コメントする
(HTMLタグは使用できません)
ブラウザに投稿者情報を登録しますか?(Cookieを使用します。次回書き込み時に便利です。)
  •  
  •  

Copyright 2004-2007 えほんのくに きび 「えほんおじさんのぶろぐ:ハードカバーの新刊紹介」ページトップへ。