幼年童話

 えほんおじさんです。


 今週は、「幼年童話」の紹介です。
お正月も過ぎ、いよいよ三学期になりましたから、
年長さんにとっては「絵本」と「幼年童話」を同時進行で
読んであげる時期になりました。

 この時期にぴったりの「幼年童話・ウィリーのぼうけん」
という本が出版されたのでご紹介します。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

a TARGET="_top" href="https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=5767">◆「ウィリーのぼうけん」


子どもに読んであげる はじめての童話集
読んであげるなら4・5歳から
自分で読むなら小学校低学年から

◇ジャンル
幼年童話

◇シチュエーション
寝る前に絵本・童話


◇作者紹介
マーガレット・ワイズ・ブラウン
1910年ニューヨーク生まれ。子どもの本編集者を経て、100冊を超える作品を書いた。

主な作品は次の通り

●「ちいさなもみのき」
 バーバラ・クーニー/え かみじょうゆみこ/やく 福音館書店

●「おやすみなさいのほん」
 ジャン・シャロー/え いしいももこ/やく 福音館書店

●「ぶんぶんむしとぞう おおきいものとちいさいもの」
 クレメント・ハード/絵 中川李枝子/訳 福音館書店

●「おやすみなさい おつきさま」
 クレメント・ハード/え せたていじ/やく 評論社

●「ぼくにげちゃうよ」
 クレメント・ハード/え いわたみみ/やく ほるぷ出版

●「さんびきのちいさいどうぶつ」
 ガース・ウイリアムズ/え いぬいゆみこ/やく ペンギン社

●「まんげつのよるまでまちなさい」
 ガース・ウイリアムズ/え まつおかきょうこ/やく ペンギン社

●「ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ」
 坪井郁美/ぶん 林明子/え ペンギン社

●「おぎょうぎのよいペンギンくん」
 H.A.レイ/えふくもとゆみこ/やく 偕成社

●「きこえるきこえるなつのおと」
 レナード・ワイズガード/絵 よしがみきょうた/訳 小峰書店

●「きこえるきこえるふゆのおと」
 チャールズ・G・ショー/絵 よしがみきょうた/訳 小峰書店

●「きこえるきこえる」
 レナード・ワイズガード/絵 よしがみきょうた/訳 小峰書店

●「にんぎょうのおいしゃさん おひざにおいで」
 J.P.ミラー/絵 こみやゆう/訳 PHP研究所

●「ことりのおそうしき」
 クリスチャン・ロビンソン/絵 なかがわちひろ/訳 あすなろ書房

●「子どものためのラ・フォンテーヌのおはなし」
  ラ・フォンテーヌ/〔原作〕アンドレ・エレ/絵 あべきみこ/訳 こぐま社

●「たんじょうびおめでとう!」
 レナード・ワイスガード/え こみやゆう/やく 好学社

●「ぼくつかまらないもん!」
 なかがわちひろ/訳 長野ヒデ子/絵 あすなろ書房

●「小さいりょうしさん」
 ダーロフ・イプカー/絵 やましたはるお/訳 BL出版

●「ききゅうにのったこねこ」
 レナード・ワイスガード/え こみやゆう/やく 長崎出版

●「おとうさんおかえり」
 スティーヴン・サヴェッジ/絵 さくまゆみこ/訳 ブロンズ新社

●「おへやのなかのおとのほん」
 レナード・ワイズガード/絵 江国香織/訳 ほるぷ出版

●「うみべのおとのほん」
 レナード・ワイズガード/絵 江国香織/訳 ほるぷ出版


◇翻訳者紹介
上條由美子
 1932年、山梨県生まれ。1955年、東京女子大学文学部心理学科卒業
1959年、ニュージャージー州ラトガース大学大学院図書館学校卒業。
在学中より、トレントン市立公共図書館児童室勤務。
現在大阪YMCA千里子ども図書室代表。

主な翻訳・作品は以下の通り
●「だっこだっこだーいすき」
 100%ORANGE/え 福音館書店

●「きかんしゃホブ・ノブ」
 ルース・エインズワース/作 安徳瑛/画 福音館書店

●「ちいさなもみのき」
 マーガレット・ワイズ・ブラウン/さく バーバラ・クーニー/え 福音館書店

●「クリスマスのちいさなおくりもの」
 アリスン・アトリー/作 山内ふじ江/絵 福音館書店

●「しろばらとべにばら」
 ワンダ・ガアグ/再話 やまうちふじえ/え 福音館書店

●「オーロラの国の子どもたち」
 イングリ・ドーレア/さく エドガー・パーリン・ドーレア/さく  福音館書店

●「ミリー・モリー・マンデーのおはなし」
 ジョイス・L・ブリスリー/さく 菊池恭子/え 福音館書店

●「 ミリー・モリー・マンデーとともだち」
 ジョイス・L・ブリスリー/さく 菊池恭子/え 福音館書店

●「クリスマスのりんご クリスマスをめぐる九つのお話」
  ルース・ソーヤー/ほか文 アリソン・アトリー/ほか文 たかおゆうこ/絵 福音館書店

●「ぼくと原始人ステッグ」
 クライブ・キング/作 エドワード・アーディゾーニ/画 福音館書店

●「チャールズのおはなし」
 ルース・エインズワース/さく 菊池恭子/え 福音館書店

●「おもちゃ屋のクィロー」
  ジェームズ・サーバー/さく 飯野和好/え 福音館書店

●「農場にくらして」
 アリソン・アトリー/作 松野正子/共訳 岩波書店

●「絵本を語る」
 マーシャ・ブラウン/著 ブック・グローブ社

●「世界のむかし話5ポーランド 王子ヤンと風のおおかみ」
 バージニア・ハビラン 学校図書


◇画家紹介
広野多珂子
1947年愛知県生まれ。スペインのシルクロ・デ・ベーリャス・アルデスで美術を学ぶ。

主な作品は次の通り。
●「魔女の宅急便」
 角野栄子/作 福音館書店

●「ねぼすけスーザのセーター」
 福音館書店

●「ねぼすけスーザのおかいもの」
 福音館書店

●「ねぼすけスーザとやぎのダリア」
 福音館書店

●「ねぼすけスーザのおかいもの」
 福音館書店

●「ちいさな魔女リトラ」
 福音館書店

●「ぼくのもものき」
 福音館書店

●「ぞうきばやしのすもうたいかい」
 廣野研一/絵 福音館書店

●「ピーテル、はないちばへ」
 福音館書店

●「ハートのはっぱかたばみ」
 多田多恵子/ぶん 福音館書店

●「おひさまいろのきもの」
  福音館書店

●「おかえり!盲導犬ビーン」
 井上こみち/文 佼成出版社

●「小道の神さま」
 竹内もと代/作 アリス館

●「アキンボとマントヒヒ」
 アレグザンダー・マコール・スミス/作 もりうちすみこ/訳 文研出版

●「アキンボとアフリカゾウ」
 アレグザンダー・マコール・スミス/作 もりうちすみこ/訳 文研出版

●「アキンボとクロコダイル」
 アレグザンダー・マコール・スミス/作 もりうちすみこ/訳 文研出版

●「アキンボとライオン」
 アレグザンダー・マコール・スミス/作 もりうちすみこ/訳 文研出版

●「はるですよ 四季のえほん」
  柴田晋吾/さく 金の星社

●「3びきめのひつじ クリスマス伝説」
 ひろのみずえ/再話 女子パウロ会

●「帰ろう、シャドラック!」
 ジョイ・カウリー/作 大作道子/訳 文研出版

●「さんぽみちははなばたけ」
 佼成出版社

●「ようこそこいぬレキのにわへ」
  教育画劇

●「こんにちはおにさん」
 内田麟太郎/作 教育画劇

●「やさいばたけははなばたけ」
 佼成出版社

●「ごほうびは、ミステリーツアー」
 エミリー・スミス/作 もりうちすみこ/訳文研出版

●「風の生まれるかなたに」
 茂市久美子/作 くもん出版

◆ストーリー紹介
お話が三つ、ウィリーのお話集。

1、【ウィリーのどうぶつ】
 ひとりっこのウィリーは、何か動物が飼いたくてたまりません。
そこである日、おばあちゃんに電話しました。

「お前が欲しいのは、家の中で飼える、小さな動物なんだね?」
「じゃあ、ミューミューってなくのはどうかしら?」
「明日おくってあげるよ」
いったい何の動物でしょう。ウィリーの期待はどんどんふくらみます。
次の日雨が降っていました。

「アヒル、さかな、カエル、てんとう虫、りす??」
お昼になると、お日様が顔を出しました。
そして、大きなトラックが家の前にとまりました。
「うわあ、大変だ! きっと、象をおくってきたんだ」
ところが、運転手さんが持ってきてくれたのは、小さな木箱。


2、【ウィリーのポケット】
 ある日、ウィリーは、新しい服をきました。服にはポケットが7つもついていました。
お父さんは「ポケットに入れるものならいくらでも見つかるさ」
と言って仕事に出かけました。
「何を入れたらいいのでしょう、
 ウィリーはひとりでポケットに入るものを見つけなくてはなりません」

ウィリーは、丸太に座って色々な人のポケットのことを考えました。
お金やハンカチ、お母さんカンガルー、郵便屋さん、おまわりさん、
世界中の人のことを考えました。

「誰のポケットにもみな、何かが入っているんだ」
「そうだ、みんな、ハンカチを入れているんだ」
ウィリーは家に帰り、ハンカチを胸のポケットに入れました。
それから、「そうだ!」…


3、【ウィリーのおでかけ】
 ウィリーは小さな町に住んでいました。おばあちゃんは田舎に住んでいました。
ある日、おばあちゃんから電話がかかってきました。

「おばあちゃんのところに遊びにおいで。今からすぐに、歩いておいで」
「僕、ひとりで? 野原は、草がぼうぼうに延びているんだって、僕、道がわからないよ!」
「まっすぐに、歩いて来ればいいんだよ」

おばあちゃんは、そう言って電話を切りました。
ウィリーは出かけました。町を出て野原へ入って行きました。
最初に見たのは、道が隠れるほどいっぱいに咲いた野原の花。
ウィリーはびっくり。それでそのまま家に帰ってしまったでしょうか?
 いいえ、ウィリーは、家に帰ったりはしませんでしたよ。
しかも、花の香りを嗅ぎ、その花を摘みました。
それから、ウィリーが出会ったのは、丘や川…。
おばあちゃんのところへは行けたのでしょうか? 


◆解説
(1)4歳後半から、5・6歳児にぴったりの幼年童話
 絵本の「絵」がだんだん少なくなって、その減少した「絵」に描かれていたものが、
「文」で描写される割合が大きくなってくるのが、幼年童話です。

 優れた絵本とは「絵が物語る」のが最低条件でしたが、
次のステップの「幼年童話」でも、優劣の基準は同じです。
絵が減少して、絵と絵の間は読者が「文」から想像して繋げなくては
ならなくなっても、ということはすなわち「絵」が挿絵にになったとしても、
その場面の絵は「物語る絵」である必要があります。

 例えば、「表紙絵」で説明してみましょう。
(表紙絵をご覧ください。)

 この表紙絵で、ウィリーは小さい木箱を抱え、まっすぐ読者に語りかけています。
そばには「ガチョウ、子うさぎ、子ひつじ」が寄り添っています。

第一話【ひとりっこのウィリーは、何か動物が飼いたくてたまりません。
 そこである日、おばあちゃんに電話しました。
「お前が欲しいのは、家の中で飼える、小さな動物なんだね?」
「じゃあ、ミューミューってなくのはどうかしら?」
「明日おくってあげるよ」】

 おばあちゃんはこう言って、象でも運べるようなトラックの運転手に頼んで
送ってくれたのが、この小さな木箱です。この木箱を受け取った時、
家にウィリーしかいませんでしたので、頑丈な箱を開けることはできません。
だからお母さんがお昼に帰ってくるまで中を想像するしかありません。

「箱の中のものは、盛んにカリカリ引っ掻いたり、ごそごそ動き回ったりしているようでした」
「ガチョウかな? 子羊かな? うさぎかな?」
 ウィリーが想像した動物が、表紙絵に描かれているのです。
木箱はまだ開けていませんから、このような絵になるのだと思います。


第三話 「ウィリーのおでかけ」で、ウィリーがおばあちゃんの家へ行きますが
その家が表紙絵の後方に描かれています。おばあちゃん家へ行くのも、
ウィリーにとっては大冒険となりました。
おばあちゃんは「まっすぐ」来ればいいといいましたが、花や雑草に覆われた道、
そして途中に橋のない川があり、丘がありました。
さらには家といってもなかなか見つかりません。
馬小屋や犬小屋、果ては蜜蜂の家まであったのですから。

 おばあちゃんの家は白い家、赤いバラですっかり覆われていて、
緑の戸がひとつと、煙が出ている煙突一本(煙が出ています)。
また、表紙の装飾に使われている植物は、スミレのような香りの花、いちごとドングリ。
スミレのような花ひと束といちご(二つは自分で食べ、一つポケットへ)は、
おばあちゃんへのお土産になりました。ウィリーは大冒険しながらも、
お土産をちゃんと用意する余裕もあったのです。

 そして「ドングリ」は、第二話「【ウィリーのポケット】で7つのポケットに
何を入れたらいいか、一生懸命考えて入れたものの一つでした。
「誰もがポケットに入れるものと、自分が好きなものを入れるポケット」

 このように「表紙絵」は、三つのお話を読み終え、もう一度表紙を見たとき、
それらの話が頭に浮かんでくるように仕掛けてありますから、二度お話を楽しむことができます。
つまり「表紙絵」は、物語る絵となっているのです。


(2)主人公「ウィリー」の像
 挿絵の「ウィリー」の特徴は、考え深げに落ち着いた子供のようで、いつも淡々としています。
しかしそれは決して大人びているという意味ではありません。
大騒ぎはしていなくとも、例えば「おばあちゃんから届いた「子猫」と過ごす時間の
嬉しそうな行動は「文」からも挿絵からも感じられます。
 また「ウィリー」は、自分で考え行動する子供です。
とりわけそれは第二話の「ウィリーのポケット」によく描かれています。
7つのポケットに入れるものを見つける、その行動はまさによく考え、
人にもよく聞いて、実にいい結論を出します。そのポケットに入れていく行動は
お父さんに一歩近づくものでした。そうするとお父さんも自分のポケットに
あるものを全部見せてくれるのでした。
そしてなんとお父さんは家の玄関の鍵をくれたのでした。
これはウィリーを一人前と認めたということでしょう。
こうして二人は散歩に出かけますが、
「二人とも、同じようにポケットに手を入れて歩いて行きました」
そして、口笛の吹き方を教えてもらいます。

(3)大人たち(両親とおばあちゃん)
 この童話の特徴は、ものごとを落ち着いて考える子・ウィリーも素晴らしいですが、
そのウィリーのそばで、とてもいいスタンスであたたかく見守っている大人たちも
素晴らしいということです。お父さんとの関係は第二話の「ウィリーのポケット」、
上記の通りですが、お母さんもそっとウィリーを支えます。
 木箱から子猫飛び出してきたとき、「捕まえて」とお母さんは言って、
「お前の動物よ」とウィリーが自分で子猫の面倒を見なければいけないのだと
いう自覚を促します。

 第3話で、ウィリーは一人でおばあちゃんの家に行きます。
このときウィリーは家にいるはずのお母さんに相談もしません。
ただ「新しい服を着て出かけました」とだけ書かれています。
ここはやはりお母さんは黙って見守っているということでしょう。
おばあちゃんもすごいですね。おばあちゃんの家にくるよう誘って、
その経路には川があったり丘があったり、草花で道が塞がれている
のを知りながら、「いますぐに、一人で、まっすぐ歩いておいで」
というのですから。
 これはもう、ことによるとお母さんはそっとあとをつけているのかも
しれませんし、おばあちゃんとお母さんは示し合わせているのかもしれません。

(4)子どもの受け止め方
 大人がどう思おうと、ウィリーは素直に自分を取りまく世界に素直に
向き合っています。ウィリーはウィリーで、途中に困難があっても、
「くるっと後ろを向いて家に帰ったり」はしないのです。
こうした主人公だから、読者である子どももウィリーの姿勢を素直に受け入れて、
ウィリーに同化できるようです。そうしてウィリーの持つ勇気を読者は
受け止めることができるのはないでしょうか。




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