アリソン・アトリー

 えほんおじさんです。

 アリソン・アトリーの新しい童話が出版されました。
新一年生に読んであげるのに、ぴったりの幼年童話です。
また、絵本から童話へ向かうためには、
おそらくこの本は最強の童話の一冊となるでしょう。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。


●サムとぶらぶら またまた おめでたこぶた
 アリソン・アトリー/作 やまわきゆりこ/画 すがはらひろくに/訳 

読んであげるなら5〜6才から
自分で読むなら小学校中学年向き

◇ジャンル
ファンタジー童話
ユーモア童話

◇シチュエーション
・寝る前に
・いつでもどうぞ

●作者 アリソン・アトリー関連図書
 「おめでたこぶたシリーズ」 やまわきゆりこ/画 すがはらひろくに/訳
 ・その1 四ひきのこぶたとアナグマのお話
 ・その2 サム、風をつかまえる
 ・その3 サムのおしごと
「むぎばたけ」 矢川澄子/訳 片山健/絵
「くつなおしの店」松野正子/訳 こみねゆら/絵
「クリスマスのちいさなおくりもの」上條由美子/訳 山内ふじ江/絵
「ラベンダーのくつ」 大島英太郎/絵 松野正子/訳
「時の旅人」 松野正子/訳 岩波少年文庫
「妖精のおよめさん」 三保みずえ/訳 ユノセイイチ/絵 評論社
「氷の花たば」石井桃子/訳 中川李枝子/訳 岩波少年文庫
「西風のくれた鍵」石井桃子/訳 中川李枝子/訳 岩波少年文庫
「グレイ・ラビットのおはなし」石井桃子/訳 中川李枝子/訳 岩波少年文庫
「農場にくらして」上条由美子/訳 松野正子/訳 岩波少年文庫
「こぎつねルーファスのぼうけん」 石井桃子/訳  岩波書店
「こぎつねルーファスとシンデレラ」 石井桃子/訳  岩波書店
「チム・ラビットのぼうけん」 石井桃子/訳 中川宗弥/画 童心社
「チム・ラビットのおともだち」 石井桃子/訳 中川宗弥/画 童心社


●訳者 すがわらひろくに関連図書
「おめでたこぶたシリーズ」アリソン・アトリー/作 やまわきゆりこ/画
「さむがりやのサンタ」 レイモンド・ブリッグズ/さく・え
「J・R・R・トールキン 或る伝記」 ハンフリー・カーペンター/著 評論社
「超大国ニッポン ドキュメント イギリス人の見た戦後の日本」
 ウィリアム・ホーズレイ/著 ロジャー・バックレイ/著 菅原啓州/監訳 NHK出版


●画家 やまわきゆりこ関連図書

「おめでたこぶたシリーズ」アリソン・アトリー/作 すがはらひろくに/訳 
「きょうのおべんとうなんだろうな」 岸田衿子/文
「このゆきだるま だーれ?」 岸田衿子/文
「せっけん つけて ぶくぶく ぷわー」 岸田衿子/文
「みんな みーつけ」 岸田衿子/作
「そらをとんだけいこのあやとり」 山脇百合子/作・絵
「きつねのルナール」 レオポルド・ショヴォー 編 山脇百合子/訳・絵
「あたまをつかった小さなおばあさん」 ホープ・ニューウェル/作 松岡享子/訳
「もりのへなそうる」 渡辺茂男/作

●山脇百合子・中川李枝子コンビによる作品
 子どもとお母さんのおはなし のら書店
 1「三つ子のこぶた」
 2「けんた・うさぎ」
 3「こぎつねコンチ」
「よみたいききたいむかしばなし 1のまき ねこのおんがえし」
「よみたいききたいむかしばなし 2のまき いたずらぎつね」
「はねはねはねちゃん」
「そらいろのたね」
「いやいやえん」
「森おばけ」
「おひさまはらっぱ」
「らいおんみどりの日ようび」
「わんわん村のおはなし」
「たんたのたんけん」 学研
「たんたのたんてい」 学研

●「ぐりとぐら」に関連する本
「ぐりとぐら」
「ぐりとぐらのおきゃくさま」
「ぐりとぐらのえんそく」
「ぐりとぐらのかいすいよく」
「ぐりとぐらのおおそうじ」
「ぐりとぐらとくるりくら」
「ぐりとぐらとすみれちゃん」
「ぐりとぐらの1ねんかん」
「ぐりとぐらのあいうえお」
「ぐりとぐらの1・2・3」
「ぐりとぐらの うた うた 12つき」
「なぞなぞえほん1・2・3」
「大型絵本 ぐりとぐら」
「ぼくらのなまえはぐりとぐら」
(絵本「ぐりとぐら」のすべて)
「ぐりとぐらかるた」
「ぐりとぐら 絵はがきの本」
「ぐりとぐらのぐりとぐらのしりとりうたとおまじないセット
 ・「ぐりとぐらのしりとりうた」
 ・「ぐりとぐらのおまじない」

◎ストーリー紹介
 森のはじっこは楽しいところ。
ここに、こぢんまりとしたかやぶきの家があって、トム、ビル、アン、そしてサムという名前の
四ひきのこぶたの兄弟が住んでいました。それから、かしこい親代わりのアナグマのブロックさんも
いっしょに住んでいます。なかでも一番年少のサムは、とびっきり元気。何をしでかすのでしょう?

◎目次
・ぐうたらサム
・学校にもぐりこんだサム
・マフィン・マンを見たことある?
・川の乙女
・緑の太郎
・木戸の歌
・ブロックさんの秘密
・サムの手おし車
・訳注のかわりにー昔話とわらべたの雑記帳

◎解説
 こぶた四匹とアナグマさんは一緒に住んでいますが、それぞれに役目があります。
料理はトム、ビルは腕利きの庭師。アンは家事を取り仕切り、裁縫など大忙し。
そして一番年下のサムはあっちへぶらぶら、こっちへぶらぶら、じっとしていません。
だからこの本の題は「サムと、ぶらぶら」になっています。

 第一話は「ぐうたらサム」ですが、サムの性格をいうのに「ぐうたら」というのは一面に過ぎません。
アンは家事一切をやっていますが、サムはまだ年少なので、アンの仕事を手伝ってお皿を洗ったりすることに
なっています。ところが、サムはいつも実際上役に立たないのでした。
 逃げ出したり、自己流なので返って足でまといになったりします。例えば、お皿さんと話しながら
皿を洗うのですが、お皿が「熱いお湯は嫌い」「なめて綺麗にするのは好き」だというので、
お皿をなめてピカピカにはします。でも、食べかすがたくさん残ります。
そんな家族ですが、サムがいるおかげで、毎日いろんな事件が起き、生活にハリができ、楽しいものになります。
 ある日のこと、牧場の牛のロージーが病気になったりすると、とても機転が利いて、ブロックさんの薬と
オルゴールで病気を直してしまったりします。「月の牛ドリンク」ではなくちゃんと「なんでもなおる」を
飲ませてやったからです。

 「おめでたこぶたシリーズ」はなぜ楽しくて面白いのでしょう、その魅力はどこにあるのでしょう。

 まず、主人公であるサムのしでかす「事件」の面白さがあります。それは常識とは少しずれた行いで
読者の目を見晴らせますし、同世代の子やちょっと前の子供は共感せずには置かないでしょう。
「そうだ」「そうだった」と。
しかし、そうしたサムの行いやこの物語のエピソードは、一見、登場人物たちのその場だけの感情によって
起きているようですが、それらの「出来事・事件」は、深い意味を持っていることが多いのです。
それらは必ずしもこの本を楽しむためにどうしても必要なものではないですが、知れば知るほど、
そうした広がりと深さを感じさせます。そのことは「訳注のかわりにー昔話とわらべたの雑記帳」を読んで、
さらにまたこの本を読むと気づかされることが多いのです。
 例えば、「オルゴール」の絵「雪こぶた」は、西欧文化の深層心理に到達しています。
西欧文化の基礎は、豚の多様な利用法(ハム・ソーセージ、脂)、さらに靴や鞄にあること。
「雪こぶた」は、当面の命を永らえた「ぶた」を意味し、再生の喜びが隠された「めでたい」話なのです。

 ブロックさん(アナグマ)は何者なのだろう。
サムは病気になった牛のロージーに薬を飲ませますが、その薬はブロックさんの作ったものです。
どの薬を飲ませたか気になったブロックさんは、サムに尋ねます。

「ロージーに何を飲ませたんだ?」「どのビンを持って行ったのだね、サム」
「あのビンだと、サム? あれは月を飛び越えた雌牛が飲んだものだぞ!
 ロージーは今夜空に飛んでいくかも知れんぞ、サム」

間違ったビンの薬を飲ませたのなら、空に飛んでいくかも知れないぞというわけです。
つまり、活力剤を飲ませたかも知れないのです。
そう言われてサムは、すぐに外に出て、夜空を見上げました。ブロックさんはビンを確かめて、こういいました。
「月の牛ドリンク」ではない、なんでもなおる薬だったのです。
そしてサムは、月の近くを漂っているのはロージーではなく雲だけでしたのでホッとしました。

このエピソードからわかるように、ブロックさんは「薬」を作る人であり、しかもヘンテコな名前の
すごい薬を作る人なのです。そして、大変ユーモアを発する人でもあるようです。
「月の牛ドリンク」とは、有名な「ナースリー・ライム(マザーグースの歌)」の中で最もよく
知られているナンセンス・ソングからきています。

【ほーら ちんどん どろろんろん 猫にフィドル
 雌牛は月を飛び越える それ見て 子犬は大笑い
 お皿だってスプーンだって駆け落ちさ】

 雌牛が月を飛び越えるなんてナンセンスな上に、猫がバイオリンを弾き唄い、
お皿とスプーンが手に手を取って駆け落ちするというナンセンスな出来事をを歌っています。

 おそらくブロックさんの「月の牛ドリンク」は、そんなようなことができるようになる飲み物とされています。
この辺りの文章はナンセンスとユーモアに満ち満ちた表現で、ブロックさん自身がそんなドリンクを作るほど
変な人で、それをユーモラスに語る人であることがわかります。

 しかしブロックさんは、そんな人で、なおかつその1から3まで読んできた人でしかわからない心優しい人で
ありましたが、ブロックさんには「秘密」がありました。
(ブロックさんの秘密 p 185)
その秘密とは、森の中にお城を持っているというのです。それは小さな動物だけしか知りません。
「あのお方は森の王さまだ」とハリネズミは言いました。
ある日のこと、こぶた四ひきは、その森の冒険に出かけます。冒険途中、四人はかくれんぼを始めてしまい、
サムだけが森に取り残されます。そしてサムはブロックさんの秘密を知ることになるのです。
でも、ブロックさんに助けられて帰ってきたサムは何も覚えていません。
ただ「とってもいいところだったの。でも思い出せないの」というだけでした。

しかし、読者は知りました。ブロックさんがどんな人なのかを。
そのこともあって「おめでたこぶたシリーズ」はとてもとても深いお話になりました。

◆読み聞かせのポイント
 作者アトリーの作品は、この本でももちろんとても文学的香りが高いです。
ですからゆっくりめに読んで、その描写の表現を楽しませてあげてください。




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