2019年6月号紹介

 えほんおじさんです。

 今週紹介の月刊絵本の一冊は、物語絵本の王道、
ファンタジーなのですが少し珍しいタイプ。
 この絵本、
『年中向き こどものとも2019年6月号 「おとうさんやま」川本ゆう子/作』は、
目の前で昼寝するお父さんが山に見えたことに始まります。
そうであるなら、自分たちはアリのようになって、お父さんの脚はもじゃもじゃ坂になり、
スネ坊主はハゲチョロ岩にいなります。だからこの体験は本格的な山登りになるのでした。
すなわち自分たちがやっている日常的行為が、頭の中での想像と混交し、
新たな想像世界を体験するというユニークな物語絵本となっています。

 一方、もう一冊は科学絵本の王道、「ドキュメンタリー絵本」ともいうべき絵本。
『かがくのとも2019年6月号「ヘリコプターはっしん!」小輪瀬護安/作』には、
ある一日の「ヘリコプター」がリアルに描かれました。
まるで自分がヘリコプターに乗ったようなではなく、ヘリコプターなったような体験ができます。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆年中向き こどものとも2019年6月号 
「おとうさんやま」川本ゆう子/作


◎作者紹介
川本ゆう子 福岡県久留米市生まれ。東京芸術大学大学院研究科修了。
「おおきなポケット」に「いつもとちがうかえりみち」「おとまりかい」等掲載。

◎ストーリー紹介
 寝ているお父さんは「山」にそっくり。さっそく幼い姉と弟は山に登り始めました。

「つるつるいしを いち、に、さん」
「もじょもじょのさかを よいしょ よいしょ」
「はげちょろいわで ひとやすみ」

目指すはボサボサ頭の「おとうさんやま」の頂上です。

◎子どもたちにとって、お父さんはおおきな存在です。大きな体。太い声。
家族の中で怒ったら一番怖いのがお父さん、という子どもたちも多いのではないでしょうか?
 でも、一番ダイナミックに遊んでくれ、目くるめく世界を味わわせてくれるのも
お父さんかもしれません。

 寝ているお父さんは「山」にそっくり。お父さんによじ登って遊ぶと、楽しいに違いありません。
この絵本はそんな子どもたちの想像力を掻き立てる、楽しい絵本です。
想像の世界で小さくなった子どもたちは、おとうさんやまを登っていきます。
 足から登って、おなか、腕、てのひら…。なかなか登り甲斐のあるやまです。
子どもたちにとって大人は大きすぎるので、全体よりもデティールにこそリアリティが
あるのではないかと思います。だから、きっとこの絵本を読んだ子どもたちは臨場感を
もってお父さんやまを一緒に登っていくのではないでしょうか。

 この本の作者は、川本ゆう子さん。
柔らかくやさしく絶妙な中間色で描かれた版画が素敵です。子どもたちの表情もかわいらしいですね。
読んだら、さっそくお父さん山に登ってみたくなること間違いなしです。
ぜひお父さんと一緒に楽しんでみてくださいね。

◎子どもの反応
 楽しんで聞いていました。
いつもお父さんにまとわりついて遊んでいる子どもたちなので、
きっと想像の中でお父さん山に登っていたのではないでしょうか。

◎読み手の感想
 別紙の“えほんのたのしみ”に、川本さんは子どものころお父さんがとても怖かったと書いてありました。
こんな絵本を描かれる人が、そんな経験をしているということがとても意外でした。
でも、記憶の奥のほうを掘り返してみると、お父さんが大好きだったころのことが出てきたようです。
 “えほんのたのしみ”の作者のことばをいつも楽しみに読んでいますが、川本さんの言葉はとてもリアルで、
心にせまってくる良い文章だなあ、と思いました。あと、あたたかいグレーの色味がすごく好きです。
曖昧な色の配色にとてもセンスを感じました。
 
◆かがくのとも2019年6月号
「ヘリコプターはっしん!」小輪瀬護安/作


◎作者紹介
小輪瀬護安 1976年、埼玉県生まれ。東北芸術工科大学芸術学部洋画コース卒業。
絵本に「エスカレーターとエレベーター」「なんのくるまにのるのかな?」
「まえとうしろどんなくるま?」など。

◎ストーリー紹介
 あさ、ヘリコプターがトーイングカーにひっぱられて格納庫からでてきました。ここはヘリポート。
ヘリコプターがとびたつ飛行場です。出発準備が完了すると、ヘリコプターはゆっくり滑走路にむかって
すすんでいきます。滑走路にはいると、バッバッバッバッ ババババババ…。
ヘリコプターはスピードをあげていきおいよく飛び立ちました。「テイクオフ!」

空中でホバリングするヘリコプターは、火事や道路渋滞の現場の上空でじっととどまり、
地上を見つめることが出来ます。また、山小屋への荷揚げや人命救助などにも、小回りの効くヘリコプターは活躍します。
ヘリコプターはその特性から私たちの命を守り、危機から救うなど、他の手段に代替不可能な役割を今日も果たしているのです。

◎絵本の特徴
 大きな音がして空を見上げると、ヘリコプターが飛んでいきます。
ヘリコプターは飛行機よりもゆっくりで、低空を飛んでいるので子どもたちの目にもはっきりとうつります。
でも、なかなかヘリコプターがどこに飛んでいくのか、とかどんなふうに利用されているのか、とかを知る機会はあまりありませんね。
有名なところだとドクターヘリでしょうか。ドクターヘリは学校なんかのイベントに登場してくれることもありますね。
 実は、ヘリコプターはもっといろんなところで大活躍しています。6月号のかがくのともはそんなヘリコプターの秘密にぐっとせまっていきます。
 ヘリコプターの出発準備の風景から始まり、テイクオフの瞬間、どこに飛んで行ってどんなことをするのかなど、
ドキュメンタリータッチで書かれる文章。画面の視点は次々に変わり、ヘリコプターをいろんな角度から見ることができます。
絵のタッチは明確で現代的、写真よりも見せたい部分を見せるということに適していることが、
絵本を読んでいただければお分かりになることと思います。それでいて無機質になりすぎないのは柔らかな色使いのおかげでしょうか。
じっくりと時間をかけて丁寧に描かれた、乗り物の好きな子どもたち必見の一冊です。

◎子どもの反応
 ヘリコプターを見たときの話をしながら読みました。いろんなところで目にしているヘリコプターが、どんなふうに飛び立つのかを知って嬉しそうでした。

◎読み手の感想
 若いとき、山小屋で働いていました。山小屋の物資の補給は歩荷さん(ぼっか)がほぼ毎日運んできてくれるものと、
2週に1回(うろ覚えですがそれくらいの頻度だったように記憶している)ヘリコプターが運んできてくれるものがありました。
歩荷さんが運んできてくれるのは野菜がメインだったので、ヘリコプターが運んできてくれるお菓子とか調味料が
ものすごくうれしかったのをはっきりと覚えています。ヘリコプターの来る前日は山小屋の館長がちょっと鼻を膨らませて
「明日はへりがくるぞ!」と言い、従業員たちもワクワクして待っていました。ヘリコプターは大きな音と風で近づいてきて、
荷物を降ろすと地上に降りることもなく颯爽と飛び去ってしまうので、去ってしまったあとはなんだかさみしい気持ちになりました。
山小屋で働く人々にとってヘリコプターは身近であると同時に憧れの存在でもありました。
 この絵本のヘリコプターが山小屋に荷物を運んでいるところを読んで、子どもたちに山小屋の思い出話をしたりして、楽しい時間をすごしました。
ヘリコプターの利用方法としては多分マイナーな、山小屋のシーンが描かれていたことが本当にうれしかったです。




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