なっちゃんのなつ

 えほんおじさんです。


 今週は夏の絵本と童話特集です。
1冊目は、新刊「なっちゃんのなつ」を詳しく解説しました。
続いて、夏の本リストです。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆「なっちゃんの なつ」


読んであげるなら4歳から

◇ジャンル
かがく絵本
生活絵本

◇シチュエーション
季節の絵本(お盆、夏に読んであげよう)
おでかけしよう絵本

◎著者紹介
・作者 伊藤比呂美
 東京都生まれ。詩人。1978年第一詩集「草木の空」でデビュー。第16回現代詩手帖賞を受賞。
 詩作、小説、エッセイなど多方面で活躍。
 2007年の「とげ抜き新巣鴨地蔵縁起」で萩原朔太郎賞、紫式部文学賞を同時に受賞。
 2015年早稲田大学坪内逍遥大賞を受賞。著書に「読み解き般若心経」「女の一生」など。訳書「今日」。
 絵本に「たぬき」「おめめ とじてね」「あー あった」「月にあいにいったアギサ」がある。

・画家 片山健
 1940年東京都生まれ。四十年以上前に「ゆうちゃんのみきさーしゃ」「もりのおばけ」を作り、
 以後十年以上絵本製作から離れ、幻想的な鉛筆画を描き続けた。
 自身の子どもの誕生後、油彩、水彩に取り組み、絵本製作を再開する。
 長年絵本を描き続けてきたが、近年は特に赤ちゃん絵本にその力を注いでいる。
 絵本作品に次のものがある。

コッコさんシリーズ
・「おやすみなさい コッコさん」「コッコさんとあめふり」「コッコさんのおみせ」「コッコさんのともだち」
・「いいな いいな」「タンゲくん」「おつきさま こっちむいて」「こっちん とてん」「せんひく よろこび」
 「いいとこ いくの」「ぴーぴー ばっくしまーす」「ぜろくん おとおり」「しずかなまひる」
 「とんねるを ぬけると」「わたしがおひさまだったら」「いいな いいな」「くまさん おっき」
 「おーくん おんぶ」「かかし」「だーれもいない だーれもいない」
・「ゆうちゃんのみきさーしゃ」村上祐子/作
・「いいことってどんなこと」神沢利子/作
・「どんぐりかいぎ」こうやすすむ/文 「ひみつは ウンチ」こうやすすむ/文
「木の実のけんか」岩城範枝/文
・「もりのてがみ」片山令子/作
・「つめたい あさの おくりもの」片山令子/文
・「つかめる かな?」大橋政人/文
・「たぬき」伊藤比呂美/文
・「モワモワ でたよ」大橋政人/文
・「アマガエルとくらす」山内祥子/文
・「プッポコとペッポコ」岸田衿子/さく「プッポコとペッポコ―ぱんらぱら たねまこうのまき」岸田衿子/さく
・「ごてんに すむのは だれ?」ビアンキ 文 / 内田 莉莎子 訳
・「ながれぼしを ひろいに」筒井頼子/さく
・「ぼくからみると」高木仁三郎/文

◎ストーリー紹介
 なっちゃんがともちゃんの家を訪ねると、ともちゃんはいませんでした。
そこで一人で河原にでかけました。今は夏の真っ盛り。
クズやヒマワリが生い茂り、オオアレチノギク、ヨモギが揺れ、虫たちがうごめいていて、蚊に刺されました。
そして、向こうに魚を飲み込むアオサギもいて、こちらではバッタが飛んでいます。
セミはもうあそこにもここにも静かに死んでいました。それから通り雨に降られて家に帰ると、
おばあさんとお墓参り。お供えを川に流しました。帰るとなっちゃんはともちゃんと遊びました。

◎絵本の解説
文(1〜8)と絵の語るもの(1)
 暑い夏のある一日のこと、なっちゃんがともちゃんの家遊びに行ったけれど、
留守だったので(1)ひとりで河原に行って(2)、
河原の近くの田中さんの庭にちょっとお邪魔したりして(3)、
川沿いの道を家に帰ってきます(4)。
途中、なっちゃんはいろんな動植物に出会ったり(5)、
通り雨に降られたり(6)。
それから帰って、おばあちゃんとお墓参り(7)。
お墓参りから帰るとともちゃんが待ってました。(8)

(1)の場面
 「扉絵」なっちゃんが大きな口を開けて叫んでいます。少し緊張しているかな。
 表紙のひまわりもそうですが、この絵を見ただけで暑い夏の一日であることが伝わります。
 猫はグッったり。背後の夏の空、そしてなっちゃんの影からして真昼のことだとわかります。
 「遊ぼう」と声をかけたけど、留守だった見たいです。
 それで、河原にひとりで行きました。

(2)の場面
 夏の河原の草は元気いっぱい。一面を覆っています。なっちゃんは「クズ」が好き。
 「クズ」はかかとに触ってくる、足で踏んでも「くすくす笑いながらすぐ起き上がる」

(3・4)の場面
 河原に畑があるのか、河原に続いて畑があるのか?
 今日のひまわりさんは元気がなさそう、ひまわりがしおれ、なっちゃんも背が届き、
 その顔を覗き込むことができます。悲しいことがあったのか、水不足なのだろうか。
 なっちゃんは河原にいる多くのものが好き。「アオサギ」が好き。「あっ魚を取った、飲み込んだ」
 河原の生い茂った草を踏み分けながら行くと、「せいばんもろこし(イネ科、草丈は0.5-2m程度もある)」
 が穂を揺すって、なっちゃんのほっぺに触る。「セイタカアワダチソウ」もぐんぐん伸びている。
 「おおあれちのぎく」や「ひめむかしよもぎ」が揺れる。
 なっちゃんは、河原の近くの田中さんの庭にちょっとお邪魔します。なっちゃんはこの庭も好き。
 吸うと甘いサルビアがあり、オシロイバナの花をもんだり、タネを剥いたら、
 指や鼻に「おしろい」がついたみたい。田中さん家の縁の下にいるのは「たぬき」?
 そして「カナムグラ、へくそ葛、やぶ枯らし」がとっても元気。この庭、少し自然に
 帰っているのかもしれない。そこには蜂がとび蝶が飛んでいます。なっちゃんは蚊に刺されてしまった。

(5)の場面
 川沿いの道には、所々に木があります。初夏には子に木でクマゼミがうるさく鳴いていたはずですが、
 真夏、もうクマゼミは死骸となって「あそこにもここにも 静かに静かに」死んでいます。
 なっちゃんは、蚊に刺されたところを掻きながら思わず立ち止まったふう。
 夏は命が盛んだが、それを少しすぎると命はもう次の準備をしているようです。

(6)の場面
 大地がカンカン照らされる夏には、夕立が起こりやすい。急に「雷、稲光」。
 なっちゃんはずぶ濡れ。

(7)の場面
 なっちゃんが家に帰って、ずぶ濡れになった頭を拭きながら、アイスを食べていると、
 おばあちゃんがお花を生けてお供えしていました。縁側では昼なのに香取線香。オニヤンマ。
 「お盆だからね」
 おばあちゃんと二人で、お墓参りに行きました。

 お供えには、アリがたかってき、なっちゃんには蚊がよってきます。
 そして「ハンミョウ」が振り向き、「トカゲ」がつるりと隠れました。
 そしてお墓近くの川に、お供えを流しました。お盆にやってきた先祖さんたちはそれに乗って、
 向こう側に行くのです。「それはどこ?」

(8)の場面
 お墓から帰ると、ともちゃんが待っていました。「何して遊ぼうか」

(裏扉絵)
 二人はままごとを始めました。何か食べているようです。間には赤ちゃん(人形)がいます。

(裏表紙)
 夜になりました。元気おになったひまわりに抱かれて眠るなっちゃんでした。おしまい。

絵が語るもの(2)
 真夏の濃密な美しさを表現した絵によって、お盆近辺の不思議な雰囲気が描き出されました。
真夏の雑草、それに寄ってくる動植物。そうした見えるところにも見ないところにもうごめく
生命エネルギーがあることが意識に上ってきます。そしてそれらはやがて死んで次の生命を
準備(蝉の死骸が暗示)します。

◎読み聞かせのポイント
 夏だから、暑苦しいように描かれた動植物たち。しかし夏の空は抜けるような青空。
ところがなっちゃんとともに過ごす間ににだんだん夏雲は入道雲になっていくようです。
作者は、詩人。ですから、「詩の言葉」になっており、お盆近辺の不思議な雰囲気を
文章からも感じることができます。淡々と読んであげましょう。


◆◆夏の本リスト

◆0・1歳児向け◆
●ごぶごぶ ごぼごぼ
●くだもの
●ひまわり
●うさこちゃんとうみ

◆2・3歳児向け◆
●わにわにのおでかけ
●くだもの だもの
●とてもとてもあついひ
●おばけがぞろぞろ
●どろだんご
●すいかのたね
●ぞうくんのさんぽ
●おばけでんしゃ

◆4・5歳児向け◆
●みずくさむらとみずべむら
●しのだけむらのやぶがっこう
●おばけのひっこし
●おっきょちゃんとかっぱ
●よあけ
●ぐりとぐらのかいすいよく
●カブトくん
●たなばた
●みどりのホース
●おばけかぞくのいちにち


◆科学絵本
●かぶとむしはどこ? 
●せみとりめいじん
●むしたちのさくせん


◆5・6歳児向け◆
●スイミー
●チムとゆうかんなせんちょうさん

◆科学絵本
●およぐ
●ぼく、あぶらぜみ
●はなびのはなし

◆絵本から童話へ◆
●はじめてのキャンプ
●ざりがにのおうさま まっかちん
●日本の昔話2 したきりすずめ
●くまの子ウーフ

◆小学生向き◆
●おばけさんとのやくそく
●森おばけ
●冒険図鑑
●花になった子どもたち




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