2019年11月号

 えほんおじさんです。


 「もの売り歌」をすっかり聞かなくなりました。
行商という販売の方法そのものが変わってしまったからでしょう。
それにしてもその販売の仕方は、とてもよくできていました。
人間の知恵が生み出したもののひとつですね。
大きな声で「その歌」が聞こえてくると、「その歌」から何を売りにきたかがわかり、
その商品を受け取る準備をして急いで外に飛び出して買うことができました。
その歌詞の語呂合わせがよく、またお魚屋さんや豆腐屋さんなどは、
決まった時間にやってきて、私たちの生活のリズムさえ作ってくれるほどでした。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆こどものとも年少版 2019年11月号
「ものうりうた」 雪舟えま/文 植垣歩子/絵

◎作者紹介
 雪舟えま 1974年生まれ。歌人、小説家。歌集に「たんぽるぽる」
小説に「緑と楯 ハイスクール・ディズ」絵本に「3びきのこねこ」などがある。

◎画家紹介
 植垣歩子 1978年生まれ。
絵本に「にんじんだいこんごぼう」「すみれおばあちゃんのひみつ」
「アリゲールデパートではたらく」「わらしべちょうじゃ」
「とうもろこしつぶこさんのへんしんサロン」などがある。

◎ストーリー紹介
 「やきいもーお やきいもー」で、おなじみのやきいもやさんや、らっぱの音のとうふやさん。
「たーけやー さおーだけ」と、トラックで売りにくるさおだけやさん。
行商する物売りには、商品ならではの歌がついてきます。

◎絵本の特徴
 お母さんやお父さんの世代には懐かしいうた。物売りうたの絵本です。
住宅街に響く、いろんなお店のいろんなうた。トラックで、自転車で、リヤカーで…。
それぞれに独特な節回しとメロディーが、一度聴いたら忘れないインパクトで潜在意識に
刷り込まれているという方も多いのではないでしょうか?とはいえ、今では聞くことが
少なくなってきましたね。昼間にお家にいることが少なくなってきたからでしょうか。
 みんなが車を持っていて、いつでも大きなスーパーマーケットに買い物にいくことが
できるからでしょうか。最近ではお豆腐や、お野菜、と言った専門店ではなく、
小さなスーパーマーケットみたいに色々扱っているお店の車がよく走っています。
物売りうたもメロディーも、にぎやかで楽しい感じ。子どものころに聞いていた
物売り歌とはちょっと違う風情です。
 この絵本を完璧な節回しで読むことは難しいかもしれませんが、子どもたちにとっては
きっと新鮮な味わいでしょう。描かれている物売りの人たちが、みんなにこにことしていて
楽しそうに売っている姿も印象的です。
物を売ること、買うこと。とてもシンプルな日常の営みにこんなにも多幸感があふれているなんて、
と改めて気づかされます。

◎子どもの反応
 歌のような言葉にはつい聞いてしまう要素があるようです。
「ものうり歌」とタイトルをいうとあまり興味なさそうでしたが、
物売り屋さんを真似て歌ってやるとじっと聞いていました。

◎読み手の感想
 子どものころ、よく聞いたのはさおだけやさんのうた。
二本で千円が安いのか高いのかよくわからなかったけれど、買ってみたいなあ、
と心のどこかでいつも思っていました。冬になるとやきいも屋さんやラーメン屋さんも来ました。
「いしやーきいもー、おいもー」という、この絵本とは多分ちょっと違う節回しでしたね。
ラーメン屋さんはラッパのパープー、パープーという音。空気の抜けたような音が
少し物悲しかったのを覚えています。この絵本のラーメン屋さんとはやっぱりちょっと違いますね。
地方によってきっと全然違うのでしょう。それからポン菓子屋さんもよくきていました。
どんな物売りうただったかは覚えていませんが…。
でも最近では本当に来なくなりました。一番よく来ていたさおだけやさんですら、もう10年以上は来ていません。
そういえばさおだけやさんは全国どこでも同じ節回しなのでしょうか…?
こういう身近なうたが失われていくのはさみしい限りですが、あまりそういうお店で物を買ったことがないので
失われていくのも当然の流れなのかもしれません。
でもまた時代が変わって、新しい時代の物売りうたができてくるかもしれませんね。
物を売る、買うということが、楽しいコミニュケーションだ、という感覚はずっと残っていってほしいなと思います。


◆かがくのとも 2019年11月号
「はさみむし」 石森愛彦/作

◎作者紹介
 石森愛彦 1958年、東京都出身。桑沢デザイン研究所卒業。画家、イラストレーター。
著書に「うちの近所のいきものたち」、「昆虫ってどんなの?」、「ちいさないきものずかん」シリーズ、
「かなへび」などがある。

◎ストーリー紹介
 春のおわりの夜、公園のかたすみの石の下から、なにかでてきました。ヒゲジロハサミムシです。
おしりにはさみをもっています。昼の間はかくれて寝ていて、夜になると活動します。
はさみむしは、おしりのはさみをつかって、獲物をとらえます。生きているむしのほかにも死んだむしや腐った落ち葉、
落ちている果物などもたべます。ムカデやくもやかえるやねずみは、はさみむしを食べる敵です。
春から秋のおわりまで、はさみむしは敵からにげたり、獲物をとらえたりしながらたまごを生み、育てます。

◎絵本の 特徴
 ハサミムシは、庭や公園でよく見かける虫です。夜行性ですが、石や落ち葉の下にいるので、
庭掃除なんかをしていたらそそくさと逃げていく姿をよく見かけます。
ハサミムシ自体はよく見かけるけれど、その生態については語られることが少ないですね。
カブトムシやクワガタムシに比べると華が無いようにも思われますが、きっとこの本を読めば
ファンになる子どもたちが増えることでしょう。
まずは、ハサミムシをよく見てみましょう。黒々とした体におしりの大きなはさみ。
画面の真ん中に堂々と描かれたハサミムシは主役にふさわしい存在感です。
リアルではありますが、人の息遣いを感じさせる線に親しみを覚えます。
作者の石森さんは、生き物を描くことの多い作家さんです。虫の飼育などの本も書かれているので、
生活の中でじっくりと生き物に向き合っておられるのだろうと想像します。
この絵本でも、子どもたちがハサミムシをより身近に、より愛着を、という想いを感じます。

◎読み手の感想
 子どもたちがまだ小さいころ、雑木林でよく遊んでいました。
葉っぱの下にはいろんな虫がいて、ハサミムシもよく出てきました。
子どもたちはハサミムシをかっこいいと言って持って帰りたがっていましたが、
逃げ足が速く、捕まえることはできませんでした。あの時いたハサミムシの種類までは
わかりませんが、黒々としている2センチくらいのヤツだったことはよく覚えています。
あのおしりのはさみにはさまれたら痛そうなので、私は遠巻きに見ていましたが、
子どもたちは夢中で追いかけていました。子どもと小さな生き物の関係を見ていると、
いつもうらやましくなります。
今我が家には、カブトムシとコクワガタ、川からとってきた名前も知らない魚や小さな
カエルなんかがいます。もう少しするとトンボが加わるでしょう。そういうものに
魅了される子どもたちのこころを大事にしなければなあ、と思っています。
 




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