視点

 えほんおじさんです。


 今月号の二冊は対象年齢も「視点」も対照的です。

●こどものとも0.1.2. 2019年12月号「ちいさなはこ」は、
赤ちゃん絵本にふさわしく凝視することができるよう定点から描かれ、
また余分なものも一切描かれていません。

●かがくのとも 2019年12月号「マグロリレー」は、
年長さんの関心を引きつけるよう「対象(マグロ)」の動きに沿って、
動いていく視点で描かれています。
 水揚げされたマグロが、港から市場、魚屋、そして食卓に上がるまで、
熱心に「視点」は動いていくのです。

 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆こどものとも0.1.2. 2019年12月号
「ちいさなはこ」 笠野 裕一/作


◎作者紹介
・笠野 裕一
 1956年、宮崎県生まれ。
絵本に「おひさまぽかぽか」「ふねがきた!」「ちいさなふね」「ちいさないわのいちにち」
「おもちゃびょういん」「ちいさなひこうき」「ブップ ブープー」「ぷく ぷく ぷく」
「のせてよ!」「ふねをまつ」などがある。

◎ストーリー紹介
 ちいさな箱に キツネさんが はいりました。鹿さんもやってきて はいりました。
カモさんも三ばやってきて はいりました。そして 熊さんも…?!

◎絵本の特徴
 「ちいさなふね」「ちいさなひこうき」など、数々の名作を世に送り出してきた、
笠野祐一さんの最新作です。
 名前でピンと来なくても、月刊絵本を読んでいればこのイラストに見覚えがある
という方は多いはず。すっきりとした画面構成と、爽快な色合い、楽しそうに
笑っている目。どの作品の世界観も楽しく、明るい。わくわくした気持ちで、
安心して遊べる世界が広がっています。
 今回の絵本は、小さな箱の中に、動物たちがどんどん入っていくおはなしです。
名作「てぶくろ」を思い起こさせます。こちらは赤ちゃん用ですから、定点観測、
じっとみつめる構図です。こんな小さな箱に、こんな大きな動物が! という
意外性が面白いです。それを違和感なく描くところに、笠野さんの絵の実力と
マジックを感じますね。

◎読み手の感想
 単純な明るさや、可愛さだけではない、笠野さんのイラストって不思議だなあ、と思います。
影をそんなに描かないのに、量感とか立体感が伝わってくるのも不思議。
わが子たちは、笠野さんの絵本で育ったので、笠野さんの作品が出るたびに嬉しい気持ちになります。
本来私の好みからはちょっと外れている絵なのに、子どもたちが熱狂的に好きなので私も大好きに
なってしまった作家さんです。そうやって子どもの好みが親の視界を広げてくれるということは、
これからも多々あるのだろうと思います。楽しみです。


◆かがくのとも 2019年12月号
「マグロリレー」キッチン ミノル/作


◎作者紹介
・キッチン ミノル
1979年、テキサス州フォートワース生まれ。噺家を目指すも断念し、法政大学に入学。カメラ部に所属。
2005年、脱サラして写真家に。著作に「多摩川な人々」「フィルムカメラの教科書」など。
絵本はこの作品がはじめて。

◎ストーリー紹介
 世界の海でつられたマグロは、リレーのようにいろいろな人の手にわたって、
私たちの食卓にやってきます。マグロ運搬船が、港に帰ってきました。
船の底の冷凍庫から、カチンコチンにこおったマグロがつりあげられてきます。
さあ、マグロリレーのはじまりです! マグロは、船から港へバトンタッチ。
港では大きさなど違いでわけられ、それぞれのトラックへ。
トラックにつまれたマグロは、港のちかくの冷凍庫へ運ばれていきます。
マグロが、港から冷凍庫へバトンタッチ。
 さあつぎは、どこにバトンタッチされるのでしょう…?

◎絵本の特徴
 最後のページでは、おいしそうなマグロのおさしみが、食卓にならんでいます。
さあ、そのマグロはいったいどこからやってきたのでしょう。
そもそも、マグロってどんな魚? もしかすると、おさしみでしか見たことのない
子どもたちもたくさんいるかもしれませんね。
 マグロは、とても大きな魚です。お魚屋さんでも、スーパーマーケットでも
丸々売っているということはまずないでしょう。たいていは、きれいな切り身になって
売っていますね。その切り身から、マグロがどんな魚だったのか? というのは想像できません。
 この絵本のタイトルは「マグロリレー」。船で運ばれてきたマグロが、色々な場所をへて、
人の手をへて、食卓にやってくるまでが軽快なタッチで描かれています。
明るい色味でクリアに撮られた写真を、リズムよく並べてマグロのたどる道をわかりやすく
まとめています。対象に寄りすぎない視点と、安定感のある構図が、大きな流れとしての
マグロリレーを表現するのにぴったりです。文字の配置や、イラストの配置も、わかりやすさに
一役も二役もかっています。最後のページまで読んだら、またページを今度は反対にたどって
みたりするのも面白いかもしれませんね。

◎読み手の感想
 私は写真をライフワークにしているので、写真の絵本はいつもよりじっくりと読みます。
構図や、使っているであろう機材、色味の調整方法など、想像することは山ほどあります。
写真を撮った人の、写真と向き合う視点にも思いを巡らせます。
 この絵本の作者のキッチンミノルさんは、“モノゴト”の、“コト”をとらえるのが、
とてもお上手です。こういう風なドキュメンタリー作品を撮るのにぴったりな写真家さん
だと思います。対象との距離も近すぎず、遠すぎず。適度にドライで、人情もある。
これはわたしの個人的な分類ですが、NHKの「ピタゴラスイッチ」的な距離感です。
デザインとしての写真なので、とても見やすいですね。好みのことを言いだすときりが
ないのですが、私はもう一歩ぐっと踏み込んだ写真が好きです。型としての表面を
なぞるだけよりも、もっと匂いや体温を感じたい。でも、そうすると、全体の流れが
見えにくくなってしまうのだろうこともよくわかります。この匙加減が難しいですね。




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