えほんおじさんです。

 こどものとも 2020年1月号「まわる おすしやさん」は、
魚をお寿司にして食べるのですが、そのお寿司の食べ方に焦点が当たります。
「まわる おすしやさん」では、どのように食べるのでしょう。

 一方、ちいさなかがくのとも 2020年1月号「さかなをたべた あとのほね」
でも魚を食べるのですが、こちらは食べたあとの「骨」に焦点をあてます。
食べた後の「骨」をみれば、その魚の「生き方」がわかります。
極めて理にかなった骨をしているのですね。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆こどものとも 2020年1月号
「まわる おすしやさん」 藤重ヒカル/作

◎作者紹介
 ・藤重ヒカル
千葉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。
建築インテリアの仕事に従事するかたわら飯野和好氏に師事。
作品に「さよならおばけ団地」「教室に幽霊がいる!?」などがある。

◎ストーリー紹介
 ここは、山の中の終点の駅からもっともっと山の奥。さるの親分が、みんなを集めていいました。

「ことしのやまのおまつりでおれたちサルは、たべものやをやることになった」

出し物係をやりたかったサルたちはがっかり。
でも、どうせなら楽しい店をやろうと、はなしあいをはじめました。
去年食べ物屋をやったキツネはには負けたくないというサルたち。
でもキツネはよく人間に化けて町にいくので、はやりのお店をよくしっています。
サルたちは、くやしいけれどキツネに一番評判のお店を聞くことにしました。

「ああ、「まわるおすしやさん」のことかい?」とキツネ。

しゅび良く聞きだせたサルたちは喜こんで、また話し合いをはじめました。
しかし、「まわるおすしやさん」ってなんだろう…?」
 みんなも「まわるおすしやさん」って何が回っているのかわからず、考えはじめました。

◎絵本の特徴
 回転ずし、という形態が出てきたのはもう30年くらいまえになるでしょうか。
最初、回転ずし、とか回るお寿司屋さん、という言葉を聞いたとき、
この絵本のサルたちのように「?」「?」「?」となったような記憶があります。
最近では回転ずしも進化してきて、タッチパネルで注文、注文した分だけが
高速レーンの上に乗ってやってきて席のところにピタリと止まる、
というシステムのお店も増えてきました。受付もロボットだったりすると、
もうほとんど人の気配すら感じません。

 名より実をとったのでしょう。確かにそのほうがいろんなロスが少なく、合理的ですね。
でも、回転ずしの色とりどりのネタが目の前を流れていくというのは、にぎやかな
遊園地のようでもありました。そのお皿をとるか、とらないか、と目の端にそのネタが
見えたときから考えはじめ、迷っている間に通り過ぎてしまう。
そんなことも含めて楽しむお店だったように思います。

 この絵本に出てくるサルたち、「回転ずし」という言葉を聞くのは初めてです。
サルたちは考えます。「回転」「すし」この2語の意味は分かるので、
まあ何かが回転するのだろうという想像はすぐについたようです。
サルたちはお店自体を回す、という大掛かりなセットを組んでみたり、
お客さんを回してみたり、おすしをにぎるサルを回してみたり…。試行錯誤です。
 実体の分からない言葉の意味をこんな風に探っていく試みは面白いですね。
答えを知っている者としては、「そっちの方向じゃない!」と突っ込みを入れたく
なりますが、そのまま突っ走っていくのを見ていたくもなります。
きっとこの絵本の中のキツネはそんな気持ちだったでしょうね。
 作者の藤重さんは、もともと建築やインテリアのお仕事もされてきた方だからでしょう。
設計図や、建築物などの表現がとても現実的です。サルたちの的外れな想像とのアンバランスさが、
可笑しさにつながっているのだな、と感じました。

◎読み手の感想
 発想勝負の絵本ですね。勢いよく描ききらないと、笑いに持っていけなくなる危険があります。
私の感想としては、ギリギリのところで踏みとどまった、という感想を持ちました。
発想にとらわれてしまうとリアリティが失われてしまい、そもそもお話の中に入っていけなくなるし、
リアリティにこだわりすぎると発想の瞬発力は失われてしまう。バランスがとても難しい。
 この絵本に関していえば、サルの絵にもう少しこだわりを持ってほしかったです。
サルの魅力の無さがこの絵本の魅力を半減させているような気がします。
サルに体重が無いのが一番問題ですね。だから彼らのせっかくの苦労も、伝わってこない。
惜しいなあ、と思いました。

◆ちいさなかがくのとも 2020年1月号
「さかなをたべた あとのほね」加藤休ミ/作

◎作者紹介
・加藤休ミ
1967年、北海道釧路市生まれ。クレヨン画家。絵本作家。
絵本に「きょうのごはん」「ぼーるとぼくと くも」「うどん できた!」
「ともだちやま」「たぬきのひみつ」などがある。

◎ストーリー紹介
 イワシ、焼いて食べよう。「焼けた 焼けた。じゅーうっと焼けた。
「イワシを食べまーす」「わしゃ わしゃ ほそい ほそい ほね」
続いて、カレイ、アマダイ…と。魚をたべた後のほねはどんな形かな?
 おいしくたべて、骨をみてみよう。

◎絵本の特徴
 魚を食べることが減ってきていると言われています。
子どもたちに「さかな好き?」ときいたら「ほねがめんどくさい」と、口をそろえていいます。
美味しいけれど、骨が口の中で痛かったり、いちいち出したりするのって確かにちょっと面倒ですね。
きれいに骨をとって、きれいに魚を食べている人を見かけるとそれだけで尊敬してしまうし、
育ちがよさそう、とかなんなら性格までよさそうにみえてしまいます。
でも、お肉は丸ごと一頭調理することなんてほぼゼロ。生きていた時の形なんて想像もできません。
魚は違いますね。生きていた時の形そのままで調理することも多々あります。

 この絵本のように、きれいに骨を残して食べることができたら、その魚の構造が見え、
どんなふうに生きていたのか想像することもできます。

たとえば、「アジとイワシは、外海で群れをつくって生きている。広い海を泳ぎ続けるに適し、
水の抵抗がすくない紡錘形をしている。ではなぜ残った骨がこんなにちがうのでしょう」

それは先祖が住んでいた場所が違うからだそうです。それに…‥(綴じ込み付録参照)」
つまり生き方が生き物の形をきめるのですね。生き方を知るのに、魚は最適、残った骨を
みれば言い訳ですからね。その上、魚は美味しい。
 そんなことをこの絵本を読みながら知りました。今日の晩御飯は、魚を丸ごと料理して、
子どもたちと骨を見ながらいろんな話をしてみませんか?

◎読み手の感想
 なかなかマニアックなテーマの絵本です。いろんな魚のいろんな骨。それぞれに違う特徴があります。
 それぞれに違いますが、それぞれに美しい。生き物の形って、それがどんな生き物でも本当に
美しいなあ、と思います。骨なんて、無駄な部分がないだけに、より本質的な美しさを感じます。
 この絵本のすばらしさは食べ物として描かれる魚がとてもおいしそうだということにあると思います。
おいしそうだ、ということで興味を引き付けておいて、その一歩先に連れていく。その導入は自然で
なめらかで、科学の世界への入り口にふさわしいものだと思います。




知っていましたか?日本の絵本の90%はホンモノではないんです。
えほんおじさん アメリカのNASAが教育に取り入れた絵本を知っていますか?
絵本1冊を描くのにかかる年数は?

絵本の読み聞かせ暦30年。
絵本の知識は日本屈指のえほんおじさんだからこそ選べる1冊を あなたにお届けします。
何か質問がありましたら、ご遠慮なくどうぞ!

質問!
FAXでのご注文お支払い方法

◆FAX:086-281-6857
FAXは、これをプリントアウトしてくださいね。


郵便代引、金融機関へ振り込み、クレジットカードの3種類からお選びいただけます。

    メリットデメリット
郵便代引・到着が早い
・銀行に行くなどの手間がかからない
・手数料が250円かかる
・1冊だと、時間指定ができない
金融機関へ入金・手数料が安い・振り込み確認後の発送なので、多少遅くなる(※1)
・金融機関へ行く必要がある(※1)
クレジットカード・手間がかからない・カード会社様に確認後の発送なので、多少遅くなる
※1 ネットで決済の場合、これらのデメリットはなくなる上、手数料も安い場合が多いので、特にお勧め!です。

お客様がEバンク銀行の口座を持っていらっしゃる場合、手数料は無料ですよ!

返品交換配送について
全国一律250円(税込)
配送先一ヶ所につき2,500円以上ご注文いただいた場合、
送料は無料です!
◆万一商品が破損・汚損していた場合商品の配達後10日以内にメール、もしくはFAXにてご連絡ください。この場合の送料は当社で負担いたします。
質問プライバシーの保護
質問! ◆「えほんのくに きび」では、お客様の個人情報であるお名前、ご住所、お電話番号等をいっさい外部にもらすことはございません。プレゼント等に関しても同様ですので、安心して応募してくださいね。

Trackback on "魚"

このエントリーのトラックバックURL: 

"魚"へのトラックバックはまだありません。

Comment on "魚"

"魚"へのコメントはまだありません。

コメントする

コメントする
(HTMLタグは使用できません)
ブラウザに投稿者情報を登録しますか?(Cookieを使用します。次回書き込み時に便利です。)
  •  
  •  

Copyright 2004-2007 えほんのくに きび 「えほんおじさんのぶろぐ:魚」ページトップへ。