2020年2月号紹介

 えほんおじさんです。あけましておめでとうございます。


 とびっきり楽しい絵本が並びました。年少版と年中版、どちらも不思議な絵本。
「年中版」の方は、子どもたちにとっては少し怖いお話です。何しろ主人公が
魔女に魚に変えられるのですから。でも、大丈夫。魔女自らプールに落ちて
イカになってしまいます。魔女は仕方ないから呪文を唱えると不思議、
水族館は消えて森の中、みんな元どおりになりました。


 それでは、今日もごゆっくりお楽しみください。

◆年少版こどものとも 2020年2月号
「ペンペンいちざ」 石津ちひろ/作 いぬんこ/画


◎著者紹介
・作者 石津ちひろ 1953年愛媛県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。
絵本に「くだもの だもの」「おやおや おやさい」「おかしな おかし」「すやすや おやすみ」
「どきどきキッチンサーカス」「ぱぴぷぺぽ」「ちいさな くろい いし」「なぞなぞのおみせ」など。

・画家 いぬんこ 大阪府生まれ。絵描き。
京都嵯峨美術短期大学卒 NHK・Eテレの子供番組「シャキーン!」のイラストを担当。
絵本に「おかめ列車」「ねこのたまたま」「うれないやきそばパン」「おちゃわんかぞく」など。

◎ストーリー紹介
 「ぺぺん ぺんぺん ぺぺんぺん。あちらこちらをたびしてまわる ぺんぺんいちざで ございます」
今日の演目は、づくしもの。一座のみなが、演じるいろいろづくし。
最初はたいのたいくんのたいたいづくし。
「ハチマキ巻いた元気なタイくん 太陽浴びて 太鼓をたたく…」
 次は「回転だいすきてんの兄弟、天才的にくるくる回る…」さてさてまだまだつづきます…。

◎絵本の特徴
 勢いのあるカラフルな絵が目を引きます。言葉のリズムもなんとも心地よく、楽しい気分を掻き立てます。
絵本を書かれたのは、面白い言葉遊びの絵本の世界では、この人! とすぐに名前が浮かぶ石津ちひろさんと、
NHKの子供番組「シャキーン!」のイラストを担当されているいぬんこさん。

 石津さんと言えば、「おかしな おかし」のシリーズも人気ですね。
言葉の音の持つ面白さを味わうのにぴったり。この絵本も、石津さんの言葉の感覚のすばらしさを感じます。
口の中で音を転がすときに引っかかりがなく、勢いよく読んでも大丈夫。勢いよく読んでいると、
読み手もきっと興奮してきて楽しくなってくることでしょう。そうすると、聞いている子どもたちも
楽しくなってきます。この楽しさの交感は、読み聞かせの醍醐味の一つです。
 そして、絵のにぎやかなこと! 筆の線の迫力、鮮やかな色使い。隅から隅まで眺めていると
背景に至るまで細かく描きこまれていて、驚きと発見の連続です。旅の一座が、村の広場で公演…
なんてことは現代ではおそらくほとんどないですが、経験したことが無いのに感じてしまう郷愁の
ようなきもち。子どもたちと、ぺんぺん一座の公演を臨場感をもって味わってください。

◎読み手の感想
 子どもがまだ保育園に行っていなかった頃は、家に二人でいて、NHKの番組をよく見ていました。
NHKの子供番組もいろんな種類がありますね。
 この絵本の絵を描かれたいぬんこさんの絵も、NHKの番組で毎朝見ていました。
そして、本当に力強くて目を引く絵を描かれる方だなあ、と思っていました。日本的ではあるけれど、
現代のユーモアをたっぷり盛り込んでいて、大人にもきっとファンは多いでしょう。
 絵本もたくさん描かれているんですね。他の絵本は読んだことが無いけれど、石津さんとのペアは
なかなか良かったんじゃないかと思います。お互いの勢いがお互いを押し上げている感じ。
生まれてから今まで、旅一座が来て、村の空気を変えてしまう…なんて経験は残念ながら一度もありません。
映画や小説にはありますね。そんな経験をしてみたいものだと、よく思っていました。
 どこかに出かけて行って味わう非日常ではなく、向こうからやってくる非日常。
そして、高揚感の名残を残して去っていった後のさみしさすら味わってみたかったな…と、
やっぱり今でも思ってます。

◆こどものとも年中向き 2020年2月号
「まじょの すいぞくかん」 佐々木マキ/さく


◎作者紹介
・佐々木マキ 1946年、神戸市生まれ。マンガ家、イラストレーター、絵本作家。
絵本に「へろへろおじさん」「やっぱりおおかみ」「くった のんだ わらった」
「おばけがぞろぞろ」「お化けがぞろぞろ」「はぐ」「くりんくりん ごーごー」他

◎ストーリー紹介
 女の子と犬が、いつものように森にいくと、水族館がたっていた。
「このまえきたときはなかったよね」と、女の子と犬はふしぎがりながら中にはいってみた。
中にはいくつかの水槽。
「アマゾンのはんぎょじん」とかいてある見たこともない生き物もいた。
なんだかへんな水族館だな、と思いながら他の水槽の魚の前をとおりすぎようとすると、
中から声がする。「たすけてくれえ……」。

◎絵本の特徴
 数々の名作を描かれてきた、佐々木マキさんの絵本です。本作は、2000年8月号の復刊。
なので、きっと読んだことのある方も多いことでしょう。姉妹作には「まじょのかんづめ」もあります。
佐々木さんらしい明快な絵と、奇想天外なお話。
 森の中に突如と出現する水族館には、得体のしれない水生生物…。言葉だけで聞くと、
おどろおどろしい絵が浮かんできます。きっとホラー漫画家の楳図かずおさんあたりが描かれたとしたら、
さぞ恐ろしいお話になることでしょう。でも、そこは佐々木マキさん。
迷いのない輪郭線と、優しい色使いで、おそろしさよりも楽しさが強調されています。
 佐々木さんは、絵に陰影をあまり描きません。佐々木さんの描く世界は、いい意味でドライで明るい。
どんなお話を描いたとしても、あまりそこに情念のようなものは感じません。
明るくて乾いた場所というのは、とても居心地のよいものです。おそらく佐々木さんの描かれる世界は
子どもたちにとっても、気持ちのいい世界なんじゃないかと思います。1画面1画面ではあまり動きを
感じないのですが、場面転換のスケールが大きいので、びっくりさせられることも多いですね。
子どもたちと、愉快な冒険を楽しんでください。

◎読み手の感想
 さっき、自分で書いていて気づいたんですが、佐々木マキさんって影を描かないんだなあ。
物の下に影がない。それにほとんど余計な線がありません。でも、物の立体感や重みは感じますよね。
不思議です。人物や動物は、下半身に向かって少しづつ太くなっています。そういうちょっとしたことが
重さを演出したりするんでしょうね。
 子どもの絵に於いて、この重さの感覚って結構重要なポイントだと思っています。
ある程度の重みがないと、安心感につながらない気がして。たとえばこの絵本の登場人物の
女の子や犬が、ふわふわと飛んでいきそうな感じに描かれていたら、読んでいる子どもたちは
安心して物語に集中できないんじゃないかな。主人公たちに存在感がしっかりあってこそ、
子どもたちはそこに自分自身の魂を預けられるんだな。佐々木さんの絵は昔から大好きですが、
そんなことを改めて思いました。




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