大人数への読み聞かせ
だんごまま様の質問です。お久しぶりですね。
●質問
こんにちは。メルマガ、うんうんと頷きながら、
いつも楽しく読ませていただいております。
母が公文教師をしていますので、先日のメルマガにあったHP、
覗いてみました。公文の講習会でも
今は、読み聞かせ、と耳にたこができるくらい喋っているそうですよ。
我が家の三兄弟は、お陰さまで、本好きになりました。
特に「注文の多い料理店」で一度目覚めてから、ゆっくりだった
長男が、むさぼるように本を読む姿には、私も感慨深いものが
あります。。。
読み聞かせも、毎日できてはいませんが、なるべく出来る範囲で
続けていて、今はやまんばあさんシリーズです。かなり、受けが
良いですよ。
ところで、私、初めて幼稚園で全園児対象(これがちょっとつらい
のですが)の読み聞かせをすることになりました。
やはり、6クラスはありますから、大型絵本のほうが
良いでしょうか?
大型絵本も、地元の図書館だと、そんなに在庫もないですから、
どうしようかと迷う所もあります。
とべバッタ、とか、そらまめくんのベット、なんかを候補で
検討中ですが、絵本おじさんおすすめの一冊はあります
でしょうか??
もし良かったら、アドバイスをお願いします。
○答え
>我が家の三兄弟は、お陰さまで、本好きになりました。
>特に「注文の多い料理店」で一度目覚めてから、ゆっくりだった
>長男が、むさぼるように本を読む姿には、私も感慨深いものが
>あります。。。
うまく軌道に乗っているようでうれしいです。
さて、ご質問ですね。
> ところで、私、初めて幼稚園で全園児対象(これがちょっとつらい
>のですが)の読み聞かせをすることになりました。
>
> やはり、6クラスはありますから、大型絵本のほうが
>良いでしょうか?
実は大型絵本の読み聞かせをしたことがないのです。
どのようにしたら良いかわかりません。
自分のところで売っているのにです。ごめんなさい。
大型絵本「おおきなかぶ」なら、
おそらく普通の絵本と同じ方法でやれるので、
おそらくうまくいくと思いますが。
おわびに(6クラスだと150人前後ですよね)、
これだけの大勢の読み聞かせでも絶対受ける絵本を紹介します。
◆年少、年中、年長さん混在の場合
●たまごのあかちゃん
のどれかと、
◆年長さんだけの場合
●ふしぎなナイフ
を組み合わせる。
読み手の方が移動しながら、子供たちに絵をみせてあげること。
グレードを落とすことが秘訣です。
読み聞かせの本筋である「物語絵本」は、
大人数や読書暦に差が大きい場合、少し難しいですから、
初めてのときは避けた方が賢明です。
それでは。
●声
こんにちは。だんごままです。
早速の返信とアドバイス、有難うございました!
初めての読み聞かせですが、大型絵本を借りて、
なんとかやってみようと思います。
また、終わりましたら、ご報告いたします。
お忙しい中、有難うございました。
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えほんおじさん、こんにちは。
早速ですが、大人数への読み聞かせは、最近の読み手さんの共通の悩みだと思い、コメント差し上げます。
えほんおじさんが「大型絵本」を読まれていないのは、一瞬意外だな、と思いつつ・・・やはり絵本の持つ力をよくご存知で、選書が適切だからですね!
おすすめのリストを拝見して納得しました。
一方、現実では、絵本をパネルシアターやペープサートにしたり、拡大コピーをするなど何かしらの工夫?をして、大人数の子どもたちに届けようと頑張っている読み手さんたちも多くいます。
私も幼稚園のお誕生会などにはつい「お楽しみ」として、そのような演じ方をしていましたが、著作権問題もあり、悩んでいます。
読み聞かせ、とこれらのものはまるで違うものだと思いつつ、
イベント的に行われる(依頼される)読み聞かせ会では、ある程度パフォーマンス的なこともあって良いのかしら・・・?
そうは言っても、読書への手引きとしてはやはり、「本」そのものが見えなくては話にならないし・・・。
えほんおじさんは、このような、巷に増えつつあるパフォーマンス系読み聞かせについてはどのようにお考えでしょうか?
辛口のお返事を覚悟しつつ・・・。
いつか「大人数向けパート2」で教えて下さい。
田嶋
『現実では、絵本をパネルシアターやペープサートにしたり、拡大コピーをするなど何かしらの工夫?をして、大人数の子どもたちに届けようと頑張っている読み手さんたちも多くいます』
もちろん、私もがんばっている方々が大勢いらっしゃることをよく知っています。
でも、拡大コピーは賛成しかねますね。
やはり、著作権がからんでくると思います。
『…お誕生会などにはつい「お楽しみ」として、…
読み聞かせ、とこれらのものはまるで違うものだと思いつつ…』
おっしゃるとおりだと思います。
『…イベント的に行われる(依頼される)読み聞かせ会では、ある程度パフォーマンス的なこともあって良いのかしら・・・?
えほんおじさんは、このような、巷に増えつつあるパフォーマンス系読み聞かせについてはどのようにお考えでしょうか?』
私も「パフォーマンス的なこともあって良いかな」ぐらいに思っています。
あえて否定すべきだとも思っていません。
ただし、誤解してはならないのは、おっしゃるように、
こういったパフォーマンス系読み聞かせを「読書活動である」と思うことですね。
子どもたちにとって、園生活が楽しかったり、どこかのイベントで面白いと思ったりできたほうがいいですからね。
パフォーマンスで読書好きな子ができるといったことは、私の30年来の経験でいえば、「ほとんどない」といっても過言ではないと思います。
本当に、確実に、本好きな子になってもらうには、現状では、やはり手間のかかる家庭での毎日の読み聞かせをおいて他にはないと思います。しかも、優れた本を段階的に読んであげることですね。
ならば、なぜ集団読み聞かせをするのでしょうか。
それは確率の問題です。
園や図書館で子どもに本を読んでやれば、
子どもは同じ本を何回も読んでといいますから、
読んでといわれた親や大人は、めんどうでも、そんなにいうならと、家庭でも一回や二回くらいはきっと読んであげるでしょう。
これをきっかけに家庭でも読み聞かせが始まることがあるかもしれません。
長年の経験で思うのですが、本の嫌いな子は一人もいません。
本嫌いを作るのは、周りの大人であることは明白です。読書離れや活字離れの子を作ったのは大人なのです。
私は毎月同じ園・学校に、同じ子どもたちに読み聞かせをやっています。
そうすると、子たちは家で本のことをいろいろ言うのですね。
親は何のことかわからず、「今、園では何が起っているのですか?」と先生に聞いてくるそうです。「実はこの本を読んでからこんな遊びになっている」ということもあって、これがきっかけになる場合があるのです。
ですから、これはあくまでもきっかけづくりなのです。
こうした条件のないイベントやパフォーマンスは、おそらくその場で終わる可能性が高いです。しかも、読み聞かせの本質である「物語絵本や物語の本」は、集団の場合、聞き癖がついていないと、読み手も取り上げないでしょうし、気が散って子どもも聞かないでしょう。まして、毎日読んでやっても、本の質が伴っていないと
本好きになるとはかぎりらないのですからね。
とにかく、読み聞かせは継続です。
誕生会で読んでと要請されるなら、これをチャンスに、園側に継続と時間確保をお願いしたほうがいいですね。そして、園ぐるみの読み聞かせに取り組みたいものですね。
子どもたち、周辺の大人たちの共通会話がすぐれた本の登場人物になってほしいですからね。こうなると、逆に家庭での読み聞かせも楽になります。