古典の名作
Uさまの質問です。
●質問
こんにちは。いつもいい絵本の紹介ありがとうございます。
このたびご紹介いただいた「こどものとも年少版ぱんつの
はきかた」購入しました。楽譜がついていて歌えるのがとても
楽しいです。
質問ですが、古典の名作といわれる本は、何歳くらいから読む
(読んでやる)ものでしょうか。
といいますのが、小1の子どもさんがいる知人の担任から、
下記の本を読んだことがあるか、アンケートがあったそうです。
大人なら誰でも知っている名作や昔話を、知らない、読んでいない
子が多くて驚いた、という感想でした。が、私は多少疑問を抱いて
います。
古典名作は、絵本では質の高いものがとても限られているような
気がします。
以前、シンデレラや白雪姫の絵本についてえほんおじさんに
問い合わせたところ、いくつか紹介していただきましたが、
はっきりいってあまりないですよね。
そして、もう少し長いものになると、ダイジェスト版が出回って
たりします。原作に忠実な、ダイジェストでないものが読めるよう
になるまで、待ったほうがいいのではないでしょうか?そうなると、
絵本ではなく、文庫本とかになってしまって絵は少なくなりがち
ですが。
それとも、絵本でいいのがあるのでしょうか?
小1の今の時点で、下記のもの全てを読んでいることを求めるのは
疑問です。それともその担任の方は、「有名なんだからあらすじ
だけでも知っておくように」って意味だったのかもしれませんが。
記
「かちかちやま」「つるのおんがえし」「ジャックと豆の木」
「はだかのおうさま」「長ぐつをはいたねこ」「北風と太陽」
「おやゆび姫」以上。
28人中、全部読んだ人7人とのこと。
「かちかちやま」「つるにょうぼう」は福音館から赤羽さんの
絵本がありますよね。また、「長ぐつ」もハンスフィッシャーさん
の絵のものが出てます。
幼児や低学年のうちはこの位は読んでもらっていたらいいけど、
あとのイソップ童話とかアンデルセンとかはもう少し学年が上に
なってであっても好いような気がしますがいかがでしょうか。
以前こういう話題をとりあげたことがあったなら、重複して
申し訳ございません。
お願いします。
○答え
> 質問ですが、古典の名作といわれる本は、何歳くらいから読む
>(読んでやる)ものでしょうか。
これは作品によりますね。
名作といっても、幼児から読んであげられるものもありますし、
小学校高学年までまったほうがいいのもあります。
>「かちかちやま」「つるのおんがえし」「ジャックと豆の木」
>「はだかのおうさま」「長ぐつをはいたねこ」「北風と太陽」
>「おやゆび姫」
>
> 「かちかちやま」「つるにょうぼう」は福音館から赤羽さんの
>絵本がありますよね。また、「長ぐつ」もハンスフィッシャーさん
>の絵のものが出てます。
>
> 幼児や低学年のうちはこの位は読んでもらっていたらいいけど、
>あとのイソップ童話とかアンデルセンとかはもう少し学年が上に
>なってであっても好いような気がしますがいかがでしょうか。
おっしゃるとおりですね。
「長ぐつをはいたねこ」「かちかちやま」「つるにょうぼう」は、
年長さんも後半から1年生の今頃がちょうどいいですね。
●はだかのおうさま(アンデルセン作)
バージニア・リー・バートン絵のとてもいい絵本
(岩波書店)があります。
この絵本は、1年生から2年生くらいでしょうか。
●おやゆび姫
堀内誠一絵・福音館書店のとてもいい絵本があります。
1年生にはちょっと難しいかもしれません。2、3年生向きかな。
●ジャックと豆の木
幼児でも、1年生でも大丈夫だと思いますが、
なぜだか、絵本としてはいいものがありません。
イギリスとアイルランドの昔話(福音館書店)
の中にあります。
●北風と太陽
イソップですね。
イソップは教訓話が多く、お話としては楽しくありません。
とくに親や先生が読んでやったり、薦めたりすると、
その意図がみえみえです。
こんなお話もあるよぐらいでいいのではないでしょうか。
> そして、もう少し長いものになると、ダイジェスト版が出回って
>たりします。原作に忠実な、ダイジェストでないものが読めるよう
>になるまで、待ったほうがいいのではないでしょうか?そうなると、
>絵本ではなく、文庫本とかになってしまって絵は少なくなりがち
>ですが。
まったほうがいいと思います。
ダイジェストして、絵本にすること自体間違っています。
筋がわかっても何の意味もありません。
文章の襞にあるものを読むのが読書ですから。
●声
先日、「古典の名作について、読む(読んでやる)のに
ふさわしい年齢や、本について」問い合わせた、Uです。
迅速かつ丁寧な回答ありがとうございました。
名作だからといって、焦って読ませたりしなくてもいいのですね。
つい、この程度の内容は知っておかなくては、と思い込んで
いました。高学年になってからでもいいものもあるのですね。
最後の「筋が分かっただけでは意味が無い。読書とは文章の襞を
読むものだから」には本当にそうだなあ、と納得しました。
私自身が、つい字面やストーリーを追って、美しい表現や、
文の裏にあるものを見逃しがちです。本当の意味の読書を
したいです。
以前通っていた園で、発表会での出し物でいろんな作品を
見たのです。それを絵本で読んでやりたくて探したのですが、
幼児にふさわしいものがなくて断念しました。原作が読める
ようになるまで待ったほうがいいのでしょうね。
その作品とは、「オズの魔法使い」「王様の耳はロバの耳」
「ピーターパン」などです。
また、絵についてです。私は赤羽末吉さんや太田大八さんの
絵は好きですが、息子や娘(年長と四歳)にとっては、どうも
渋すぎるみたいで、好みません。確かに「かちかちやま」とか
「うまかたやまんば」とかは恐ろしげな表情の動物が出てきます
が、それも、おざわさんの意図に沿った、意味のある絵なのに。
無理強いはしないほうがいいでしょうか。
まだまだ、佐々木マキさんとかの分かり易い可愛らしいものが
好きなようです。
イソップ寓話は教訓的だから、親や先生が与えると意図が
見え見え、というのもおかしかったです。確かにそうかも
しれません。
また分からないことがありましたら教えてやって下さい。
今後とも、メルマガ、期待しております。
ありがとうございました。
●すみません。返信を忘れていました。この場でお答えします。
> また、絵についてです。私は赤羽末吉さんや太田大八さんの
>絵は好きですが、息子や娘(年長と四歳)にとっては、どうも
>渋すぎるみたいで、好みません。確かに「かちかちやま」とか
>「うまかたやまんば」とかは恐ろしげな表情の動物が出てきます
>が、それも、おざわさんの意図に沿った、意味のある絵なのに。
>無理強いはしないほうがいいでしょうか。
>
> まだまだ、佐々木マキさんとかの分かり易い可愛らしいものが
>好きなようです。
●お答え
絵については、馴れがあると思います。保育園や幼稚園に
行き始めると、友だちの影響を受けて、はやりの絵、目に
飛び込んで来る絵を求めがちになります。
お子さんが読んで欲しいといえば、そういった絵本も
読んであげればいいですが、親が選ぶ絵本としては、赤羽末吉
さんや太田大八のものも忘れず読んであげて欲しいと思います。
「絵」の物語る力にきっと気づいてくれると思います。
なお、佐々木マキさんの絵も違った意味でとても深いですよね。
そこが気に入っているのかもしれませんね。
>その作品とは、「オズの魔法使い」「王様の耳はロバの耳」
>「ピーターパン」などです
●オズの魔法使い
岩波少年文庫版や福音館古典シリーズなどが完訳版です。
かなり長いお話ですが、読んであげるなら、2・3年生でも
可能です。です。というのは、ストーリーが複雑ではなく、
イメージし易いのです。
●ピーターパン
福音館古典童話シリーズか、福音館文庫版の
「ピーター・パンとウェンディ」(いずれも石井桃子/訳)が
いちばんいいと思います。もちろん完訳で分厚い本です。
「ピータパンシンドローム」とい言葉があるように、結末が
少々怖いお話です。大人への入口期にいいと思います、
ですからこれは小学校高学年向きでしょうね。
●王様の耳はロバの耳
これは神話ですよね。お薦めできる本を思いつきません。
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