「ダイジェスト版」について
前回のメルマガは興味を持ってくださる方が多かったです。
ありがとうございます。
何通か紹介させていただきますね。
個人名や文字数が横に多い部分など、改変させて
いただいています。ご了承ください。
●144号「ダイジェスト版」についての記事への感想です。
絵本おじさんこと河口さん、こんにちは。
最近は、小学生の本についても
いろいろと教えてくださり、
とても役に立っていて、ありがとうございます。
また、毎回読み応えのあるメルマガを感謝しています。
今号144号も楽しく読ませていただきました。
特に、名作のダイジェスト版についての記事を、
興味深く読ませていただきました。
私も、わが子にダイジェスト版を与えることは、
考えたこともありませんでした。
なぜなら子供時代にダイジェスト版を読んだことのある私は、
その後完訳版を読んだときに、
その差の大きさに驚いたことがあるからです。
完訳版の面白さといったら、また奥深さといったら、
それは私にとってすばらしい世界でした。
だから、我が子には本物を読んで欲しかったのです。
でも、親心に反して、
上の2人の娘たちは読める年齢に達したときには、
名作といわれる古典に手を伸ばすことも、
また、薦めても興味を持つこともありませんでした。
映画を見て気に入った「秘密の花園」を読んだだけです。
本があまりなかったかつての時代と比べて、
今はたくさんの本があります。
現代の名作は手にしても、古典には手を伸ばさなくてもすむのです。
ちなみにミヒャエル・エンデやC・S・ルイスの本が大好きです。
けれども自分の子供時代を振り返ってみると、
ダイジェスト版を読んでいたからこそ、
完訳版を読まずにはいられなかった自分がいるのです。
だから、ダイジェスト版には、
「この本は、作者の本当の本ではありません。
皆さんにわかりやすいように、短く簡単にしたものです。
でも、本当の本はもっと面白くてすばらしいのです。
いつか、完訳版と呼ばれる、
本当の物語を読んでください。」
などと注意書きをして、
完訳版について案内してあると良いと思いました。
もっとも子供のときに読んだ
「南総里見八犬伝」には、似たようなことが書いてありましたが、
さすがに、全巻を読む機会はなく、
ダイジェスト版(とは言っても厚い本でした)だけしか
読んでいません。
さて、以上のこともあり、
まだ小学校3年生の末娘には、
長じて名作にも手を伸ばせるように、
ダイジェスト版があってもいいのではないだろうか、
それとも、高学年に達するときに、
完訳版を毎日読んで聞かせるか、考えてしまいます。
古典であっても、名作はすばらしいからです。
でも、きっと読んで聞かせるほうになりそうです。
ところで、伝記物ですが、
小学生のときに、むさぼり読みました。
当時は、それが文学であると考えたことはありません。
私にとっては、あくまでも図鑑と同じ位置にあり、
知るための本でした。
特に福沢諭吉について、感銘を受けていましたが、
中学生のときに、同級生の男子から、
福沢諭吉の別の面を教えられて、
1冊に限らず、複数の伝記から学ぶ必要があることを知りました。
ですから、伝記については、ひとつのシリーズだけでなく、
どれも優れた書物ではないにしても、
複数のシリーズなどをおき、
複数の伝記から学べるようにしたほうが
もし、私が子供だったら、ありがたいと思います。
長々と感想を書いてきましたが、
興味深い記事をありがとうございました。
これからも、楽しみにしています。
○絵本おじさんの返答
「ダイジェスト問題について」
貴重なご意見ありがとうございます。
>でも、親心に反して、
>上の2人の娘たちは読める年齢に達したときには、
>名作といわれる古典に手を伸ばすことも、
>また、薦めても興味を持つこともありませんでした。
>映画を見て気に入った「秘密の花園」を読んだだけです
確かに現実問題として、これは大きいですね。
今は中学年、高学年には、考えることや面白いことが
たくさんあって、本どころではないかもしれませんね。
名作や古典をどうにもこうにも読まなくてはならないなどと
いうつもりもありません。将来、教養や文化という点で、
いくらか損をするくらいでしょうか。
しかしそれはあくまでも、「古典・名作」に匹敵する作品を
読んでいる、あるいはそれに匹敵する自然体験や遊びを経験した
場合だけに限られますね。
お子さんは
>ちなみにミヒャエル・エンデやC・S・ルイスの本が大好きです
ですから、何にも問題はないと思います。
>けれども自分の子供時代を振り返ってみると、
>ダイジェスト版を読んでいたからこそ、
>完訳版を読まずにはいられなかった自分がいるのです。
>
>だから、ダイジェスト版には、
>「この本は、作者の本当の本ではありません。
> 皆さんにわかりやすいように、短く簡単にしたものです。
> でも、本当の本はもっと面白くてすばらしいのです。
> いつか、完訳版と呼ばれる、
> 本当の物語を読んでください。」
>などと注意書きをして、
>完訳版について案内してあると良いと思いました
面白いアイディアですね。
でも、ダイジェストには次の問題があります。
1)古典・名作は、創作されたもの、つまり著者がいると
いうことです。
ダイジェストは昔の著作だから、版権が切れてtいるから
できるのですね。
版権が切れているからといって、自由に改作してはならないと
思うのです。
それは文化の問題で、著者に対して失礼ではないでしょうか。
「夏目漱石」をダイジェストする人がいるでしょうか。
してはならないと思います。
(漫画にはなっていますが、文化が違います)
2)ここには、大人(先生や親)の読書指導の問題があると
思います。
私は上にも書きましたが、「それに匹敵するもの」があるなら、
あえてダイジェストして読む必要はないのではないかと考えて
います。
今問題なのは、ほんとんどの子が
「分厚さ・文字量に加えて、その文学性」によって手に取らない、
敬遠する、という、読書力のなさにあるのです。
「だから、ダイジェストして、読み安くするのだ」
となっているわけです。
このことはやはり、安易といわざるをえないと思います。
おっしゃるような、「きっかけ」としてダイジェストがある
場合もあるかと思いますが、それはやはり偶然なのではない
でしょうか。
偶然にたよらず、より多くの子どもたちに古典や名作に
出会ってほしいと思います。
それには、それらを難なく読める「読書力」をつけてあげる
こと、まわりに古典や名作、それに匹敵するものを手渡し、
導く大人の存在が欠かせません。
「読み聞かせ」はその点実に有効ですね。
そうやって、自分で読む読書への軌道にのせてあげることが、
大人の役割だと思います。
伝記について
>ですから、伝記については、ひとつのシリーズだけでなく、
>どれも優れた書物ではないにしても、
>複数のシリーズなどをおき、
>複数の伝記から学べるようにしたほうが
>もし、私が子供だったら、ありがたいと思います。
このご意見には、こういう方法もあるなと私も思います。
作者によって、重点の置き方が違いますので、複数読むに
越したことはありませんね。
この問題は、「子どもだまし」ではない、ちゃんとその人物に
せまった本を書いてほしい、出版してほしいと望むほかはないです。
そうなれば、面白い方が残ります。自然淘汰されるでしょうね。
※参考リンク
●ダイジェストって?
| 知っていましたか?日本の絵本の90%はホンモノではないんです。 | |
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アメリカのNASAが教育に取り入れた絵本を知っていますか? 絵本1冊を描くのにかかる年数は? 絵本の読み聞かせ暦30年。 絵本の知識は日本屈指のえほんおじさんだからこそ選べる1冊を あなたにお届けします。 何か質問がありましたら、ご遠慮なくどうぞ! |
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