文庫活動
ロンドンにお住まいのH様の声です。
このメールの掲載許可をH様に頂いたのですが、
そのときにも大変興味深い内容の返信を頂きました。
今回はその部分に関する私のコメント、編集が間に
合いませんでしたので、次回のメルマガに書こうと
思っています。
H様、ありがとうございます。
●声
大変お手数をおかけしましたが、無事にロンドンまで
絵本2冊が届きました。
ありがとうございました。
「ぐりとぐらのかわいい袋に入った本が日本から届いた」と
娘も大喜びしています。
「子どもと楽しむ行事とあそびのえほん」は親の方も勉強に
なりますね。
それから「かぜはどこへいくの」は、紹介記事通りのとても
すてきな絵本娘に読み聞かせるのも楽しみですが
またこちらのお子さん達にも紹介してあげようと思います。
長く海外生活をしておりますが、以前赴任していた国では
読み聞かせの会を自宅で月2回程度の ペースでしておりました。
なかなか日本の絵本に触れる機会の少ない環境の中
毎回20人くらいのお子さん達
(一応人数の関係で3〜6歳を中心とした未就学の
お子さんに限定しておりました)
が集まってくれて、とても楽しみにしてくれていました。
昨年より、ここロンドンに住んでおりますが、
こちらには組織的な絵本の会が存在し、各地でグループを
作って文庫活動をしており、
自分でやらなくてもいいんだ・・・とびっくり!
特に、私の家の近くは日本人の方が多く住んでいる地域で
この界隈だけでも3つの文庫があり
さっそくその中の一つにいれてもらうことにしました。
文庫活動の元になる本は本部から配布され、
それに帰国する 人から頂いた物などが加わり、
私が入った文庫だけでも500冊ほどの蔵書があり、
それを数人のメンバーで分けて家で保管し、定期的に
交換しています。
本の内容は、「こどものとも」のような薄い本から、児童書まで
多岐にわたっております。
また、本部では紙芝居も多数所有しており、紙芝居の木枠もあって、
希望すれば貸出してもらえます。
やはり紙芝居は本とはまた違った魅力があり、
子ども達の関心も非常に高いようです。
各文庫は、それぞれの家庭を持ち回りで開催する少人数のグループや
会場を借りて開催する大所帯のグループ等さまざまで、
月に1〜2回の文庫活動をしています。
このような文庫がイギリス内に20くらいあるようです。
先日は、G学園(帰国子女の受け入れ校として
長年の歴史があり、昨年には、国際学級を分離して別学校にした)
より視察の方が見えられました。
海外での日本語の取り組みを研究されたいとのことでしたが、
私達はいつもどおり、毎月一回の集りをして
絵本の読み聞かせと日本の歌、季節や行事に関連して工作などを
しておりました。
これからもえほんおじさんのブログを参考にさせて頂き、
また必要に応じて絵本の注文もさせて頂きたいと思っております。
どうぞよろしくお願い致します。
ではまた・・・
こちらこそありがとうございました。
無事到着、なによりです。
クロネコのメール便ははじめてでしたので不安がありました。
いつも発送している近く店では、ロンドンに送ったことがない
とかで、受取を拒否されてしまいました。
また、他の店では、重量と厚さにとても厳重、
荷造りをやり直しさせられました。
さて、ロンドンの「文庫」情報ありがとうございました。
お近くに20ヶ所もあるとか、びっくり。とても活発なんですね。
岡山の場合は、少子化、本離れなどの理由からか、
現在はとても低調だと聞いています。
私のメルマガに登場する「文庫」は活発ですが。
石井桃子さんのかつら文庫から始まった「文庫活動」は、
いまや世界中に広がっているのですね。
昨年、子どもの頃、「かつら文庫」に通っていた方のお話を
聞く機会がありました。
その方は現在、ある銀行の岡山支店トップとなっており、
就任あいさつに「かつら文庫」の思い出を語っていたのが新聞に
のっていて、それを仲間がみつけ、みんなでお話を聞こうという
ことになったのでした。
「かつら文庫」の活動を書いた「子ども図書館(岩波新書)」に、
子どものころの写真も載っていました。
さすがにそのころ読んでいた本は、とても上質なものでした。
(石井さんのところだから当たり前ですか)
そして大人になっても、けっしてそのころのことを忘れない、
そんな文庫の意義を図らずも証明しているようでした。
「文庫」は、日本独特の読書活動らしいですね。
当然みなさんボランティアです。
ボランティアなどという言葉さえなかった時代から、
読み聞かせを日本に根付かせ、優れた本の紹介を担ってきました。
すごいことです。
それが現代日本では、停滞し変質している現状があると聞きます。
ところが、ロンドンではそれが活発なのですね。
今は日本にいないほうがいいのかもしれないとすら思ってしまいます。
将来日本を担う人物は、
きっと、そちらの方から出てくるのではないでしょうか。
あまりにひどい日本の絵本・童話事情をみるにつけ、
ロンドンがうらやましくなりました。
で、こんなことを考えてしまうのです。
でも、まあ、ゆっくりできることを、今後もメルマガで
やっていくつもりです。
これからもよろしくお願いします。
それでは。
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以下、2008/1/30追記です。
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前回のH様の声の続きです。
前回は編集が間に合いませんでしたので、
今回掲載させて頂いています。
●声
返信頂きましてありがとうございます。
私信のつもりでしたが、メルマガに掲載頂くと言う事で
少々驚いております。
でも、このような文が読者の方にとって何かの参考になれば・・・
またお世話になっているこのメルマガのお役に少しでも立つことが
できるなら・・・と思います。
どうぞよろしくお願い致します。
但し、若干個人的な部分を割愛させて頂いたのと
よりわかりやすくするために加筆させて頂いた部分がありますが、
よろしいでしょうか?
(下記文章中にて削除および加筆訂正させて頂いております。)
それから、石井桃子さんの「かつら文庫」から文庫活動が
始まったとのこと。
現在こちらで行われている文庫活動もきっとその支流の
支流なのかもしれませんが、私が伝え聞いたところでは、
大元の本部は日本にありますが
ここロンドンのものはイギリス人のダンさんという女性の方が
始められたものだそうですよ。
その方は日本に住んでいらしたことがあり、お子さんを通して
日本の文庫活動を知り、帰国後在英の日本人家庭のために
「ダンダン文庫」(ご自身のお名前から取った名前
だんだん、暖暖にも通じるとか・・・)を始められたそうです。
私も何度かお会いしたことがありますが、
片言の日本語を交えながら、いつもゆっくり話をしてくれ、
温かさの中にもユニークな発想を感じられるとてもすてきな
おばあちゃま。(かれこれ80歳くらいでしょうか)
文庫活動に対しては括弧たる信念がおありのようで
常々文化の継承の大切さのようなものを語ってくれています。
また、私達の文庫活動では
子ども達の幼稚園や学校が終わるのが大体3時半から
4時頃になるので平日の4時半からスタートし、
1.今日の日にち(普通の言い方に加えて、
毎回必ず「睦月、如月」等の昔の月の言い方も聞かせる)
2.挨拶
3.季節の歌
4.絵本の読み聞かせ2〜3冊
5.紙芝居
6.工作等
7.軽食
をやって、大抵7時近くまでかかってしまいます。
(私達の文庫はそういった意味でやや内容が濃く、
時間もかかるので活動は月に一回にしています。)
最後の軽食に関しては、もちろんそれを入れなければ
もっと早く解散できるのですが
月一回の日本語の集まり(現地校に通っているお子さんが
ほとんどです)にお友達と会えるのだし、
おなかが空いたまま帰すのも・・・ということですが
その点に関しても、ダンさんの持論によると
単に読み聞かせをするだけではなく、一緒に食べたり
飲んだりするということもとても大事なことなのだそうです。
(そこらへんも「暖暖」ということなのでしょうか?)
以前個人でやっていた読み聞かせの会は
毎回自宅で一人でやっていたということもあり、隔週の開催で
飲食はなしで、読み聞かせ3〜4冊と、その合間に手遊びをして、
そのまま解散という感じでした。
ここロンドンでの、私が入れて頂いた文庫でのこのような
活動はやはりグループだからということもあるし、もしかしたら
日本でのものとはまた違った海外生活ならではの活動内容と
言えるかもしれませんね。
それから、ここロンドンで文庫活動が活発ということについて
ですが、私が感じるに、それでもこのような活動をしようと思う
ご家庭はやはりそれなりにお子さんの教育(特に海外での日本語
教育)について関心が高い方が多いといえるのではと思います。
月に1〜2回とは言え、自宅を開放し、食事の準備やその他
様々な用意をしたりするということで入会を勧めても「私には
ちょっと・・・」と辞退される方もとても多いのも事実です。
(それでもグループが多数存在するのは、それだけイギリスの
邦人数の多さを物語っているかと思われます。)
追記のつもりがすっかり長くなってしまいました。
申し訳ありません・・・。
私もまだ入って半年も経っておりませんので、
もしもっと詳しい情報をご希望でしたら
日本の本部のご紹介もできるかと思います。
では、どうぞよろしくお願い致します。
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そしてさらに、追記を頂きました。
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●声
在英邦人のための生活ガイドブックに文庫の詳細が
載っておりましたので参考までにメールさせて頂きます。
正式名称は
国際児童文庫協会(International Children's Bunko Ass.)、
略してIC文庫と言い、
海外では、各地に居住している日本の子供、
国内では1年以上海外生活を経験した子ども、また国際結婚の
両親を持つ子ども(これらを総称して国際児という)を対象
にして活躍しているボランティアの私設図書館である。
ロンドンには現在16文庫がある。
(注:この記載の後数が増え、またロンドン以外の英国内
およびドイツ等にも若干の文庫があるようです)
日本での連絡先は
〒162-0823
東京都新宿区神楽河岸1−1
東京ボランティア・市民活動センター私書箱36
FAX(045)903-1744
えほんおじさんのメルマガでも、よく海外からのお便りが
掲載されますよね。
私も共感しながら読ませて頂いておりますが、
えほんおじさんがこのような会の存在をご存知であれば
そのような方達にとっても何かの役に立つことがあるかも
しれないのではと思い、お知らせさせて頂いた次第です。
実は私は5歳になる娘の上にすでに大学生と高校生になる
息子二人がいて、彼らも成長のほとんどを海外で過ごしました。
息子達が小さい頃にそのような会の存在を知っていれば・・・・。
もっと深く考えてみると、息子達の子育て時には、
私自身まだあまり絵本についての知識もなく、
年の離れた娘を授かって、改めて読み聞かせの大切さ
文化の継承の大事さに思い至り、いろいろと本を読んだり、
更にはえほんおじさんのメルマガで勉強をさせて頂きつつ、
今に至っております。
これからも絵本を通しての布教活動(?)で私達にいろいろな
ことを教えて下さいね。
よろしくお願い致します。
○えほんおじさんのコメント
菱山さんが属していらっしゃる「ダンダン文庫」を
運営する国際児童文庫協会・ic文庫のことをサイト
で読んでみました。
『すぐれた外国語(海外では日本語)の本を子どもたちに
読み聞かせ、共に楽しむことで外国語(海外では日本語)
の維持・文化への理解を育むことを目的とします』
とありました。そして、
『私達の文庫(IC文庫)は、いろいろな文化背景をもった
子ども(帰国、駐在、永住、国際結婚など)を対象とした
外国語(海外では日本語)の本による文庫活動です。
現在、日本には東京近郊に英語、フランス語、ドイツ語
文庫が合わせて14文庫、海外ではイギリス、オーストラリア、
中国、アメリカなどに日本語文庫が20文庫以上あります』
いや、全く知りませんでした。
こんなにもすばらしい活動をされているとは、びっくりです。
創設者のダン夫人は、最初帰国子女のために、東京に、
それからご本人の帰国からロンドンで始めたのが
「ダンダン文庫」なのですね。
今では日本と外国で40カ所近くもあるとのことでした。
「歩み」を拝見してさらに驚いたのは、私の直接の師である
「松居直氏」が、東京の協会の総会・講演会に何回も出席して
いることでした。
さらに谷川修太郎氏、猪熊葉子氏、百々佑利子氏、吉田新一氏
など私にとっての先生ばかりが、講演をしていらっしゃいます。
しかも、松岡享子氏(かつら文庫を引き継いで、現在は
東京子ども図書館を設立、現在は理事長)も参加して
いらっしゃいますから、むしろ「ダンダン文庫」は
「かつら文庫」の本流直系なんですね。
外国在住の方の交流も目的にし、しかも文化に対する「志」も
高い、すばらしい文庫だと想像できます。
「貸出」はないのでしょうか。
それにしても、こんなすばらしい「文庫」があるなんて。
お付き合いのある、岡山の文庫の方々に知らせなくてはと思います。
停滞からの脱却、はげみになると思います。
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